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えっ、オレは英海軍軍人なの?
いまさら、後戻りはできないようだ。
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なんとなく、参加した・・・しかし、しかしだ。
王女様のナイトとは? なんも、知らない松本君なのである。
ナイトとは、英語で騎士のことかな・・・の、程度の知識の松本君なのだ。
英国王室の直系の王女様が(6歳だが・・・)ナイトに任命したことの重大さを、全く知らないのである。
その時点で、松本君は英海軍へ身分が移行したのである。
英国社会では、正式に王室の血族が様式にのっとり任命することの、事の重大さを・・・まあ、日本人の松本某が知らないのは当然なのだが・・・
知らなかったでは、通じないのである。
英国王室もメンツはあるのだ。
それに、「ありがたくお受けいたします。」と、こうべを垂れた時点で決定されたことなのだ。
たとえ、相手が6歳の王女様でも、冗談は通じないのだ。
アラン君が、「これから、よろしく。」と、ヤケに同僚っぽい雰囲気だった時点で気が付いてもいいんだが・・・
そこは、潜水艦乗りのガマンする気質なのか・・・
王女様のナイトということは、王女様の部下というか手下というか、時代劇の御用だ、御用だという捕り手というか・・・早い話が王女様の持ち者なのだ・・・それも、終生のである。(王女が存命してるかぎり)
まあ、いまは戦時ではないから・・・まあ、即応の軍事作戦は英海軍ではないから・・・いままでと、変わらない松本君なのである。
ところが、数日して任命式典の出席命令書が・・・
「命令書、オレは日本海軍軍人なんだが・・・」と、隣にいるアラン艦長へ・・・命令書を見せる。
「あ、あ、もう届いたか。」と、アランだ。
「えっ、なんか得体がしれないんだが。」と、聞くが・・・
「君は、マーガレット王女のナイトなんだぞ。」「当たり前田のクラッカーじゃないか。」
いや、あんたは英国軍人だ。
前田のクラッカーは知らんだろ・・・と、突っ込みは入れないが・・・
「ナイトの位は貴族の末端だが・・・まさか、逆らうのか・・・」と、アラン君が驚愕の顔を・・
「いや、オレは日本海軍の・・・」「先日、姫へ忠誠を誓ったじゃないか。」
「まあ、そうだが・・・」「まさか、相手が6歳と・・・」
いかん、これは地雷を踏みかねない・・・松本君は空気を読んだ。
「いや、忘れてくれ、冗談だよ・・・ハ、ハッ。」と、誤魔化す。
そのころ、英国王室のビクトリア大女王様が・・・お孫さんの・・・
「おお、マーガレットにもナイトが2人もできたと聞きましたが。」
「え、え、おばあ様、わたくしもやっとナイトを持てましたわ。」
「それは、それは、で、誰なんですか。」
「え、え、ドイツの軍港への・・・」
「まさか、それは、まさか、あのアランとマツモトかえ。」
「当然ですわ、おばさま。」と、得意満点な幼女の王女様である。
「それは、なりよりじゃ。」「では、わらわが誉めてつかわしょうぞ。」
「それは、よしなに。」と、大人の対応の幼女様でありました。
次の日、「海軍大臣を呼べ。」と、女王陛下が侍従へ・・・
あわてて、海軍大臣が・・・
かくかくしかじか・・・・
「では、早急に手配いたしまする。」「任せたぞよ。」「ハ、ハァッ~ッ。」と、平身低頭で大臣が下がる。
英国王室の女王、直々の呼び出しだ。
もう、ポーツマス軍港はお祭りだ。 えらい騒ぎだ。
もちろん、アランや松本君らにとり、えらいことなのだ・・・
なんせ、二人とも階級は中尉だ。
元帥や将軍なら・・・大佐や中佐でもない、幹部クラスではヒラの中尉であるからだ。
それほど、ドイツ海軍への潜水艦偵察は英国にとり、大金星だったのである。
まあ、平幕が横綱を手玉に取ったようなものなのだ。
もちろん、表向きにはキール軍港偵察は軍事機密で、明らかにされてはいないが・・・
ヒトの口に戸は建てられないものである。
あの、ドイツの軍港事故は英国が噛んでるらしい・・・は、ウワサで流れているのである。
「馬車が到着しました。」と、伝令が・・・
「おい、アラン君、この格好でいいんかい。」「うむ、まあ、いいだろう。」と、アランが答えるが・・・
アランも、女王への謁見なぞ初めてなのだ。
いいかげんな返事なのである。
「で、オレは、ありがたきしあわせにございます、と言えばいいんだな。」「そうだ。」
「まあ、オレの真似をしてれば。」と、アランがいうが・・・
今上陛下にも謁見したことがない松本君だ。
さきほどから、足がガタガタなのである。
「あのう、馬車が・・・」と、伝令が・・・
「おう、いくぞ。」と、アランだ。
「・・・・・」「まさか、逃げないだろうな。」と、アランだ。
正直、逃げ出したいのは山々なのだ。
「くそっ、震えがとまらない。」と、松本君が・・・ビビビのネズミ男である。
4頭立ての馬車が・・・
マーガレット王女のときは、2頭立てだったが・・・
そこは、大英帝国の女王様だ。
現在の米大統領以上の権勢なのである。
御者と馬蹄が馬車で待機していた。
そこは、さすが女王の馬車である。
バッキンガム宮殿へ・・・馬車は・・・
もう、針のムシロの上の・・・まつもと君であったのだった。
王女様のナイトとは? なんも、知らない松本君なのである。
ナイトとは、英語で騎士のことかな・・・の、程度の知識の松本君なのだ。
英国王室の直系の王女様が(6歳だが・・・)ナイトに任命したことの重大さを、全く知らないのである。
その時点で、松本君は英海軍へ身分が移行したのである。
英国社会では、正式に王室の血族が様式にのっとり任命することの、事の重大さを・・・まあ、日本人の松本某が知らないのは当然なのだが・・・
知らなかったでは、通じないのである。
英国王室もメンツはあるのだ。
それに、「ありがたくお受けいたします。」と、こうべを垂れた時点で決定されたことなのだ。
たとえ、相手が6歳の王女様でも、冗談は通じないのだ。
アラン君が、「これから、よろしく。」と、ヤケに同僚っぽい雰囲気だった時点で気が付いてもいいんだが・・・
そこは、潜水艦乗りのガマンする気質なのか・・・
王女様のナイトということは、王女様の部下というか手下というか、時代劇の御用だ、御用だという捕り手というか・・・早い話が王女様の持ち者なのだ・・・それも、終生のである。(王女が存命してるかぎり)
まあ、いまは戦時ではないから・・・まあ、即応の軍事作戦は英海軍ではないから・・・いままでと、変わらない松本君なのである。
ところが、数日して任命式典の出席命令書が・・・
「命令書、オレは日本海軍軍人なんだが・・・」と、隣にいるアラン艦長へ・・・命令書を見せる。
「あ、あ、もう届いたか。」と、アランだ。
「えっ、なんか得体がしれないんだが。」と、聞くが・・・
「君は、マーガレット王女のナイトなんだぞ。」「当たり前田のクラッカーじゃないか。」
いや、あんたは英国軍人だ。
前田のクラッカーは知らんだろ・・・と、突っ込みは入れないが・・・
「ナイトの位は貴族の末端だが・・・まさか、逆らうのか・・・」と、アラン君が驚愕の顔を・・
「いや、オレは日本海軍の・・・」「先日、姫へ忠誠を誓ったじゃないか。」
「まあ、そうだが・・・」「まさか、相手が6歳と・・・」
いかん、これは地雷を踏みかねない・・・松本君は空気を読んだ。
「いや、忘れてくれ、冗談だよ・・・ハ、ハッ。」と、誤魔化す。
そのころ、英国王室のビクトリア大女王様が・・・お孫さんの・・・
「おお、マーガレットにもナイトが2人もできたと聞きましたが。」
「え、え、おばあ様、わたくしもやっとナイトを持てましたわ。」
「それは、それは、で、誰なんですか。」
「え、え、ドイツの軍港への・・・」
「まさか、それは、まさか、あのアランとマツモトかえ。」
「当然ですわ、おばさま。」と、得意満点な幼女の王女様である。
「それは、なりよりじゃ。」「では、わらわが誉めてつかわしょうぞ。」
「それは、よしなに。」と、大人の対応の幼女様でありました。
次の日、「海軍大臣を呼べ。」と、女王陛下が侍従へ・・・
あわてて、海軍大臣が・・・
かくかくしかじか・・・・
「では、早急に手配いたしまする。」「任せたぞよ。」「ハ、ハァッ~ッ。」と、平身低頭で大臣が下がる。
英国王室の女王、直々の呼び出しだ。
もう、ポーツマス軍港はお祭りだ。 えらい騒ぎだ。
もちろん、アランや松本君らにとり、えらいことなのだ・・・
なんせ、二人とも階級は中尉だ。
元帥や将軍なら・・・大佐や中佐でもない、幹部クラスではヒラの中尉であるからだ。
それほど、ドイツ海軍への潜水艦偵察は英国にとり、大金星だったのである。
まあ、平幕が横綱を手玉に取ったようなものなのだ。
もちろん、表向きにはキール軍港偵察は軍事機密で、明らかにされてはいないが・・・
ヒトの口に戸は建てられないものである。
あの、ドイツの軍港事故は英国が噛んでるらしい・・・は、ウワサで流れているのである。
「馬車が到着しました。」と、伝令が・・・
「おい、アラン君、この格好でいいんかい。」「うむ、まあ、いいだろう。」と、アランが答えるが・・・
アランも、女王への謁見なぞ初めてなのだ。
いいかげんな返事なのである。
「で、オレは、ありがたきしあわせにございます、と言えばいいんだな。」「そうだ。」
「まあ、オレの真似をしてれば。」と、アランがいうが・・・
今上陛下にも謁見したことがない松本君だ。
さきほどから、足がガタガタなのである。
「あのう、馬車が・・・」と、伝令が・・・
「おう、いくぞ。」と、アランだ。
「・・・・・」「まさか、逃げないだろうな。」と、アランだ。
正直、逃げ出したいのは山々なのだ。
「くそっ、震えがとまらない。」と、松本君が・・・ビビビのネズミ男である。
4頭立ての馬車が・・・
マーガレット王女のときは、2頭立てだったが・・・
そこは、大英帝国の女王様だ。
現在の米大統領以上の権勢なのである。
御者と馬蹄が馬車で待機していた。
そこは、さすが女王の馬車である。
バッキンガム宮殿へ・・・馬車は・・・
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