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M4シャーマンの使い勝手。
アヒルだが、使えるアヒルだ。
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M4シャーマンは、米兵からは、池のアヒルだ、と揶揄されがちだ。 事実、ティーガーには勝てない戦車だ。 だが、数で当ればティーガーをも追い込める戦車だ。 もちろん、オトリを使うのだが、だれもオトリはやりたがらない。 まあ、88ミリにヤラれるからだ。 しかし、整備の間隔が長い、米国の自動車産業の大量生産技術で何万両と生産されたのだ。 初期タイプは、操縦士や無線士兼機関銃手の前方を見る直視型バイザーがアフリカ戦線で弱点とされ、改良された。 また、エンジンも航空機用からトラック用まで多岐にわたるのだ。 少し前まで、現役で使っていた発展途上国もあった。 さて、米軍では、砂漠の戦闘で、幾多の教訓を受けた。 エンジンのエアクリーナしかり、車輪のグリスに砂がまざり車軸が屁たるなど。 それは、すぐに生産工場へ反映されるのだ。 それで、M4シャーマンは型や種類が多岐にわたり把握できないほどだ。 戦後に建国されたイスラエルなぞ、米軍から盗んだM4が最初の戦車だ。 「とにかく、砂は、どんな所からでも入るからな。」 「銃口も詰まらせるとやっかいだ。」 「そうだ、コンドームでもかぶせるか。 兵には性病予防のためにコンドームが支給されている。 それは、銃口を砂から守るために使われた。 そのまま、かぶせたままで、撃てるからだ。 最前線の兵は実用的なことを考えるもんだ。 なんせ、命がかかってるからだ。 「エンジンオイルに砂がまじり、交換を頻繁にする必要があるな。」 「まあ、オレ達でもできることだから、ありがたいが。」 さすがに、エンジンのオーバーホールや砲身交換は前線では無理だ。 しかし、砂漠の作戦経験は、普段の戦闘では得られない貴重な戦訓となったのだ。
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