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米軍の訓練
米軍の砂漠での訓練。
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「ドウウウン。」 岩に砲撃が命中するようになった。 「だいぶ、コツを掴んだわい。」 砲手は自信ありげに言う。 「距離は500で、命中だ。」 「まずまず、だな。」 車長は満足げだ。 やり方がわかれば、コツを掴むのは経験者ならカンタンなことだ。 「これで、ティーガーともやり合えるだろう。」 「こちら、キングツウ、ホワイトロックどうぞ。」 「こちらホワイトロックだ。」 「一応、目途がたった、帰隊する。」 「ホワイトロック了解だ。」 シャーマン軍団とM26は砂漠を米軍キャンプ目指して帰りはじめた。 「それで、修正射撃で、当るとはおもうんですが。」と砲手がいう。 隣にいるからイヤフォン・マイクまではいらない。 しかし、ある程度の声でないと聞えない。 戦車はエンジンが五月蠅いのだ。 「え、なんだ。」と車長だ。 「いくぶん、上を狙えばの話ですよ。」 「あ、あ、そうだな、だぶん砲身が砂漠の熱で、狂ってるんだ。」 「こちとらも、狂いそうですが。」 「修正の補正も納得できたか。」 「まあ、カンですが。」 そう、この時代はカンだ。 射撃統制コンピューターなんて、夢のまた夢だ。 砲身安定のスタビライザーが考えられ始めたころだ。 とても、動いて射撃など当らないのだ。 独逸軍も停止してからの射撃しかやらない。 「独逸野郎は、この修正射撃を知ってるんですかね。」 「あ、あ、だからシャーマンに当ててきたんだろ。」 「でも、あれは、同軸機銃を撃ったあとが岩にありましたから、それほど正確とは思えないんですが。」 「それは、本当か。」 「え、え、シャーマンがヤラれて、逃げるとき岩に射撃のあとがあるのを見たんですよ。」 「気がつかなかった。」 「まあ、たまたまですが。」 そうか、ヤツらも、こちとらとドッコイドッコイなんだ。 そう思った車長だった。
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