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模型実験の成功。
カナリヤの生還。
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やがて、模型潜水艦は浮上した。
あわてて、舟をつける技師らである。
ネジで水が入らないようにしてあるハッチの蝶ネジを廻す。
やがて、ハッチがパカリと開いた。
「おい、鳥は生きてるか?」と、主任技師が五月蠅い。
「いま、カゴを出すよ。」と、ハッチから手を入れる。
やがて、まだ生きてるカナリヤの鳥カゴが・・・
「おお、成功だ。」と、バンザイの技師連中だ。
ガスの発生もなく、エンジンとモーターの切り替えもOKということだ。
ガスが蓄電池から発生すれば・・・カナリヤは生きてはいないからだ。
エンジンでの水上走行では、船内の排気がうまくいき。
潜航してモーターに切り替えもOKだったのだ。
これで、実際の潜航艇が建造できるのである。
もう、佐久間艇長の犠牲は二度と無いのである。
佐久間艇長の尊い犠牲があって・・・この実験が成功したのである。
「これで、7号潜航艇が建造できるぞ。」と、建造計画が動きだしたのである。
建造は河先重工の呉造船所だ。
設計図は海軍工廠であるが・・・長さ30メートルの潜航艇の建造は工廠では無理なのだ。
(潜水艇も潜航艇も違いはない・・・)
そして、問題の鉛蓄電池だが・・・松上電機工業での製造となった。
場所が呉の側にあり、文句がいいやすいからだ。
「ところで、製鉄に砂鉄を使うそうですが。」
「あ、あ、鉄鉱石に不純物が多すぎるからな。」
「まるで、刀剣ですね。」
「そうだな、玉鋼と同じ製法を採用したんだ。」
「同じ厚さなら、玉鋼の方が耐圧にすぐれてるからな。」と、話が進む。
「6号潜水艇までは、せいぜい30メートルが限界深度だったからな。」
「これで、100メートルまでは潰れないだろう。」
なんと、深度100メートルだと・・・
この時代には想像もできないような深海なのである。
敵より深く静かに潜れることは、おおきなアドバンテージなのである。
「ところで、潜望鏡は?」
「そうだった、まだ話が進んでないんだった。」
そうなのだ、潜望鏡は設計はできていたんだが・・・造ってくれる所が・・・
史実では、ニコンつまり日本光学なんだが・・・
著者もニコン党だから・・・ここは、ニコンとなるのかな・・・
陸軍は東京光学、海軍は日本光学なのだが・・・
話は妄想ラノベだ。
潜望鏡製造会社という、マンマの会社が製造することとなる。
実際の潜望鏡は長さは変わらない、船体の底から司令室まで上げるだけなのだ。
でないと、水圧で潜望鏡内へ水が入るからだ。
そして、潜望鏡はレンズの入れ替えで倍率が替わり、夜間用と昼間用がある。
夜間用はレンズがデカイやつだ。
昼間用は目立たないように細面のヤツだ。
しかし、夜間用が画面が明るいので昼間でも使ったようである。
そして、後に昼間用は排除されてしまった。
潜航艇は長さが30メートルだから、トイレなぞ無い。
しかし、垂れ流しではない、浮上するまでのガマンなのだ。
浮上して、船べりでウンチや小便なのである。(オナゴは乗せない潜水艇)
まあ、水洗ならぬ海洗トイレである。
実際の運用は潜水艇母艦からの兵站や燃料給油となり、潜航艇での遠洋運用は単独では無理である。
そして、万一の事故も潜水艇母艦が救助することとなるのだ。
そのために、潜水艇母艦には救助用の深海潜水球が装備されたのだ。
あの潜水艇事故を防ぐためである。
沈没した潜航艇にカギ爪で牽引ロープを引っかけて・・・母艦のウインチで潜水艇ごと引き揚げるのである。
そして、潜水艇には事故を知らせる緊急救命浮上ブイが備えられたのだ。
これは、浮袋が付いたロープである。
ロープは長さが300メートルある。
300メートルは潜水艇の限界深度を越えてるから・・・300以上も沈没すれば絶望ということだ。
あらゆる危険回避装置が装備されて、潜水艇乗りは訓練に大いに身が入ることになるのである。
あわてて、舟をつける技師らである。
ネジで水が入らないようにしてあるハッチの蝶ネジを廻す。
やがて、ハッチがパカリと開いた。
「おい、鳥は生きてるか?」と、主任技師が五月蠅い。
「いま、カゴを出すよ。」と、ハッチから手を入れる。
やがて、まだ生きてるカナリヤの鳥カゴが・・・
「おお、成功だ。」と、バンザイの技師連中だ。
ガスの発生もなく、エンジンとモーターの切り替えもOKということだ。
ガスが蓄電池から発生すれば・・・カナリヤは生きてはいないからだ。
エンジンでの水上走行では、船内の排気がうまくいき。
潜航してモーターに切り替えもOKだったのだ。
これで、実際の潜航艇が建造できるのである。
もう、佐久間艇長の犠牲は二度と無いのである。
佐久間艇長の尊い犠牲があって・・・この実験が成功したのである。
「これで、7号潜航艇が建造できるぞ。」と、建造計画が動きだしたのである。
建造は河先重工の呉造船所だ。
設計図は海軍工廠であるが・・・長さ30メートルの潜航艇の建造は工廠では無理なのだ。
(潜水艇も潜航艇も違いはない・・・)
そして、問題の鉛蓄電池だが・・・松上電機工業での製造となった。
場所が呉の側にあり、文句がいいやすいからだ。
「ところで、製鉄に砂鉄を使うそうですが。」
「あ、あ、鉄鉱石に不純物が多すぎるからな。」
「まるで、刀剣ですね。」
「そうだな、玉鋼と同じ製法を採用したんだ。」
「同じ厚さなら、玉鋼の方が耐圧にすぐれてるからな。」と、話が進む。
「6号潜水艇までは、せいぜい30メートルが限界深度だったからな。」
「これで、100メートルまでは潰れないだろう。」
なんと、深度100メートルだと・・・
この時代には想像もできないような深海なのである。
敵より深く静かに潜れることは、おおきなアドバンテージなのである。
「ところで、潜望鏡は?」
「そうだった、まだ話が進んでないんだった。」
そうなのだ、潜望鏡は設計はできていたんだが・・・造ってくれる所が・・・
史実では、ニコンつまり日本光学なんだが・・・
著者もニコン党だから・・・ここは、ニコンとなるのかな・・・
陸軍は東京光学、海軍は日本光学なのだが・・・
話は妄想ラノベだ。
潜望鏡製造会社という、マンマの会社が製造することとなる。
実際の潜望鏡は長さは変わらない、船体の底から司令室まで上げるだけなのだ。
でないと、水圧で潜望鏡内へ水が入るからだ。
そして、潜望鏡はレンズの入れ替えで倍率が替わり、夜間用と昼間用がある。
夜間用はレンズがデカイやつだ。
昼間用は目立たないように細面のヤツだ。
しかし、夜間用が画面が明るいので昼間でも使ったようである。
そして、後に昼間用は排除されてしまった。
潜航艇は長さが30メートルだから、トイレなぞ無い。
しかし、垂れ流しではない、浮上するまでのガマンなのだ。
浮上して、船べりでウンチや小便なのである。(オナゴは乗せない潜水艇)
まあ、水洗ならぬ海洗トイレである。
実際の運用は潜水艇母艦からの兵站や燃料給油となり、潜航艇での遠洋運用は単独では無理である。
そして、万一の事故も潜水艇母艦が救助することとなるのだ。
そのために、潜水艇母艦には救助用の深海潜水球が装備されたのだ。
あの潜水艇事故を防ぐためである。
沈没した潜航艇にカギ爪で牽引ロープを引っかけて・・・母艦のウインチで潜水艇ごと引き揚げるのである。
そして、潜水艇には事故を知らせる緊急救命浮上ブイが備えられたのだ。
これは、浮袋が付いたロープである。
ロープは長さが300メートルある。
300メートルは潜水艇の限界深度を越えてるから・・・300以上も沈没すれば絶望ということだ。
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