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水が貴重だ。
砂漠の戦場だ。
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ロンメル元帥の激励視察が済んだ。 独逸帝国の野戦本部は緊張が解けて、ホット一息だ。 しかし、砂漠の生活は厳しい。 日に最低4ℓの飲み水が必要だ。 現在の真水製造装置なんてないから、雨水を溜めるか、運んでくるかだ。 そして、砂害が酷いのだ。 まず、眼をヤラれるのだ。 ゴーグルは絶対に必要だ。 それに、砂が足に入らないように、ブーツかゲートルを巻くのだ。 そして、腕や足は日光にさらさないことだ。 乾燥しているので汗など、すぐに乾いてしまう。 砂はどんな所にも侵入してくる。 戦車のエンジンなぞ砂が入って、数ケ月で、交換が必要だ。 昼は50度近いので、日陰で過ごす。 行動や行軍は夜間か早朝、夕方である。 夜間は5度まで気温が下がる。 薄着だと凍えるのだ。 塹壕も掘ると砂で崩れるから、砂袋を作り積むのだ。 食事はマンネリ化するが、ガマンである。 「タミヤ君、ロンメル将軍からの差し入れだ。」 とハインケル曹長がワインの瓶をくれた。 二人で、すぐ食事に使う。 食事に変化があれば、ありがたいことだ。 野戦本部はオアシスの側だから草がすこしは生えている。 オアシスの水はコシキで、ろ過しないと飲めたものではない。 米軍はどうしているのか、サバイバルで意見交換したいほどだ。 タミヤ君は、「独逸帝国は砂漠に進軍して何年だ。」 と聞いたら、「あ、あ、思い出したくもないほど昔さ。」 との回答だった。 確か、イタリアが英国にボロカスにヤレれたから独逸が介入したはずだ。 それが、今は独逸VS米軍だ。 そして、ドロ沼化だ。 ティーガーの後ろで日陰に隠れていたハインケルが夕方になり、もそもそ動き出した。 影が斜めで気温も下がる。 束の間の平和を楽しむタミヤ君らである。
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