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基地司令との下話。
マツモト君、画策するが・・・
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「マツモト殿でしたかな。」「え、え。」
海軍のキール軍港関係者と名乗るヤカラが現れた・・・
たぶん、情報部のヤツだろうと・・・マツモト君は感ずる。
「一応、どんな内容なのか、事前の打ち合わせもありますからな。」と、慇懃にいう。
まあ、そうくるだろうとは・・・思っていたマツモト君だ。
「キール軍港の騒動は、我が海軍ではありません。」
「とても、信じられませんな。」と、関係者だ。
「現に、潜水艇は浮上して逃げてるのですが・・・貴国の潜水艇の外観でしたぞ。」
「いや、それは・・・」と、マツモト君が言うが、言い訳にしか聞こえないだろう・・・
ここで、フランスの名前は出せない。
なぜなら、英国がフランスへ潜水艇を・・・は、互いの軍事機密だからである。
それも、フランスの仮想敵国であるドイツの情報部へなんて、言えるわけが無いのだ。
「では、信じてもらわなくても、結構です。」
「我が、英国といたしましては、キールへの偵察は知らないことです。」
「それは、正式に書面に。」「しかし、紛争が開戦になることは我が国も望んではいません。」
「それは、我がドイツ帝国も同じですよ。」と、軽くいう関係者だ。
とかく、関係者とは・・・胡散臭いモノであるのだ。
「まあ、我がドイツも、それなりの話があれば・・・」と、矛先を変える関係者だ。
「条件でも、あるんですか。」と、マツモト君だ。
言っても聞く耳が無い以上は、なんらかの譲歩をするしかないからだ。
「日本の蓄電池ですよ。」「それは、法外な・・・」
「あなたは、日本人でしょう。」「まあ、以前は日本軍人だ。」
「なら、日本へのツテのあるでしょう。」「・・・・」
「我が国は、貴国に2回も法外な強行偵察を・・・死者こそ出ませんでしたが・・・無しではすまないですぞ。」
と、詰め寄るドイツ軍の情報部員だ。
マツモト君は日本海軍から・・・旧型の蓄電池を潜水艦の事故防止のためなら、ドイツへ渡してもOKだとは許可は取っておいたのだが・・・切り札だから、なかなか切らないのだ。
現在の日英の潜水艦は新型蓄電池(希硫酸をゲル状にして、安定させた蓄電池。)を使用している。
これは、フランスへも開示していない日本と英国の独占だ。
英国は米国へ教えないとの条件で日本から・・・それで、旧型の蓄電池ということになるのである。
旧型といっても水素ガスは充電中だけの発生で、潜航中は水素の発生は無く安全なのである。
「うむ、まあ条件があればだが・・・」と、水を向けるマツモト君だ。
「どのような。」と、喰いついたドイツ軍だ。
「貴国の潜水艦を、日本で改造するのが条件だ。」と、マツモト君だ。
はるばる、極東の日本まで潜水艦を回航するのは・・・まあ、ドイツ製の潜水艦では無理だろうと・・・
「潜水艦の蓄電池を日本製に交換なら。」と、条件を提示するドイツ軍関係者だ。
「交換だけで、技術情報は開示できないですぞ。」と、確認するマツモト君だ。
「え、え、それで紛争は無かったことに・・・」と、ドイツ側だ。
それほど、蓄電池ではドイツ軍は困っていたようだ。
ガス・マスクでの潜水艦勤務なんて、やってられない・・・
「では、国書を受け取ってくださるんですね。」
「蓄電池の件を、お忘れなく。」
「日本軍人は二言はないと、おもってますよ。」と、情報部の胡散臭いヤカラが付け加えた。
まあ、英国でドイツ軍の潜水艦を改造なんて、絶対にできないからである。
日本でなら・・・目立たないからだ。
それに、ドイツから日本へ鈍足な潜水艦を回航するのだ。
それに、改造は半年はかかる・・・その間、ドイツは潜水艦を運用できない・・・
仮想敵国の脅威が半年間、無くなるのだ。
表向きはアンネリーゼのお里帰りで・・・裏では・・・密約が・・・
アランの妻アンネリーゼのお里帰りはドイ帝国の威信をもって大歓迎で幕を閉じたのである。
マーガレット号がベルリン飛行場を飛び立つ・・・
その日に、キール軍港から・・・駆逐艦とダグ・ボートに曳かれた潜水艦が・・・
遥か極東の日本を目指して出港したのである。
そして、時間の経過とともに、キール軍港での騒動は沈静化していったのであった。
「皆のモノ、ごくろうであったぞよ。」と、マーガレツト王女様がアランをはじめ皆をねぎらう。
これは、王族としての務めであるからだ。
何事も、ケジメと体面は大切であるからだ。
そして、日本の技師らはドイツの潜水艦の技量を計ることができるのだ。
蓄電池交換は船体を分解しなければできないからである。
プラモじゃないからね。
ハッチから出し入れできるほどカンタンな話では無いのだ。
そう、交換より新造したほうが安価なくらいなのだ。
それでも、交換としたのは・・・ドイツの技術を日本に比して優劣を計りたいからである。
英国とは、軍事同盟があるから・・・それで、特亜三国は軍事技術なぞ無いも同然だからだ。
シナは銃1丁も、自国で生産ができないからだ。(ドイツからの輸入だ。)
朝鮮は水車も造れない下等国家だ。
日本としては、欧州の軍事国家であるドイツ帝国が仮想敵なのである。
それを、キール軍港の紛争で根回しをした策士マツモトなのであったのだ・・・
海軍のキール軍港関係者と名乗るヤカラが現れた・・・
たぶん、情報部のヤツだろうと・・・マツモト君は感ずる。
「一応、どんな内容なのか、事前の打ち合わせもありますからな。」と、慇懃にいう。
まあ、そうくるだろうとは・・・思っていたマツモト君だ。
「キール軍港の騒動は、我が海軍ではありません。」
「とても、信じられませんな。」と、関係者だ。
「現に、潜水艇は浮上して逃げてるのですが・・・貴国の潜水艇の外観でしたぞ。」
「いや、それは・・・」と、マツモト君が言うが、言い訳にしか聞こえないだろう・・・
ここで、フランスの名前は出せない。
なぜなら、英国がフランスへ潜水艇を・・・は、互いの軍事機密だからである。
それも、フランスの仮想敵国であるドイツの情報部へなんて、言えるわけが無いのだ。
「では、信じてもらわなくても、結構です。」
「我が、英国といたしましては、キールへの偵察は知らないことです。」
「それは、正式に書面に。」「しかし、紛争が開戦になることは我が国も望んではいません。」
「それは、我がドイツ帝国も同じですよ。」と、軽くいう関係者だ。
とかく、関係者とは・・・胡散臭いモノであるのだ。
「まあ、我がドイツも、それなりの話があれば・・・」と、矛先を変える関係者だ。
「条件でも、あるんですか。」と、マツモト君だ。
言っても聞く耳が無い以上は、なんらかの譲歩をするしかないからだ。
「日本の蓄電池ですよ。」「それは、法外な・・・」
「あなたは、日本人でしょう。」「まあ、以前は日本軍人だ。」
「なら、日本へのツテのあるでしょう。」「・・・・」
「我が国は、貴国に2回も法外な強行偵察を・・・死者こそ出ませんでしたが・・・無しではすまないですぞ。」
と、詰め寄るドイツ軍の情報部員だ。
マツモト君は日本海軍から・・・旧型の蓄電池を潜水艦の事故防止のためなら、ドイツへ渡してもOKだとは許可は取っておいたのだが・・・切り札だから、なかなか切らないのだ。
現在の日英の潜水艦は新型蓄電池(希硫酸をゲル状にして、安定させた蓄電池。)を使用している。
これは、フランスへも開示していない日本と英国の独占だ。
英国は米国へ教えないとの条件で日本から・・・それで、旧型の蓄電池ということになるのである。
旧型といっても水素ガスは充電中だけの発生で、潜航中は水素の発生は無く安全なのである。
「うむ、まあ条件があればだが・・・」と、水を向けるマツモト君だ。
「どのような。」と、喰いついたドイツ軍だ。
「貴国の潜水艦を、日本で改造するのが条件だ。」と、マツモト君だ。
はるばる、極東の日本まで潜水艦を回航するのは・・・まあ、ドイツ製の潜水艦では無理だろうと・・・
「潜水艦の蓄電池を日本製に交換なら。」と、条件を提示するドイツ軍関係者だ。
「交換だけで、技術情報は開示できないですぞ。」と、確認するマツモト君だ。
「え、え、それで紛争は無かったことに・・・」と、ドイツ側だ。
それほど、蓄電池ではドイツ軍は困っていたようだ。
ガス・マスクでの潜水艦勤務なんて、やってられない・・・
「では、国書を受け取ってくださるんですね。」
「蓄電池の件を、お忘れなく。」
「日本軍人は二言はないと、おもってますよ。」と、情報部の胡散臭いヤカラが付け加えた。
まあ、英国でドイツ軍の潜水艦を改造なんて、絶対にできないからである。
日本でなら・・・目立たないからだ。
それに、ドイツから日本へ鈍足な潜水艦を回航するのだ。
それに、改造は半年はかかる・・・その間、ドイツは潜水艦を運用できない・・・
仮想敵国の脅威が半年間、無くなるのだ。
表向きはアンネリーゼのお里帰りで・・・裏では・・・密約が・・・
アランの妻アンネリーゼのお里帰りはドイ帝国の威信をもって大歓迎で幕を閉じたのである。
マーガレット号がベルリン飛行場を飛び立つ・・・
その日に、キール軍港から・・・駆逐艦とダグ・ボートに曳かれた潜水艦が・・・
遥か極東の日本を目指して出港したのである。
そして、時間の経過とともに、キール軍港での騒動は沈静化していったのであった。
「皆のモノ、ごくろうであったぞよ。」と、マーガレツト王女様がアランをはじめ皆をねぎらう。
これは、王族としての務めであるからだ。
何事も、ケジメと体面は大切であるからだ。
そして、日本の技師らはドイツの潜水艦の技量を計ることができるのだ。
蓄電池交換は船体を分解しなければできないからである。
プラモじゃないからね。
ハッチから出し入れできるほどカンタンな話では無いのだ。
そう、交換より新造したほうが安価なくらいなのだ。
それでも、交換としたのは・・・ドイツの技術を日本に比して優劣を計りたいからである。
英国とは、軍事同盟があるから・・・それで、特亜三国は軍事技術なぞ無いも同然だからだ。
シナは銃1丁も、自国で生産ができないからだ。(ドイツからの輸入だ。)
朝鮮は水車も造れない下等国家だ。
日本としては、欧州の軍事国家であるドイツ帝国が仮想敵なのである。
それを、キール軍港の紛争で根回しをした策士マツモトなのであったのだ・・・
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