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ちくま号の改造。
新装備の搭載・・・
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水中聴音器とジャイロ装置が工廠で完成した。
それで、潜航艇ちくま号は、ドック入りである。
普通の造船所のドックではない。
潜水艦用の浮きドックだ。
まず、浮いてる潜航艇の下へ浮きドックを沈めておく。
そして、浮きドックを潜水艇ごと浮かべればいいのだ。
それで、潜航艇は全体の点検もできるのだ。
潜航艇は河崎重工製である。
5号艇は四菱重工製だ。
だから、7号艇は四菱製だと思われる。
水中聴音器は防水カーボンマイクを50個ほど付けた円盤を潜航艇の前部へ取り付けるのだ。
なんせ、後部は機関音が五月蠅いからだ。
25個左右にわかれていて、両耳イヤフォンで、音源の方向がつかめるようになっている。
そして、音源を増幅するアンプと周波数フィルターが付いているのだ。
周波数フィルターは音源を明瞭にするための雑音カットする装置である。
そして、新たに聴音員(ソナー員)が訓練されたのだ。
耳が聞き分ける能力が高くないと・・・敵船の発見が遅れて・・・逃げられなくなってしまう。
どうしても水中速度が遅い潜水艦は・・・敵船に発見されると・・・袋のネズミと同等なのである。
いままで潜航艇には深度計、速度計、水圧計、電流計、電圧計、燃料計、空気圧計、艇内気圧計、etc・・・
の計器類があったが・・・あらたに最新装置が2種類装備されたのである。
フランスで発明された、音を出して反射音で敵を探る音響探査器機は実験段階で・・・とても潜水艇へ搭載できるモノではなかった。
まだ、反射音を解析できる装置(画像装置)が・・・ブラウン管は発明されていない。
音を出して・・・モノに反射して音が帰ってくることが・・・その時間で距離が判明する程度しか・・・
ゴーストといって、なんも無いところから聞こえると感じたり・・・正確さに欠けるのだ。
だから、とても実用にはできなかったのである。
そして、追加された機器のために・・・蓄電池を増加して・・・艇内が狭くなったのだ。
長さが30メートルほどの潜航艇では・・・
そこで、2回の拉致被害者救出作戦で成功した実績から・・・
7番艇として、第2ちくま号が建造されることとなったのである。
潜航艇が実用化されたのだ。
「1隻では・・・せめて、2隻ないと・・・作戦が、故障で使えないでは・・・国家の威信にかかわる・・・」
と力説する海軍軍令部の参謀だ。
「実際に満州国の姫を救出してるではないか。」と、重ねる。
英国王女事件は公開されていないが・・・満州国の姫は・・・海軍の音楽隊で姫が登場してるから・・・
すでに、国民の知るところなのだ。
日本名を川島ヨシ子なのである。
もちろん、女真族の姫だ。
大和民族ではないが・・・本人のたっての希望で・・・
「海軍で雇ってもらうために王室離脱したそうだ。」
「えっ、そこまでの覚悟なのか・・・」
「うむ、東郷元帥へ血判書を・・・」
自身の血で・・・描いた血判書だ。
東郷元帥も断れないのである。
それで、姫は・・・身分は姫(元姫)ではないが・・・ヨシ子姫と呼ばれるのである。
なぜなら・・・海軍退役大佐に教育された、軍オタだからである。
野郎の軍オタなんて・・・掃いて捨てるほどいるが・・・
軍オタ乙女は・・・貴重な人材なのである。
おおいに、海軍の広報員として活躍する、ヨシ子姫なのだ。
そいで、とうとう活躍が認められて・・・
「広報担当官として、階級を少尉とする。」との、軍令部からの・・・かりにも満州国の王室の姫なのだ。
ヒラ水兵では・・・満州国のメンツもあるからだ。
海軍士官学校は卒業していないが・・・少尉の襟章をもらって・・・
「わたくし、ヨシ子姫は、終生の忠誠を・・・」と、東郷元帥の推薦もあり・・・晴れて日本海軍の軍属となったのである。
軍属としたのは・・・実際の戦場へ出征させるわけにはいかないからだ。
万が一にでも、戦死でもされたら・・・満州国へ顔向けができないからである。
なんやかんやで・・第2艇が・・・浮きドックで艤装も終わり・・・完成したのである。
それで、軍関係者を集めて、完成式を兼ねた、お披露目会となるのだ。
とうぜん、松本艇長も招待されているのである。
「おお、これが第2ちくま号か。」と、潜水艦桟橋へ繋がれた潜航艇を見る・・・
もはや、潜航艇というより・・・潜水艦だ。
「長さが72メートルあるそうだ。」「艇長、これでは艦じゃないですか。」
「そうだな、艇とは言えないな。」と、驚く松本君だ。
「なんでも、総排水量は3600トンらしいですよ。」と、部下がいう。
「ちくま号が780トンなんだぞ。」と、松本艇長だ。
「マツモトさん、おひさ~。」と、黄色い声が・・・
なんと、ヨシ子姫だ。
来賓で呼ばれたとか・・・もちろん、軍楽隊も一緒だ。
「いつぞやは、あぶないところをお助けいただき・・・」と、定番の挨拶だ。
当時より、かなり日本語がうまくなっているようだ。
そして・・・松本君とおなじ襟章・・・少尉になったのかよ・・・
下手すると、あっというまに抜かれそうな松本君である。
そして、来賓のヨシ子姫がシャンパンを完成した潜水艦の舳先で・・・割って・・・正式に海軍へ引き渡されたのだ。
もう、海軍のマスコット的な存在のヨシ子姫である。
それで、潜航艇ちくま号は、ドック入りである。
普通の造船所のドックではない。
潜水艦用の浮きドックだ。
まず、浮いてる潜航艇の下へ浮きドックを沈めておく。
そして、浮きドックを潜水艇ごと浮かべればいいのだ。
それで、潜航艇は全体の点検もできるのだ。
潜航艇は河崎重工製である。
5号艇は四菱重工製だ。
だから、7号艇は四菱製だと思われる。
水中聴音器は防水カーボンマイクを50個ほど付けた円盤を潜航艇の前部へ取り付けるのだ。
なんせ、後部は機関音が五月蠅いからだ。
25個左右にわかれていて、両耳イヤフォンで、音源の方向がつかめるようになっている。
そして、音源を増幅するアンプと周波数フィルターが付いているのだ。
周波数フィルターは音源を明瞭にするための雑音カットする装置である。
そして、新たに聴音員(ソナー員)が訓練されたのだ。
耳が聞き分ける能力が高くないと・・・敵船の発見が遅れて・・・逃げられなくなってしまう。
どうしても水中速度が遅い潜水艦は・・・敵船に発見されると・・・袋のネズミと同等なのである。
いままで潜航艇には深度計、速度計、水圧計、電流計、電圧計、燃料計、空気圧計、艇内気圧計、etc・・・
の計器類があったが・・・あらたに最新装置が2種類装備されたのである。
フランスで発明された、音を出して反射音で敵を探る音響探査器機は実験段階で・・・とても潜水艇へ搭載できるモノではなかった。
まだ、反射音を解析できる装置(画像装置)が・・・ブラウン管は発明されていない。
音を出して・・・モノに反射して音が帰ってくることが・・・その時間で距離が判明する程度しか・・・
ゴーストといって、なんも無いところから聞こえると感じたり・・・正確さに欠けるのだ。
だから、とても実用にはできなかったのである。
そして、追加された機器のために・・・蓄電池を増加して・・・艇内が狭くなったのだ。
長さが30メートルほどの潜航艇では・・・
そこで、2回の拉致被害者救出作戦で成功した実績から・・・
7番艇として、第2ちくま号が建造されることとなったのである。
潜航艇が実用化されたのだ。
「1隻では・・・せめて、2隻ないと・・・作戦が、故障で使えないでは・・・国家の威信にかかわる・・・」
と力説する海軍軍令部の参謀だ。
「実際に満州国の姫を救出してるではないか。」と、重ねる。
英国王女事件は公開されていないが・・・満州国の姫は・・・海軍の音楽隊で姫が登場してるから・・・
すでに、国民の知るところなのだ。
日本名を川島ヨシ子なのである。
もちろん、女真族の姫だ。
大和民族ではないが・・・本人のたっての希望で・・・
「海軍で雇ってもらうために王室離脱したそうだ。」
「えっ、そこまでの覚悟なのか・・・」
「うむ、東郷元帥へ血判書を・・・」
自身の血で・・・描いた血判書だ。
東郷元帥も断れないのである。
それで、姫は・・・身分は姫(元姫)ではないが・・・ヨシ子姫と呼ばれるのである。
なぜなら・・・海軍退役大佐に教育された、軍オタだからである。
野郎の軍オタなんて・・・掃いて捨てるほどいるが・・・
軍オタ乙女は・・・貴重な人材なのである。
おおいに、海軍の広報員として活躍する、ヨシ子姫なのだ。
そいで、とうとう活躍が認められて・・・
「広報担当官として、階級を少尉とする。」との、軍令部からの・・・かりにも満州国の王室の姫なのだ。
ヒラ水兵では・・・満州国のメンツもあるからだ。
海軍士官学校は卒業していないが・・・少尉の襟章をもらって・・・
「わたくし、ヨシ子姫は、終生の忠誠を・・・」と、東郷元帥の推薦もあり・・・晴れて日本海軍の軍属となったのである。
軍属としたのは・・・実際の戦場へ出征させるわけにはいかないからだ。
万が一にでも、戦死でもされたら・・・満州国へ顔向けができないからである。
なんやかんやで・・第2艇が・・・浮きドックで艤装も終わり・・・完成したのである。
それで、軍関係者を集めて、完成式を兼ねた、お披露目会となるのだ。
とうぜん、松本艇長も招待されているのである。
「おお、これが第2ちくま号か。」と、潜水艦桟橋へ繋がれた潜航艇を見る・・・
もはや、潜航艇というより・・・潜水艦だ。
「長さが72メートルあるそうだ。」「艇長、これでは艦じゃないですか。」
「そうだな、艇とは言えないな。」と、驚く松本君だ。
「なんでも、総排水量は3600トンらしいですよ。」と、部下がいう。
「ちくま号が780トンなんだぞ。」と、松本艇長だ。
「マツモトさん、おひさ~。」と、黄色い声が・・・
なんと、ヨシ子姫だ。
来賓で呼ばれたとか・・・もちろん、軍楽隊も一緒だ。
「いつぞやは、あぶないところをお助けいただき・・・」と、定番の挨拶だ。
当時より、かなり日本語がうまくなっているようだ。
そして・・・松本君とおなじ襟章・・・少尉になったのかよ・・・
下手すると、あっというまに抜かれそうな松本君である。
そして、来賓のヨシ子姫がシャンパンを完成した潜水艦の舳先で・・・割って・・・正式に海軍へ引き渡されたのだ。
もう、海軍のマスコット的な存在のヨシ子姫である。
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