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シナとの国境紛争勃発。

今度は、シナとの紛争なのかっ!

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 満州国は清朝が滅んで、王家が故郷へ逃げ帰って出来た国である。
もちろん、陰にはソ連からの防波堤になるからと・・・日本の援助もあったのだが・・・
 そして、軍閥割拠するシナは万里の長城が国境であった。
それは、古代シナの秦王朝からの決まりごとなのである。
 そして、シナの北京には北平軍閥が・・・しかし、北京から満州国の国境までは・・・馬賊なら、2日もあれば移動できるほど近かったのである。
 シナは大きく2つに分けることができるのだ。
南方と北方である。
 そして、南方は稲作が盛んで農耕民族が主であった。
北方民族は狩りや略奪で生計を建てていたのだ。
 つまり、南方は温和な民族であり、北方は覇権思想の民族なのだ。
これは、その傾向があるという意味である。
 そして、とうとうシナの北平軍閥が万里の長城を越えて・・・
これには、満州国軍の騎馬隊が・・・
 しかし、しかしだ。
シナの軍閥は欧州のドイツ帝国の武器が・・・
 そう、モーゼル銃である。
ネジが1本も使われていない。(銃把の留めネジが1本あるが)
 つまり、分解掃除が工具がいらないのだ。
そして、握り手が細くて亜細亜人の小柄な手の大きさに都合がいいのだ。
 それで、大量にシナへと高額にもかかわらず輸入されたのである。
そして、対抗する満州騎馬隊は日本からの26年式拳銃だ。
 騎馬は歩兵銃は長すぎて使いづらいのだ。
明治26年に正式化された拳銃である。(レンコンピストルだ。)
 ところが、この26年式拳銃はショボイのだ。
なにがって・・・威力がショボイのである。
 36口径のリボルバーの拳銃を400ジュールの威力とすると・・・100くらいしか無いのだ。
それに、ダブルアクションでしか撃てないのだ。
 引き金を引いて、敵に狙いを・・・が、できない。
引き金を引けば・・・射撃なのだ。
 そして、シリンダー(弾を入れる回転するレンコン。)にストッパーが無いのだ。
そう、はっきり言って誰がこさえたか不明な、不良品の銃なのだ。
 シナの軍閥がドイツ帝国製のモーゼル銃、かたや満州軍騎馬隊はショボイ日本の26年式銃。
これでは、満州軍の敗退はあきらかである。
 そして、満州軍は日本軍へ当然に抗議するのである。
それで、再度・・・無双の飛行爆弾隊へ出動命令が下ったのである。
 まあ、日本のショボイ拳銃の尻ぬぐいを・・・やらされる羽目になったのだ。

 今回の出撃は・・・欧州視察団が来訪中であるから・・・
サイトウ技師や犬塚技師には出動命令が下されなかった。
 それで、ヤルことが卑怯で山賊丸出しのシナ軍へ対抗するのは・・・別動隊になったのである。
無線操縦の飛行爆弾を開発研究していた陸軍の飛行隊であるのだ。
 満州平原でも使える、がんじょうな脚の97式戦闘機改という複座の戦闘機隊だ。
当時は引き込み脚が完成して・・・新型は引き込み脚なのだが・・・
 あえて、引き込み脚をヤメて・・・頑丈な固定脚とした戦闘機だ。
設計はゼロ戦の堀越技師だが・・・海軍の仲が悪い陸軍は、勝手に中島飛行機へ造らせたのである。
 外観は海軍の96式艦戦に似ているが・・・中身は別物だったのだ。
模型飛行機開発会社の最新の無線装置へ換装されてるのだ。
 胴体の下に両開のハッチがあり、そこから飛行爆弾を投下できるのである。
飛行爆弾は分解されて、胴体へ納まっているのだ。
 そして、機関員が組み立てて・・・ハッチから投下して・・・目標へ操縦して命中させるのである。
試験的に5機の試作機が造られて試験をしていたのだが・・・実戦で使ってみたいのは、誰もが考えることだ。
 しかし、敵がいなくては使えないのだ。
日本は現在は、どこの国とも開戦はしていないのだ。
 「ふむ、満州国からの援軍要請か。」「またかよ。」
「そうだが、今回は満州軍へ与えた武器が問題だったようだ。」
 「あの、ショボイ拳銃かよ。」「そうだ。」
「だから、オレは反対だったんだよ。」
 「しかし、騎馬では長い38式歩兵銃は使えないぞ。」
「44式のライフル銃は研究中だしな。」
 「で、どうすんだよ。」
「もし、満州国がシナの軍閥に敗残したら、今度はソ連がよろこぶだけだぞ。」
 「そうだな、そこが問題なんだ。」
「マジで、ソ連は・・・熊だな。」
 「ある意味、シナより始末が悪いかも・・・だな。」
「ここは、一気にシナの軍閥を抑え込むしかないだろう。」
 「どの隊を行かせるんだよ。」
「そうだ、研究中の無線操縦爆弾隊なんて、どうだ。」
 「実戦で使いたいそうじやないか。」
「それは、そうだが・・・」
 「5機の戦闘機を空母で満州の大連港だ。」
「戦費も少なくて、いいぞ。」
 「それに、敵には戦闘機はないから・・・堕とされる心配がないぞ。」
「5機でシナの軍閥を殲滅すれば、無線操縦飛行爆弾の予算は間違いなく確保できるぞ。」
 そう、つまり美味しい話なのである。
「それに、銃で戦うわけじゃないのだ、戦死はないだろう。」
 「そうだな、戦死すると補償費も少なくないからな。」
遺族への年金やら、保証金もバカにならない額なのだ。
 「よし、空母の手配を頼んだぞ。」「あ、あ、任せろ。」
「正式な命令書を書かなくては・・・」
 こうして、欧州視察団が日本在住の中、無線操縦飛行爆弾隊が・・・こっそりと・・・満州国へ
空母は陸軍の、あきつ丸である。 
 海軍をビビらせた陸軍の正規空母である。
 
 


 
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