75 / 253
ポンコツメイド士官の謝罪。
ワナに嵌った中尉殿。
しおりを挟む
もろもろの災難はあったが・・・無事にポーツマス軍港の潜水艦桟橋へ接岸したクリステーナ号だ。
マツモト艦長以下、隊員らの隊列に見送られて・・・下船するマーガレット王女とメイド士官殿である。
使わなかったオマルを入れたバックを下げて、済まなさそうにメイド士官が・・・謝罪の言葉を・・・
敬礼でイイからと紛らわすマツモト君だ。
このあと、検討会が待ってるからである。
クリステーナ号と駆逐艦リバプールのアクデブ・ソナーの検証をやらねばならないからだ。
そして、ソナーの性能をアップさせるのもマツモト君らの調査結果にかかってるからだ。
机上では得られない数値だからである。
ビッカース重工の技師らも待ってるからである。
検討会はポーツマス軍港の潜水艦研究所の会議室を使うのである。
最高軍事機密であるから、外部施設は使わない。
米軍が先の大戦で近接信管(VT信管だ。)を、最高軍事機密としていたのと同様なのである。
マーシャル海軍長官が、「今日の実験で、あらゆることが判明したと思うが、腹蔵なく話し合って欲しい。」と、挨拶して・・・技師らを残して退出した。
いそがしいヒトだからである。(マーガレット王女が乗船していたから居たのだ・・・)
「では、マツモト艦長から、どうぞ。」と、最初の話をふられた。
技師連中が一斉にマツモト君を注視だ。
はるか極東の日本から潜水艦で遠洋航海をしたきた猛者として・・・ここは、一発かまさなばならんかな?
「え、え、クリステーナ号の艦長のマツモトです。」
「アクデブ・ソナーの試験ですが・・・」
と、読者諸君には眠くなるような話だからカットして・・・
「モーター動力で、かなり静かになってパッシブ・ソナーでは海底に鎮座されると発見できない場合も、多々散見されましたが・・・」
「この、アクデブ・ソナーの運用で海底の地形があらかじめ判明してれば、鎮座した潜水艦の発見も可能かと。」
夢のような話をぶちかます中尉殿である。
「つまり、貴殿は海底図面の作成を進言すると・・・」「そうです。」
「む、む、む、それは理想論だ。」「無理だな。」と、返す技師連中である。
まあ、そのとうりなんだが・・・海底は陸地より面積が広いからね。
「いや、全部ではないですよ、そこは潜水艦が潜れる深度限定ですよ。」と、当たり前の話だ。
「300がせいぜいですから。」「しかし、膨大だぞ。」
「少しづつやれば、海底資源とか将来的な展望も開きますよ。」と、未来の話だ。
「フネの船底へアクデブ・ソナーをつけて、調査船として運用すれば、潜水艦作戦にも利用できます。」
「うむ、それはわかるが・・・」
「今のうちに、近海だけでも必要かと・・・」と、マツモト君だ。
技師の一人が、「つまり、記録紙へ記録できるソナーを。」「そうです。」
「ううむ、沈没船の探査にも活用できそうだな。」
「軍事兵器が一般の役に立つなら、予算も取りやすいぞ。」
「まあ、そうだな。」「ところで、アクデブ・ソナーの検証の件なんだが。」
それた話題が戻るのだった。
そして、かなりの成果が生まれた検討会であったのだ。
「うむ、これでアクテブ・ソナーも完成の域へ・・・」と、感無量のマツモト艦長である。
そこへ、伝令が自転車で・・・(軍港の桟橋はクルマやバイクでは・・・無理なのだ。)
「呼び出しのようですよ。」と、伝令が渡す。
赤い紙だから、呼び出しだ。
「また、警護かな・・・」と、通信文を開いた。
「離宮マデ、ヨロ・・」と、描いてある。
ヨロとは、ヨロシクの略だ。
王女様の封印がないから、メイド士官からの呼び出しのようだ。
「なんだろう・・・艦内でのポンコツの件かな?」と、スタッフ・カー(オースチンの1200cc)で急ぐ。
なぜか、アランまで呼び出しらしい。
さきほどの検討会で会ったばかりだ。
なぜか、日に半分はアランがらみのような・・・腐れ縁というヤツかな・・・
「待ってましたわ。」と、やけにしおらしいメイド士官だ。
どうやら、メイド士官の褒賞の立ち合いのようだ。
いまは、中尉のメイド士官だが・・・まさか、大尉かよ・・・オレの上官かよ・・・
艇長から艦長になり、少尉から中尉へと・・・やっとのマツモト君なのだが・・・
そこは、王女様の側近だからかな・・・
褒賞で階級をあげるには、立会人が複数必要なのだ。
それが、アランとオレのようである。
侍従が式典の準備だ。
それなりの儀式だからである。
やがて、アランとオレが位置へつく。
軍楽隊が演奏だ。 女王よ、永遠なれである。
マーガレット王女が壇上へ・・・やがて、メイド士官が・・・
そして、壇の3歩手前で停止する。
「カテリーナ、こちらへ。」 こいつは、カテリーナと、いうのかよ・・・
顔と名前が一致しねえ~~っ。
壇の1歩手間でひざまずいたカテリーナ士官だ。
「このほどの潜水艦行啓において、負傷したにもかかわらず・・・・」
と、カテリーナのポンコツメイドの活躍が語られた。
「よって、大尉の位を授けるものとする。」と、文官が読み上げる。
「こちらへ。」と、マーガレット王女がコイコイだ。
カテリーナ士官は・・・マーガレット王女の元へ・・・
カテリーナの階級章が交換される・・・
壇から苦労して背中を王女へ向けないように降りるカテリーナだ。
やがて、軍楽隊の演奏と共にマーガレット王女がご退出だ。
式典がお開きだ。
「ふう。」と、肩から力が抜ける・・・
ポンコツメイドは、オレにシーシーをやらせた手柄で、大尉の地位を得たのである。
まあ、それはオレの妄想なんだが・・・
マツモト艦長以下、隊員らの隊列に見送られて・・・下船するマーガレット王女とメイド士官殿である。
使わなかったオマルを入れたバックを下げて、済まなさそうにメイド士官が・・・謝罪の言葉を・・・
敬礼でイイからと紛らわすマツモト君だ。
このあと、検討会が待ってるからである。
クリステーナ号と駆逐艦リバプールのアクデブ・ソナーの検証をやらねばならないからだ。
そして、ソナーの性能をアップさせるのもマツモト君らの調査結果にかかってるからだ。
机上では得られない数値だからである。
ビッカース重工の技師らも待ってるからである。
検討会はポーツマス軍港の潜水艦研究所の会議室を使うのである。
最高軍事機密であるから、外部施設は使わない。
米軍が先の大戦で近接信管(VT信管だ。)を、最高軍事機密としていたのと同様なのである。
マーシャル海軍長官が、「今日の実験で、あらゆることが判明したと思うが、腹蔵なく話し合って欲しい。」と、挨拶して・・・技師らを残して退出した。
いそがしいヒトだからである。(マーガレット王女が乗船していたから居たのだ・・・)
「では、マツモト艦長から、どうぞ。」と、最初の話をふられた。
技師連中が一斉にマツモト君を注視だ。
はるか極東の日本から潜水艦で遠洋航海をしたきた猛者として・・・ここは、一発かまさなばならんかな?
「え、え、クリステーナ号の艦長のマツモトです。」
「アクデブ・ソナーの試験ですが・・・」
と、読者諸君には眠くなるような話だからカットして・・・
「モーター動力で、かなり静かになってパッシブ・ソナーでは海底に鎮座されると発見できない場合も、多々散見されましたが・・・」
「この、アクデブ・ソナーの運用で海底の地形があらかじめ判明してれば、鎮座した潜水艦の発見も可能かと。」
夢のような話をぶちかます中尉殿である。
「つまり、貴殿は海底図面の作成を進言すると・・・」「そうです。」
「む、む、む、それは理想論だ。」「無理だな。」と、返す技師連中である。
まあ、そのとうりなんだが・・・海底は陸地より面積が広いからね。
「いや、全部ではないですよ、そこは潜水艦が潜れる深度限定ですよ。」と、当たり前の話だ。
「300がせいぜいですから。」「しかし、膨大だぞ。」
「少しづつやれば、海底資源とか将来的な展望も開きますよ。」と、未来の話だ。
「フネの船底へアクデブ・ソナーをつけて、調査船として運用すれば、潜水艦作戦にも利用できます。」
「うむ、それはわかるが・・・」
「今のうちに、近海だけでも必要かと・・・」と、マツモト君だ。
技師の一人が、「つまり、記録紙へ記録できるソナーを。」「そうです。」
「ううむ、沈没船の探査にも活用できそうだな。」
「軍事兵器が一般の役に立つなら、予算も取りやすいぞ。」
「まあ、そうだな。」「ところで、アクデブ・ソナーの検証の件なんだが。」
それた話題が戻るのだった。
そして、かなりの成果が生まれた検討会であったのだ。
「うむ、これでアクテブ・ソナーも完成の域へ・・・」と、感無量のマツモト艦長である。
そこへ、伝令が自転車で・・・(軍港の桟橋はクルマやバイクでは・・・無理なのだ。)
「呼び出しのようですよ。」と、伝令が渡す。
赤い紙だから、呼び出しだ。
「また、警護かな・・・」と、通信文を開いた。
「離宮マデ、ヨロ・・」と、描いてある。
ヨロとは、ヨロシクの略だ。
王女様の封印がないから、メイド士官からの呼び出しのようだ。
「なんだろう・・・艦内でのポンコツの件かな?」と、スタッフ・カー(オースチンの1200cc)で急ぐ。
なぜか、アランまで呼び出しらしい。
さきほどの検討会で会ったばかりだ。
なぜか、日に半分はアランがらみのような・・・腐れ縁というヤツかな・・・
「待ってましたわ。」と、やけにしおらしいメイド士官だ。
どうやら、メイド士官の褒賞の立ち合いのようだ。
いまは、中尉のメイド士官だが・・・まさか、大尉かよ・・・オレの上官かよ・・・
艇長から艦長になり、少尉から中尉へと・・・やっとのマツモト君なのだが・・・
そこは、王女様の側近だからかな・・・
褒賞で階級をあげるには、立会人が複数必要なのだ。
それが、アランとオレのようである。
侍従が式典の準備だ。
それなりの儀式だからである。
やがて、アランとオレが位置へつく。
軍楽隊が演奏だ。 女王よ、永遠なれである。
マーガレット王女が壇上へ・・・やがて、メイド士官が・・・
そして、壇の3歩手前で停止する。
「カテリーナ、こちらへ。」 こいつは、カテリーナと、いうのかよ・・・
顔と名前が一致しねえ~~っ。
壇の1歩手間でひざまずいたカテリーナ士官だ。
「このほどの潜水艦行啓において、負傷したにもかかわらず・・・・」
と、カテリーナのポンコツメイドの活躍が語られた。
「よって、大尉の位を授けるものとする。」と、文官が読み上げる。
「こちらへ。」と、マーガレット王女がコイコイだ。
カテリーナ士官は・・・マーガレット王女の元へ・・・
カテリーナの階級章が交換される・・・
壇から苦労して背中を王女へ向けないように降りるカテリーナだ。
やがて、軍楽隊の演奏と共にマーガレット王女がご退出だ。
式典がお開きだ。
「ふう。」と、肩から力が抜ける・・・
ポンコツメイドは、オレにシーシーをやらせた手柄で、大尉の地位を得たのである。
まあ、それはオレの妄想なんだが・・・
0
お気に入りに追加
47
あなたにおすすめの小説
空母鳳炎奮戦記
ypaaaaaaa
歴史・時代
1942年、世界初の装甲空母である鳳炎はトラック泊地に停泊していた。すでに戦時下であり、鳳炎は南洋艦隊の要とされていた。この物語はそんな鳳炎の4年に及ぶ奮戦記である。
というわけで、今回は山本双六さんの帝国の海に登場する装甲空母鳳炎の物語です!二次創作のようなものになると思うので原作と違うところも出てくると思います。(極力、なくしたいですが…。)ともかく、皆さまが楽しめたら幸いです!
日は沈まず
ミリタリー好きの人
歴史・時代
1929年世界恐慌により大日本帝國も含め世界は大恐慌に陥る。これに対し大日本帝國は満州事変で満州を勢力圏に置き、積極的に工場や造船所などを建造し、経済再建と大幅な軍備拡張に成功する。そして1937年大日本帝國は志那事変をきっかけに戦争の道に走っていくことになる。当初、帝國軍は順調に進撃していたが、英米の援蔣ルートによる援助と和平の断念により戦争は泥沼化していくことになった。さらに1941年には英米とも戦争は避けられなくなっていた・・・あくまでも趣味の範囲での制作です。なので文章がおかしい場合もあります。
また参考資料も乏しいので設定がおかしい場合がありますがご了承ください。また、おかしな部分を次々に直していくので最初見た時から内容がかなり変わっている場合がありますので何か前の話と一致していないところがあった場合前の話を見直して見てください。おかしなところがあったら感想でお伝えしてもらえると幸いです。表紙は自作です。
満州国馬賊討伐飛行隊
ゆみすけ
歴史・時代
満州国は、日本が作った対ソ連の干渉となる国であった。 未開の不毛の地であった。 無法の馬賊どもが闊歩する草原が広がる地だ。 そこに、農業開発開墾団が入植してくる。 とうぜん、馬賊と激しい勢力争いとなる。 馬賊は機動性を武器に、なかなか殲滅できなかった。 それで、入植者保護のため満州政府が宗主国である日本国へ馬賊討伐を要請したのである。 それに答えたのが馬賊専門の討伐飛行隊である。
保健室の秘密...
とんすけ
大衆娯楽
僕のクラスには、保健室に登校している「吉田さん」という女の子がいた。
吉田さんは目が大きくてとても可愛らしく、いつも艶々な髪をなびかせていた。
吉田さんはクラスにあまりなじめておらず、朝のHRが終わると帰りの時間まで保健室で過ごしていた。
僕は吉田さんと話したことはなかったけれど、大人っぽさと綺麗な容姿を持つ吉田さんに密かに惹かれていた。
そんな吉田さんには、ある噂があった。
「授業中に保健室に行けば、性処理をしてくれる子がいる」
それが吉田さんだと、男子の間で噂になっていた。
異世界日本軍と手を組んでアメリカ相手に奇跡の勝利❕
naosi
歴史・時代
大日本帝国海軍のほぼすべての戦力を出撃させ、挑んだレイテ沖海戦、それは日本最後の空母機動部隊を囮にアメリカ軍の輸送部隊を攻撃するというものだった。この海戦で主力艦艇のほぼすべてを失った。これにより、日本軍首脳部は本土決戦へと移っていく。日本艦隊を敗北させたアメリカ軍は本土攻撃の中継地点の為に硫黄島を攻略を開始した。しかし、アメリカ海兵隊が上陸を始めた時、支援と輸送船を護衛していたアメリカ第五艦隊が攻撃を受けった。それをしたのは、アメリカ軍が沈めたはずの艦艇ばかりの日本の連合艦隊だった。
この作品は個人的に日本がアメリカ軍に負けなかったらどうなっていたか、はたまた、別の世界から来た日本が敗北寸前の日本を救うと言う架空の戦記です。
永艦の戦い
みたろ
歴史・時代
時に1936年。日本はロンドン海軍軍縮条約の失効を2年後を控え、対英米海軍が建造するであろう新型戦艦に対抗するために50cm砲の戦艦と45cm砲のW超巨大戦艦を作ろうとした。その設計を担当した話である。
(フィクションです。)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる