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海底戦車、ドーバー沖へ到達かっ!
そろそろ、34キロ走破したはずだが・・・
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ディート・フリート軍曹は海底戦車でカレー市の浜からドーバー海峡の海底を進む。
窓は、あるが・・・46メートルほども海底なら薄暮の朝より暗いのである。
数十メートル先は判別できないほどだ。
時間が昼間で、晴天で、それくらいなのだ。
夕方から進軍して・・・夜なので、暗黒の海底しか見えないのである。
夜間に上陸して・・・朝までにドーバーの浜で橋頭堡を・・・
ドイツ陸軍の陣地を構築するのである。
それが、ディート・フリート軍曹の任務であった。
ここで、どうして軍曹が選ばれたのか・・・
それは、彼がマジノ要塞攻防の英雄だったからだ。
ベルリンへ帰投する間が、なかったので昇進が遅れてるだけなのだ。
すでに、少尉への昇進は決まっていたのだ。
Ⅳ号戦車を使わせたら、彼が最高だ!と、いうことなのだ。
操縦手のベルンハルトや砲手のアルベルト伍長の腕も確かなのだが・・・車長としてディート・フリートは使える野郎なのだ。
そして、豪華な名前で貴族の末裔だとわかるだろう。
没落貴族の子として産まれたディート・フリートなのだ。
家を再興するには・・・名を上げるしかないのである。
「ドーバーへ橋頭堡を構築できれば・・・我が、フリート家は・・・」と、野望が膨らむのである。
貴族だろうと・・・没落してしまっては・・・人生は墓場なのである。
日本の江戸時代なら・・・浪人ということだ。
長屋で傘張や楊枝削りなどで、細々と食いつながねばならないのである。
その辺の身分の低い下層階級と同じなのだ。
身分が貴族であったから・・・余計にみじめなのである。
操縦手のベルンハルト伍長が、「隊長、そろそろ34キロほどですが。」と、注意喚起だ。
「うむ、わかってるが・・・浜辺が、遠いようなんだ。」と、見えない窓を覗くのだ。
この海底戦車は浮かぶことができない。
日本の水陸両用の戦車は軽いので、浮かぶことができたのだが・・・装甲が薄いからだが・・・
「潜望鏡が無いからな。」と、この海底戦車の欠点が露呈したのだ。
短くても、2メートルほどでいいから・・・潜望鏡が欲しいディート・フリートだ。
それに、他の39両の部下が附いてきてるか・・・通信手段が無いのだ。
丘に上がれば無線機があるんだが・・・海底では、無理なのだ。
電波が水中では伝わらないからだ。
「仕方がない、事前に打ち合わせたとうりの行動をするしかないな。」と、決心するディート・フリートである。
「そのまま、前進しろ。」「砲塔が水面に出るまでだぞ。」
「ヤー。」
海底戦車は少なくなった蓄電池を消費しながら・・・海底を進んでいく。
「そろそろ、来る頃だぞ。」と、アランが夜間用の双眼鏡を覗く。
「うむ、そろそろなんだが・・・」と、マツモト艦長も日本光学製の夜間用双眼鏡を持ち替えた。
なぜなら、夜間用はレンズがでかいから・・・重たいのだ。
対物レンズが直径70ミリもあるからだ。(3,4キロの重さがあるのだ。)
昼間用の対物レンズが30ミリが好みのマツモト君なのだ。
アランとマツモト君は潜水艦の艦橋ではない。
場所はドーバーの浜である。
乗ってるのは・・・戦車である。
それも、日本製の水陸両用の戦車だ。
四菱重工が日本人技師の総力を使って製造した・・・万能戦車である。
どうして、ここにアランやマツモト君が居るのかって?
それは、アランの妻の叔父が急訴したからだ。
アラン君の妻の一族は全員が英国へ亡命したんだが・・・中には役職から・・・亡命できない者もいたのだ。
しかし、開戦を防ぐために身分を捨てて・・・
諸君は日本海軍の潜水艦隊が応援に3隻ほどポーツマス軍港へ到着してることは、知ってるだろう。
そして、その後から・・・工作艦と兵站艦が・・・
その工作艦と兵站艦が昨日にポーツマス軍港へ入港したのである。
そして、工作艦から・・・日本海軍の新兵器である水陸両用の戦車が陸揚げされたのだ。
数は20両ほどだ。
ドイツ軍の海底戦車には日本海軍の水陸両用戦車が適任である。
それで、整備できた10両ほどがドーバーの浜へ待機しているのである。
残りの10両も整備できしだいなのである。
操縦や砲手は日本海軍の遠征軍へ任せるが・・・指揮は英国海軍が採らねばならない。
なんせ、対ドイツ陸軍だ。
それで、日本語が話せるアランや日本人のマツモト中尉が指揮しているというのである。
5両で2組に分けての隊列で・・・ドイツ軍を迎え撃つのだ。
ここで、日本海軍が遠路運んできた水陸両用の戦車を紹介しょう。
軍事機密の部分は諸君へ開示できないんだが・・・
動力は日本製の優秀なジーゼル・エンジンのV型8気筒だ。
燃料噴射ポンプは、大和撫子の職人の美少女の工作だそうだ。(女子高生なのだ。)
それだけでも、優秀だということが理解できるだろう。
最高回転は2400回転ものジーゼル直噴エンジンなのだ。(普通は毎分2000も廻ればいいんだが・・・)
そして、水上や海上をスクリューで、10ノット(18キロ毎時)で、進むのだ。
地上は無限軌道で最高速度は40キロ毎時だそうだ。
主砲は45口径の駆逐艦の対空砲を搭載している。
そう、これは飛行機を砲撃もできるのだ。
それで、砲身が90度ほど上を向くことができるのだ。
どうして、対空砲を・・・それは、海上も戦いの場になるからである。
日本海軍の水陸両用戦車は外洋で運用ができるのだ。
補給さえあれば、単騎で太平洋も横断可能なのである。
日本は海洋国家だ。
だから、外洋で運用できない水上兵器は無いのだ。
そうなのだ。 これは、ドイツ帝国の海底戦車と日本海軍の水陸両用戦車の戦いとなったのである。
英国対ドイツ帝国ではなく、ドイツグルップ重工対日本の四菱重工の戦いなのだ。
「あっ、マツモト隊長。」「なんだ。」「なんか、波間に見えます。」
とうとう、ドイツ対日本の技術の戦いが始まったのだ・・・
窓は、あるが・・・46メートルほども海底なら薄暮の朝より暗いのである。
数十メートル先は判別できないほどだ。
時間が昼間で、晴天で、それくらいなのだ。
夕方から進軍して・・・夜なので、暗黒の海底しか見えないのである。
夜間に上陸して・・・朝までにドーバーの浜で橋頭堡を・・・
ドイツ陸軍の陣地を構築するのである。
それが、ディート・フリート軍曹の任務であった。
ここで、どうして軍曹が選ばれたのか・・・
それは、彼がマジノ要塞攻防の英雄だったからだ。
ベルリンへ帰投する間が、なかったので昇進が遅れてるだけなのだ。
すでに、少尉への昇進は決まっていたのだ。
Ⅳ号戦車を使わせたら、彼が最高だ!と、いうことなのだ。
操縦手のベルンハルトや砲手のアルベルト伍長の腕も確かなのだが・・・車長としてディート・フリートは使える野郎なのだ。
そして、豪華な名前で貴族の末裔だとわかるだろう。
没落貴族の子として産まれたディート・フリートなのだ。
家を再興するには・・・名を上げるしかないのである。
「ドーバーへ橋頭堡を構築できれば・・・我が、フリート家は・・・」と、野望が膨らむのである。
貴族だろうと・・・没落してしまっては・・・人生は墓場なのである。
日本の江戸時代なら・・・浪人ということだ。
長屋で傘張や楊枝削りなどで、細々と食いつながねばならないのである。
その辺の身分の低い下層階級と同じなのだ。
身分が貴族であったから・・・余計にみじめなのである。
操縦手のベルンハルト伍長が、「隊長、そろそろ34キロほどですが。」と、注意喚起だ。
「うむ、わかってるが・・・浜辺が、遠いようなんだ。」と、見えない窓を覗くのだ。
この海底戦車は浮かぶことができない。
日本の水陸両用の戦車は軽いので、浮かぶことができたのだが・・・装甲が薄いからだが・・・
「潜望鏡が無いからな。」と、この海底戦車の欠点が露呈したのだ。
短くても、2メートルほどでいいから・・・潜望鏡が欲しいディート・フリートだ。
それに、他の39両の部下が附いてきてるか・・・通信手段が無いのだ。
丘に上がれば無線機があるんだが・・・海底では、無理なのだ。
電波が水中では伝わらないからだ。
「仕方がない、事前に打ち合わせたとうりの行動をするしかないな。」と、決心するディート・フリートである。
「そのまま、前進しろ。」「砲塔が水面に出るまでだぞ。」
「ヤー。」
海底戦車は少なくなった蓄電池を消費しながら・・・海底を進んでいく。
「そろそろ、来る頃だぞ。」と、アランが夜間用の双眼鏡を覗く。
「うむ、そろそろなんだが・・・」と、マツモト艦長も日本光学製の夜間用双眼鏡を持ち替えた。
なぜなら、夜間用はレンズがでかいから・・・重たいのだ。
対物レンズが直径70ミリもあるからだ。(3,4キロの重さがあるのだ。)
昼間用の対物レンズが30ミリが好みのマツモト君なのだ。
アランとマツモト君は潜水艦の艦橋ではない。
場所はドーバーの浜である。
乗ってるのは・・・戦車である。
それも、日本製の水陸両用の戦車だ。
四菱重工が日本人技師の総力を使って製造した・・・万能戦車である。
どうして、ここにアランやマツモト君が居るのかって?
それは、アランの妻の叔父が急訴したからだ。
アラン君の妻の一族は全員が英国へ亡命したんだが・・・中には役職から・・・亡命できない者もいたのだ。
しかし、開戦を防ぐために身分を捨てて・・・
諸君は日本海軍の潜水艦隊が応援に3隻ほどポーツマス軍港へ到着してることは、知ってるだろう。
そして、その後から・・・工作艦と兵站艦が・・・
その工作艦と兵站艦が昨日にポーツマス軍港へ入港したのである。
そして、工作艦から・・・日本海軍の新兵器である水陸両用の戦車が陸揚げされたのだ。
数は20両ほどだ。
ドイツ軍の海底戦車には日本海軍の水陸両用戦車が適任である。
それで、整備できた10両ほどがドーバーの浜へ待機しているのである。
残りの10両も整備できしだいなのである。
操縦や砲手は日本海軍の遠征軍へ任せるが・・・指揮は英国海軍が採らねばならない。
なんせ、対ドイツ陸軍だ。
それで、日本語が話せるアランや日本人のマツモト中尉が指揮しているというのである。
5両で2組に分けての隊列で・・・ドイツ軍を迎え撃つのだ。
ここで、日本海軍が遠路運んできた水陸両用の戦車を紹介しょう。
軍事機密の部分は諸君へ開示できないんだが・・・
動力は日本製の優秀なジーゼル・エンジンのV型8気筒だ。
燃料噴射ポンプは、大和撫子の職人の美少女の工作だそうだ。(女子高生なのだ。)
それだけでも、優秀だということが理解できるだろう。
最高回転は2400回転ものジーゼル直噴エンジンなのだ。(普通は毎分2000も廻ればいいんだが・・・)
そして、水上や海上をスクリューで、10ノット(18キロ毎時)で、進むのだ。
地上は無限軌道で最高速度は40キロ毎時だそうだ。
主砲は45口径の駆逐艦の対空砲を搭載している。
そう、これは飛行機を砲撃もできるのだ。
それで、砲身が90度ほど上を向くことができるのだ。
どうして、対空砲を・・・それは、海上も戦いの場になるからである。
日本海軍の水陸両用戦車は外洋で運用ができるのだ。
補給さえあれば、単騎で太平洋も横断可能なのである。
日本は海洋国家だ。
だから、外洋で運用できない水上兵器は無いのだ。
そうなのだ。 これは、ドイツ帝国の海底戦車と日本海軍の水陸両用戦車の戦いとなったのである。
英国対ドイツ帝国ではなく、ドイツグルップ重工対日本の四菱重工の戦いなのだ。
「あっ、マツモト隊長。」「なんだ。」「なんか、波間に見えます。」
とうとう、ドイツ対日本の技術の戦いが始まったのだ・・・
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