戦車がすべての世の中。

ゆみすけ

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ティーガー出撃だ。

砂漠の虎だ。

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  砂漠の虎、ティーガー戦車のエンジンが咆哮を上げる。 回転数は少ないが、トルクは有り余るエンジンだ。 ティーガーを開発したのは鉄道車両の会社である。 機関車は100トン近くあるのだ。 ティーガーも40トンを超えるのだ。 前面装甲は10センチの鋼鉄だ。 いまだに、米軍戦車に抜かれたことは無いのだ。 ティーガー戦車の欠点は整備性である。 優秀な整備班がいないと運用は無理だ。 幸いにして、独逸帝国は優秀な整備兵ばかりだ。 おそらく、米軍には運用は無理だろう。 だから、M4シャーマンのような整備がカンタンな戦車が運用されるのだ。 アラブ人から米軍の動きは手に取るようにわかる。 ヤツらは、偵察戦車から出撃したらしい。 なら、独逸軍も出撃である。 M26が大量に砂漠に投入される前に、米軍を撃破するのである。 「いいか、米軍は偵察班が先にくる、それをやり過ごすのだ。」 「つまり、M4狙いですか。」 「そうだ、今のうちに叩くのだ。」 「米軍がM4シャーマンなら楽勝だ。」 実際は、そう簡単ではないが・・・「ところで、米軍は何両の戦車だ。」 「たぶん、20は下らないだろう。」 「ことらは、3両だぞ。」 「まあ、7対1だから、なんとかなるだろう。」 「イヤ、相手が7両だと、後ろに回られたらやっかいだぞ。」 「キングの支援を頼むか。」 「いいや、とりあえず、いらん。」 「キングは、基地の守備に残すつもりだ。」 「わかった、なるたけ、先にM4の数を減らすことだな。」 なかなか、独逸軍はキビシイ戦いになるようだ。 「砂漠だが、先に丘に布陣するぞ。」 「待ち伏せ作戦だな。」 「あ、あ、こちらが3両では、待ち伏せるしか。」 まあ、そうなるわな。 先に米軍を発見できるように、高所を確保するのである。 ティーガーの88砲で、先にM4を破壊し、数を減らして、それから正面攻撃だ。 1両に70発は砲弾が積んである。 ガソリンも、本土より手に入りやすい。 なんせ、アラブは石油地帯が近いのだ。 ティーガーはガソリンをガブ飲みだからだ。 1リッター当たり、350メートル進めばいいほうだ。 「よし、あの丘に布陣だ。」 陣地が構築された・・・・・
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