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逃げ切れるか・・・
水中機雷の出番が・・・
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だんだん、追跡しているドイツ軍のフネの機関音が・・・
「グワン、グワン。」と、艇内へ聞こえてくる。
海中での音波は空気中より遠方まで伝わるのだ。
それに、伝わる速度も速いのだ。
英軍士官様は、幼女の姫様が怖がるからか・・・抱っこして・・・幼女は泣きそうなのに耐えてるようだ。
はじめて役にたったブリジットだ。
これが、幼女の姫様だけだったらと思うと・・・艇内は幼女の泣き声で張り裂けんばかりだろう・・・
英海軍のメイド士官は使える士官だったのだ。
あわてて、オマルを用意する・・・またがって、シーシーの姫様だ。
緊張のあまりに尿道が緩んだのだろう・・・
まてよ、オシッコの処理は・・・変態でも居れば、一滴も残さずに飲み干すだろうが・・・
あいにく、変態の潜航艇隊員はいなかったのだ。
滅多に手に入らない英国王女のオシッコなんだが・・・(これが、最初で最後だ。)
ブリジットが手持ちの瓶へオシッコを移して解決したのである。
まさに英国印の黄金色の小水瓶入りだ。(値段のつけようが・・・)
「グワン、グワン。」と、ドイツ軍のフネが・・・
「タイチョウサン、キライキライ。」と、オレのことを嫌うメイド士官だ。
いや、キライは機雷のことだった。
完全に忘れていた松本君だ。
そうだ、英国海軍が開発した世界で最初の水中攻撃兵器が・・・ちくま号には・・・あったのだ。
松本君は・・・ジョーンズ大尉から教わった機械の箱を探した。
薄赤い艇内を照らす赤色灯を頼りに・・・
このフネの唯一の武器である水中機雷の放出レバーを・・・
「あったぞ。」と、床に転がる四角い箱を・・・なんとか手にすることができた。
「ゴウン。ゴウン。ゴウン。」と、追跡するドイツ軍船の機関音が大きくなる。
「ままよ~っ。」と、レバを倒す艇長の松本君だ。
艇尾で、なんか音が・・したような・・・
「モーター電力は?」「まだ、半分程度は残っています。」と、電気技官がいう。
もう、半分も電力を使ってしまったのか・・・
このままでは、モータ電力が無くなり浮上して・・・エンジン動力で逃げねばならない。
そうなれば、潜航艇は白日の下にさらされる。
それも、同盟国英国の仮想敵国にである。
つまり、現時点で・・・ドイツ帝国は日本海軍にとり仮想敵国なのであるのだ。
「くそっ、それだけは絶対に避けなばならない。」
「グワン、グワン。」と、敵の機関音が手に取るように・・・
不安げに潜航艇の天井を見上げる・・・王女とメイド士官だ。
「タイチョウサン、負ケナイデ。」と、メイド士官が懇願する。
「ここは、英海軍の武器だけが・・・」と、言い訳しか、言えない。
マーガレット王女(6歳)は、さすが王室の娘だ。
泣きそうな顔だが・・・必死に耐えているようだ。
やがて、水中機雷をつないでいたロープが・・・100メートル伸びきったようだ・・・
かるいショックが感じられたからだ。
ロープがいっぱい伸びると・・・今度は水面へ・・・だんだん浮き上がるのだ。
水中機雷には水中舵が(小さなヒレだ。)が付いているのである。
それで、水面付近ギリに・・・
「グワワワワワワワワワ、バウン。」と、水中での爆発音が・・・潜航艇ちくま号が・・・
「いかん、来るぞ~、なんかにつかまれっ。」と、叫ぶのがやっとの松本艇長だ。
「キャー。」と、黄色い声が・・・「キャ。」と、6歳の叫びが・・・
よかった、隊員は悲鳴を上げなかったぞい。
潜航艇内は狭いので・・・体をぶつけて気絶やケガを負う者は・・・いなかった。
「艇長、蓄電池が・・・まもなく底をつきます。」と、電気技官が・・・
「いかん、ベント開け。」「海水排出だ。」
完全に、蓄電池が無くなると・・・手動で海水を排出しなければならない。
動力がある内に・・・敵から距離を取らなければならないからだ。
「モーターが動く内に浮上だ。」と、緊急浮上を指示する松本君だ。
やがて、潜航艇ちくま号は、波の音がする海面へ浮上できたのである。
ハッチを開く松本艇長だ。
横には、ブリジットが王女を抱えて・・・一刻も早く外へ・・・出たいようだ。
しかし、敵の追跡してきたフネが心配である。
「ウエィト、ウエィト。」と、待ってくれと、つたない英語で・・・メイド士官はウン、ウン、だ。
ハッチが・・・海水が少しこぼれるが・・・
顔を出す、松本少尉だ。
すでに、蓄電池へ充電するためにエンジンが動いている潜航艇は、20ノットで英国を目指して進行している。
そして、顔を後ろへ・・・ドイツ側へ・・・
そこには、舳先を破壊された・・・ドイツ軍艦が・・・舳先から噴煙があがり・・・
潜航艇ちくま号を追跡するどころでは・・・ないようだ。
フネの舳先で水中機雷が爆発して・・・舳先が広がって・・・クジラが口を開けて泳いでるような・・・酷くカッコウが悪いのである。
なんという軍艦かしらない少尉だが・・・この写真を撮れば・・・ドイツ帝国、赤っ恥は間違いないだろう。
「オウ、アレハ軍艦ドイッチエランド、ヨ。」と、驚くメイド士官だ。
いつの間にか・・・ハッチから顔を出している。
「ドイッチエランド?、まさか、あのドイッチエランドなのか。」と、驚く少尉だ。
なんせ、ドイツ帝国という名前の軍艦だ。
ドイツ帝国が威信をかけて造った軍艦である。
王女を救出したばかりか・・・ドイツの軍艦に恥をかかせた松本艇長だったのである。
「グワン、グワン。」と、艇内へ聞こえてくる。
海中での音波は空気中より遠方まで伝わるのだ。
それに、伝わる速度も速いのだ。
英軍士官様は、幼女の姫様が怖がるからか・・・抱っこして・・・幼女は泣きそうなのに耐えてるようだ。
はじめて役にたったブリジットだ。
これが、幼女の姫様だけだったらと思うと・・・艇内は幼女の泣き声で張り裂けんばかりだろう・・・
英海軍のメイド士官は使える士官だったのだ。
あわてて、オマルを用意する・・・またがって、シーシーの姫様だ。
緊張のあまりに尿道が緩んだのだろう・・・
まてよ、オシッコの処理は・・・変態でも居れば、一滴も残さずに飲み干すだろうが・・・
あいにく、変態の潜航艇隊員はいなかったのだ。
滅多に手に入らない英国王女のオシッコなんだが・・・(これが、最初で最後だ。)
ブリジットが手持ちの瓶へオシッコを移して解決したのである。
まさに英国印の黄金色の小水瓶入りだ。(値段のつけようが・・・)
「グワン、グワン。」と、ドイツ軍のフネが・・・
「タイチョウサン、キライキライ。」と、オレのことを嫌うメイド士官だ。
いや、キライは機雷のことだった。
完全に忘れていた松本君だ。
そうだ、英国海軍が開発した世界で最初の水中攻撃兵器が・・・ちくま号には・・・あったのだ。
松本君は・・・ジョーンズ大尉から教わった機械の箱を探した。
薄赤い艇内を照らす赤色灯を頼りに・・・
このフネの唯一の武器である水中機雷の放出レバーを・・・
「あったぞ。」と、床に転がる四角い箱を・・・なんとか手にすることができた。
「ゴウン。ゴウン。ゴウン。」と、追跡するドイツ軍船の機関音が大きくなる。
「ままよ~っ。」と、レバを倒す艇長の松本君だ。
艇尾で、なんか音が・・したような・・・
「モーター電力は?」「まだ、半分程度は残っています。」と、電気技官がいう。
もう、半分も電力を使ってしまったのか・・・
このままでは、モータ電力が無くなり浮上して・・・エンジン動力で逃げねばならない。
そうなれば、潜航艇は白日の下にさらされる。
それも、同盟国英国の仮想敵国にである。
つまり、現時点で・・・ドイツ帝国は日本海軍にとり仮想敵国なのであるのだ。
「くそっ、それだけは絶対に避けなばならない。」
「グワン、グワン。」と、敵の機関音が手に取るように・・・
不安げに潜航艇の天井を見上げる・・・王女とメイド士官だ。
「タイチョウサン、負ケナイデ。」と、メイド士官が懇願する。
「ここは、英海軍の武器だけが・・・」と、言い訳しか、言えない。
マーガレット王女(6歳)は、さすが王室の娘だ。
泣きそうな顔だが・・・必死に耐えているようだ。
やがて、水中機雷をつないでいたロープが・・・100メートル伸びきったようだ・・・
かるいショックが感じられたからだ。
ロープがいっぱい伸びると・・・今度は水面へ・・・だんだん浮き上がるのだ。
水中機雷には水中舵が(小さなヒレだ。)が付いているのである。
それで、水面付近ギリに・・・
「グワワワワワワワワワ、バウン。」と、水中での爆発音が・・・潜航艇ちくま号が・・・
「いかん、来るぞ~、なんかにつかまれっ。」と、叫ぶのがやっとの松本艇長だ。
「キャー。」と、黄色い声が・・・「キャ。」と、6歳の叫びが・・・
よかった、隊員は悲鳴を上げなかったぞい。
潜航艇内は狭いので・・・体をぶつけて気絶やケガを負う者は・・・いなかった。
「艇長、蓄電池が・・・まもなく底をつきます。」と、電気技官が・・・
「いかん、ベント開け。」「海水排出だ。」
完全に、蓄電池が無くなると・・・手動で海水を排出しなければならない。
動力がある内に・・・敵から距離を取らなければならないからだ。
「モーターが動く内に浮上だ。」と、緊急浮上を指示する松本君だ。
やがて、潜航艇ちくま号は、波の音がする海面へ浮上できたのである。
ハッチを開く松本艇長だ。
横には、ブリジットが王女を抱えて・・・一刻も早く外へ・・・出たいようだ。
しかし、敵の追跡してきたフネが心配である。
「ウエィト、ウエィト。」と、待ってくれと、つたない英語で・・・メイド士官はウン、ウン、だ。
ハッチが・・・海水が少しこぼれるが・・・
顔を出す、松本少尉だ。
すでに、蓄電池へ充電するためにエンジンが動いている潜航艇は、20ノットで英国を目指して進行している。
そして、顔を後ろへ・・・ドイツ側へ・・・
そこには、舳先を破壊された・・・ドイツ軍艦が・・・舳先から噴煙があがり・・・
潜航艇ちくま号を追跡するどころでは・・・ないようだ。
フネの舳先で水中機雷が爆発して・・・舳先が広がって・・・クジラが口を開けて泳いでるような・・・酷くカッコウが悪いのである。
なんという軍艦かしらない少尉だが・・・この写真を撮れば・・・ドイツ帝国、赤っ恥は間違いないだろう。
「オウ、アレハ軍艦ドイッチエランド、ヨ。」と、驚くメイド士官だ。
いつの間にか・・・ハッチから顔を出している。
「ドイッチエランド?、まさか、あのドイッチエランドなのか。」と、驚く少尉だ。
なんせ、ドイツ帝国という名前の軍艦だ。
ドイツ帝国が威信をかけて造った軍艦である。
王女を救出したばかりか・・・ドイツの軍艦に恥をかかせた松本艇長だったのである。
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