16 / 253
呉鎮守府での騒動・・・
軍人とは、かくあるべきなのか?
しおりを挟む
潜水母艦の大鯨が・・・大連港へ寄港しないで・・・母港へ・・・
「無線で帰投するとは聞いていたが。」
日本海海戦の英雄である、東郷元帥みずから大鯨を出迎える。
日本海軍の英雄である、東郷元帥は物静かな人物であった。
そう、武人とは自らを見せびらかさないモノである。
戦争の体験なぞも、真の武人は語らないモノだ。
「艦長、どうするんです?」と、副官が・・・
「うむ、オレでは決断できんよ。」と、上へ丸投げするつもりのようだ。
何を?丸投げなのか・・・
それは、満州国の姫を満州国へ送り届けなかった事案である。
この時代は潜航艇は長い距離は運航できなかった。
それで、潜水母艦なる運用が考えられたのだ。
現在の、潜水調査船の深海などの運用と同じである。
潜水母艦の大鯨は普通の貨客船だが・・・備え付けのクレーンを潜航艇を引き揚げられるようにデカイだけだ。
あとは、水中聴音器や水中音波発振器などの装備と救命潜水球(潜水艦救助用)が・・・あるだけである。
普通の船室や客室もある。
その客室で・・・日本の軍港を船窓から覗く姫である。
「とうとう、着てしまった。」と、感動する姫だ。
軍港には戦艦長門から駆逐艦白雪まで・・・日本の誇る艦隊が・・・
やがて、潜水艦桟橋へ・・・大鯨が接岸する。
水深が深く掘ってあるから・・・大連港のようにハシケなぞイラネーのだ。
タラップが降ろされた。
ん、なんか・・・自動車が走ってくるが・・・
歓迎の人波とは・・・違うような・・・
自動車には満州国の旗が・・・たぶん、満州国大使のクルマかな・・・
あわてて、恰幅のイイ正装した満州国の在日大使が・・・
日本政府から、姫の事を聞かされて・・・あわてて説得でも・・・
外交特権で潜水母艦へタラップから・・・走り揚がる大使だ。
「姫はカグラ姫は・・・」と、水兵や士官へ聞いて廻っているようだ。
だが、しかし・・・姫は捕まるような・・・素人ではないようだ。
伊達に軍人が教育係ではない・・・武道なども・・・教えこまれていたのである。
客室には姫の姿は・・・まさか、見張りなぞ立てる理由がないからだ。
「おお、姫様、ここアルカ。」と、大使が客室のドアを・・・もちろん、空っぽだ。
右往左往する満州国の全権大使だ。
姫には作戦があったのだ。
日本海軍で一番えらいヤツに直訴する作戦だ。
そう、東郷元帥へ直に・・・
満州国籍の姫が日本海軍へ就職するためには・・・小さなオツムで考えあぐねた末に・・・
「亡命しかない。」と、究極の選択をしたのである。
戦闘の実績が無い姫だ。
傭兵としての雇用は無理だ。
そして、軍隊へは基本、外国人は入れないのだ。
国のために、いざとなれば命も・・・の宣誓をせねばならない。
そのための、亡命である。
退役軍人の教育係の影響は多大であったのだ。
そして、満州国の在日全権大使をまいて・・・タラップを走り降りる姫が・・・
埠頭で潜航艇の隊員らをねぎらう東郷元帥を発見する・・・
「おう、ここじゃったか。」と、姫が東郷元帥へかぶりついた。
そして、「わらわを、海軍でやとってくりゃれ。」と、斜め下からの殺人光線をビビビ、のビーである。
そして、元帥の周りの潜水艇の隊員らも・・・姫の味方であったのだ。
なんせ、軍オタの姫に艇内でウンチクを耳にタコができるくらい・・・聞かされたのだ。
艇長なんて、言ってはならない軍事機密まで(潜航艇の仕組みだ。)説明を・・・してしまった・・・
大使が潜水母艦内で姫を探して・・・ウロウロしている間に・・・
元帥と潜航艇の皆は姫と・・・
元帥が潜航艇の皆をコーヒーでも・・・と、もちろん姫も同伴なのである。(昼間からお酒は・・・)
そして、呉鎮守府の喫茶部で・・・
東郷大元帥閣下は・・・つい、釣られて・・・
「姫のような理解者を、我が海軍でも欲しいモノだ。」と、言ってしまった・・・言わせて姫である。
この勝負、取った・・・と、確信する姫である。
武人たるモノには、二言は無いと聞いている姫だ。
こうして、東郷大元帥閣下を丸め込んだ姫は・・・まんまと、日本海軍へもぐり込むことに成功したのである。
そして、満州政府も満州王族も・・・14番目の姫である。(やっかい払いができたのだ。)
日本へ帰化して海軍へ入隊してヨロシ・・・と・・・
ここに、アイシン・カグラ姫は日本名を川島ヨシコと改名して・・・日本海軍の士官学校へ・・・
なんせ、14歳だ・・・16歳に・・・ならないと・・・
以上が、潜航艇ちくま号の最初の軍事作戦の詳細報告である。
「無線で帰投するとは聞いていたが。」
日本海海戦の英雄である、東郷元帥みずから大鯨を出迎える。
日本海軍の英雄である、東郷元帥は物静かな人物であった。
そう、武人とは自らを見せびらかさないモノである。
戦争の体験なぞも、真の武人は語らないモノだ。
「艦長、どうするんです?」と、副官が・・・
「うむ、オレでは決断できんよ。」と、上へ丸投げするつもりのようだ。
何を?丸投げなのか・・・
それは、満州国の姫を満州国へ送り届けなかった事案である。
この時代は潜航艇は長い距離は運航できなかった。
それで、潜水母艦なる運用が考えられたのだ。
現在の、潜水調査船の深海などの運用と同じである。
潜水母艦の大鯨は普通の貨客船だが・・・備え付けのクレーンを潜航艇を引き揚げられるようにデカイだけだ。
あとは、水中聴音器や水中音波発振器などの装備と救命潜水球(潜水艦救助用)が・・・あるだけである。
普通の船室や客室もある。
その客室で・・・日本の軍港を船窓から覗く姫である。
「とうとう、着てしまった。」と、感動する姫だ。
軍港には戦艦長門から駆逐艦白雪まで・・・日本の誇る艦隊が・・・
やがて、潜水艦桟橋へ・・・大鯨が接岸する。
水深が深く掘ってあるから・・・大連港のようにハシケなぞイラネーのだ。
タラップが降ろされた。
ん、なんか・・・自動車が走ってくるが・・・
歓迎の人波とは・・・違うような・・・
自動車には満州国の旗が・・・たぶん、満州国大使のクルマかな・・・
あわてて、恰幅のイイ正装した満州国の在日大使が・・・
日本政府から、姫の事を聞かされて・・・あわてて説得でも・・・
外交特権で潜水母艦へタラップから・・・走り揚がる大使だ。
「姫はカグラ姫は・・・」と、水兵や士官へ聞いて廻っているようだ。
だが、しかし・・・姫は捕まるような・・・素人ではないようだ。
伊達に軍人が教育係ではない・・・武道なども・・・教えこまれていたのである。
客室には姫の姿は・・・まさか、見張りなぞ立てる理由がないからだ。
「おお、姫様、ここアルカ。」と、大使が客室のドアを・・・もちろん、空っぽだ。
右往左往する満州国の全権大使だ。
姫には作戦があったのだ。
日本海軍で一番えらいヤツに直訴する作戦だ。
そう、東郷元帥へ直に・・・
満州国籍の姫が日本海軍へ就職するためには・・・小さなオツムで考えあぐねた末に・・・
「亡命しかない。」と、究極の選択をしたのである。
戦闘の実績が無い姫だ。
傭兵としての雇用は無理だ。
そして、軍隊へは基本、外国人は入れないのだ。
国のために、いざとなれば命も・・・の宣誓をせねばならない。
そのための、亡命である。
退役軍人の教育係の影響は多大であったのだ。
そして、満州国の在日全権大使をまいて・・・タラップを走り降りる姫が・・・
埠頭で潜航艇の隊員らをねぎらう東郷元帥を発見する・・・
「おう、ここじゃったか。」と、姫が東郷元帥へかぶりついた。
そして、「わらわを、海軍でやとってくりゃれ。」と、斜め下からの殺人光線をビビビ、のビーである。
そして、元帥の周りの潜水艇の隊員らも・・・姫の味方であったのだ。
なんせ、軍オタの姫に艇内でウンチクを耳にタコができるくらい・・・聞かされたのだ。
艇長なんて、言ってはならない軍事機密まで(潜航艇の仕組みだ。)説明を・・・してしまった・・・
大使が潜水母艦内で姫を探して・・・ウロウロしている間に・・・
元帥と潜航艇の皆は姫と・・・
元帥が潜航艇の皆をコーヒーでも・・・と、もちろん姫も同伴なのである。(昼間からお酒は・・・)
そして、呉鎮守府の喫茶部で・・・
東郷大元帥閣下は・・・つい、釣られて・・・
「姫のような理解者を、我が海軍でも欲しいモノだ。」と、言ってしまった・・・言わせて姫である。
この勝負、取った・・・と、確信する姫である。
武人たるモノには、二言は無いと聞いている姫だ。
こうして、東郷大元帥閣下を丸め込んだ姫は・・・まんまと、日本海軍へもぐり込むことに成功したのである。
そして、満州政府も満州王族も・・・14番目の姫である。(やっかい払いができたのだ。)
日本へ帰化して海軍へ入隊してヨロシ・・・と・・・
ここに、アイシン・カグラ姫は日本名を川島ヨシコと改名して・・・日本海軍の士官学校へ・・・
なんせ、14歳だ・・・16歳に・・・ならないと・・・
以上が、潜航艇ちくま号の最初の軍事作戦の詳細報告である。
1
お気に入りに追加
48
あなたにおすすめの小説

【おんJ】 彡(゚)(゚)ファッ!?ワイが天下分け目の関ヶ原の戦いに!?
俊也
SF
これまた、かつて私がおーぷん2ちゃんねるに載せ、ご好評頂きました戦国架空戦記SSです。
この他、
「新訳 零戦戦記」
「総統戦記」もよろしくお願いします。
日は沈まず
ミリタリー好きの人
歴史・時代
1929年世界恐慌により大日本帝國も含め世界は大恐慌に陥る。これに対し大日本帝國は満州事変で満州を勢力圏に置き、積極的に工場や造船所などを建造し、経済再建と大幅な軍備拡張に成功する。そして1937年大日本帝國は志那事変をきっかけに戦争の道に走っていくことになる。当初、帝國軍は順調に進撃していたが、英米の援蔣ルートによる援助と和平の断念により戦争は泥沼化していくことになった。さらに1941年には英米とも戦争は避けられなくなっていた・・・あくまでも趣味の範囲での制作です。なので文章がおかしい場合もあります。
また参考資料も乏しいので設定がおかしい場合がありますがご了承ください。また、おかしな部分を次々に直していくので最初見た時から内容がかなり変わっている場合がありますので何か前の話と一致していないところがあった場合前の話を見直して見てください。おかしなところがあったら感想でお伝えしてもらえると幸いです。表紙は自作です。

風を翔る
ypaaaaaaa
歴史・時代
彼の大戦争から80年近くが経ち、ミニオタであった高萩蒼(たかはぎ あおい)はある戦闘機について興味本位で調べることになる。二式艦上戦闘機、またの名を風翔。調べていく過程で、当時の凄惨な戦争についても知り高萩は現状を深く考えていくことになる。
旧式戦艦はつせ
古井論理
歴史・時代
真珠湾攻撃を行う前に機動艦隊が発見されてしまい、結果的に太平洋戦争を回避した日本であったが軍備は軍縮条約によって制限され、日本国に国名を変更し民主政治を取り入れたあとも締め付けが厳しい日々が続いている世界。東南アジアの元列強植民地が独立した大国・マカスネシア連邦と同盟を結んだ日本だが、果たして復権の日は来るのであろうか。ロマンと知略のIF戦記。

本能のままに
揚羽
歴史・時代
1582年本能寺にて織田信長は明智光秀の謀反により亡くなる…はずだった
もし信長が生きていたらどうなっていたのだろうか…というifストーリーです!もしよかったら見ていってください!
※更新は不定期になると思います。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
大東亜戦争を有利に
ゆみすけ
歴史・時代
日本は大東亜戦争に負けた、完敗であった。 そこから架空戦記なるものが増殖する。 しかしおもしろくない、つまらない。 であるから自分なりに無双日本軍を架空戦記に参戦させました。 主観満載のラノベ戦記ですから、ご感弁を
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる