14 / 61
アフリカ軍団の影の主役。
戦車より、敵に恐れられた。
しおりを挟む
ここで、英軍の傷病兵にアンケートを取り、その結果を、そのスジから聞いたことがある。 アンケートは多岐に渡っていた。 その中でも一番興味深いのは、独逸軍の武器で、どれが一番恐ろしいかという内容だ。 その解答のほとんだは、75ミリ砲だ。 独逸軍の75ミリ砲は、はじめは敵戦闘機を撃ち落すためであった。 しかし、敵の戦車がウンカのごとく湧いて出るので、上を向いていた対空砲を水平にして、対戦車砲としたのだ。 これが、すごく具合がいいのだ。 大抵の敵戦車は75ミリ砲に沈黙した。 あいての戦車より、遠い距離で、有効な射撃ができる。 また、砲撃の音も、独特で、その音を聴いた英軍は恐れおののいたらしい。 それで、傷病兵のアンケートの答えとなるのだ。 しかし、この砲にも欠点はあった。 移動させる運搬車に苦労したらしい。 つまり、戦車で引くわけにはいかない。 そして、専用の運搬車となるのだが、なかなかそこまで、手がまわらないのだ。 重いから、キューベルワァーゲン(軍用のビートル、1000ccくらいのエンジンだ。)では、無理だ。 少なくとも、牽引トラックは必要だ。 独逸軍で、一番活躍した兵器は75ミリ砲ともいえるのだ。 戦車のように大きくないから、カモフラージュすれば発見されにくいのだ。 カモフラージュとくれば日本軍の出番だ。 日本軍の待ち伏せ攻撃ほど米軍が恐れた攻撃はない。 まず、わからない。 小柄で、じっと耐えて待ち伏せる日本兵は、必ず相手を仕留める。 しかし、待ち伏せは初撃しか効果がないのだ。 場所がわかれば、米軍の機関銃の餌食だ。 それで、日本軍は砲を撃ったら、すぐ移動するのだ。 仕返し砲撃は米軍が得意とするからだ。 まだ、携帯の計算機がないころで、砲撃は訓練と経験で撃っていた。 相手が速度40キロなら、相手の進む空間を予想して撃たなくてはならない。 日本兵は自慢ではないが、これがすごいのだ。 艦隊同士の砲撃なら、負けない。 なんせ、薩英戦争(幕末の薩摩藩と英国の紛争)で、英軍の司令官を砲撃で戦死させているのだ。 それで、英軍はホウホウの体で逃げ出したのだ。 日本海海戦なぞ、撃てば当たるほどであったのだ。 まあ、自慢話はどうでもいいが。 話を戻すと、ロンメル軍団の戦車の数を補ったのが、この対戦車砲なのだ。 戦車より製造費は安そうだ。 そして、独逸軍は、相手までの距離を測る光学兵器が、すぐれていたのだ。 まあ、目盛りのついた双眼鏡である。 レンジファインダーともいう。 今日はレーザーで、精密に測れるが、以前は人の眼で測定したいたのだ。 ある意味、いい時代なのだ。
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。
スキルが【アイテムボックス】だけってどうなのよ?
山ノ内虎之助
ファンタジー
高校生宮原幸也は転生者である。
2度目の人生を目立たぬよう生きてきた幸也だが、ある日クラスメイト15人と一緒に異世界に転移されてしまう。
異世界で与えられたスキルは【アイテムボックス】のみ。
唯一のスキルを創意工夫しながら異世界を生き抜いていく。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

アイスさんの転生記 ~貴族になってしまった~
うしのまるやき
ファンタジー
郡元康(こおり、もとやす)は、齢45にしてアマデウス神という創造神の一柱に誘われ、アイスという冒険者に転生した。転生後に猫のマーブル、ウサギのジェミニ、スライムのライムを仲間にして冒険者として活躍していたが、1年もしないうちに再びアマデウス神に迎えられ2度目の転生をすることになった。
今回は、一市民ではなく貴族の息子としての転生となるが、転生の条件としてアイスはマーブル達と一緒に過ごすことを条件に出し、神々にその条件を呑ませることに成功する。
さて、今回のアイスの人生はどのようになっていくのか?
地味にフリーダムな主人公、ちょっとしたモフモフありの転生記。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる