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ロンメル元帥の視察Ⅱ
あれが、シャーマン軍団か!
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「あれが、シャーマン軍団か。」 ロンメル元帥は高台から米軍の演習を見学だ。 敵を知り、己を知れば百戦危うからず、とは孫子の兵法だが、それは、現在も同じだ。 偵察は大切だ。 情報戦の現代と同じである。 独逸軍の慰労視察とは名ばかりで、本来は米軍の偵察が目的のロンメル元帥だ。 実際に己の眼で見て判断するロンメルである。 「うむ、数が多いな。」 「そうですね、50はいますか。」 「そのようだな。」 「独立部隊は6両ですからね。」 「まあ、無い袖は振れないからな。」 独逸軍は一杯一杯なのだ。 余裕で、戦争する国家なんてないのだ。 余裕があるなら、戦争なんてやらないのだ。 運転手の伍長と普通の会話のロンメルだ。 ロンメルは規律は五月蠅いが、階級での遠慮はキライなオトコだ。 上に遠慮しては、苦言をいう部下が居なくなってしまう。 イエスマンなど要らないロンメルだ。 世辞なぞ、弊害でしかないのだ。 遠慮なく意見を交わし、苦言も言える軍隊がロンメル軍団だ。 だから、ロンメルの部下は、独逸帝国の兵ではない、ロンメル元帥の部下だと公言してはばからない。 「では、次の・・・」 「わかりました。」 部下はロンメルを後部座席に導く。 「こちら、フックスだ。」 「こちら、感度良好です。」 「うむ、穴へ入る。」 「了解です。」 フックスとはキツネのドイツ語だ。 あだ名をコールにするなんて、太っ腹なロンメルだ。 穴は司令部のことだ。 ようは、帰還するという、定時連絡だ。 そして、キューベル・ワーゲンは砂漠の砂地を走りだした。 偵察では、新型(M26パーシングだ。)は演習には居なかった。 つまり、1両しか無いのは本当だな。 つまり、温存だ。 これは、のときしか使わないらしい。 「米軍はアヒルが50羽か。」 「当方は虎が6頭ですからね。」 と伍長だ。 「うむ、そうだな・・・」 意味深にうなずくロンメル元帥だった。
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