338 / 344
マスタングの隠し玉。
これは、パクリなのか!
しおりを挟む
爆発の噴煙で、見えない。(ロケットは命中すると、派手に噴煙をまき散らすのだ。)
もちろん、爆薬ではない、煙幕花火が仕込んであり、派手に演出するのだ。
「やったぞ。」と、佐々が叫んだ。
しかし、しかしだ。 噴煙の中から、マスタングが姿を現したのだ。
普通に飛んでるのだ。 「なぜだ、ロケットは当たったはずでは・・・」と、驚愕する佐々少佐だ。
「フ、ハッハ、ハ、ハ、ハァ。」と、高笑いのアームストロングだ。
ロケットは、寸前でマスタングが外した追加増槽タンクへ命中したのだ。
これは、以前に日本軍が使った隠し玉と同じだ。
「これは、どうしたことでしょう、なんともないマスタングです。」と、司会者が叫ぶ。
「これは、たぶん燃料タンクを外して、ロケットに当てたんですよ。」と、軍事解説者だ。
なかなか、鋭い指摘である。 さすが、軍事専門解説者だ。
「それは、日本軍の隠し玉で、やったヤツですね。」と、司会者だ。
「米軍も切羽詰まったんでしょうね、でもマスタングはロケット攻撃を見事に防いだんですよ。」と、解説者が誉める。
「そうですね今まで、これほど見事に防いだ軍はありませんからね。」と、べた誉めの司会者だ。
そうなのだ、日本軍のロケット攻撃は熱源弾やら金属片で、防いできたが、所詮付け焼刃なのだ。
そこは、マスタングだからこそであろう。
「くそっ、米軍にパクられた。」と、悔しがる佐々少佐だ。
1発しかないロケットが、ロケットが・・・
「こんどは、オレの番だ。」と、スロットを上げる。
マスタングは100式戦闘機へ迫る。
どうする、もう切り札は使ってしまったのだ。
マスタングの銃撃を回避するのが、精一杯の佐々機である。
やはり、マスタングの隠し玉のショックが・・・ショックが・・・
が、そこは勝利の女神がエコヒイキしたのか、時間切れである。
無線で、「こちら、管制塔だ、各軍は時間切れだ、各々着陸してください。」と、つれない無線がアームストロングのマスタングへ入る。
「くそっ、時間さえ、あれば・・・」と、残念だが、後半戦へつなぐアームストロングだ。
「隊長、時間切れです。」と、山下技師だ。
「うむ、何とか墜とされずに済んだな。」「え、え。」と、苦戦した二人だった。
時間切れに助けられたのだから・・・
さて、勝負は後半戦へ引き継がれたのだ。
そう、米軍は陸軍のアダムス中尉だ。 そして、日本軍は、田中飛曹に渡辺整備員である。
地上で各軍ともに、点検を済ませて、暖気運転の最中である。
前半戦の機体は、それぞれ審査のために大会委員会が保管するのだ。
大会委員会へ機体を渡してきた佐々少佐と山下技師が委員会の送迎バスで帰ってきた。
もう、疲れた顔がありありと、浮かんでいる。
「なんとか、堕とされないで済んだが、君らも用心することだな。」と、さらに、「マスタングは油断大敵だ、侮るなよ。」と、身に染みる意見である。
「・・・・・」と、複雑な顔の二人である。
「これは、いかん。」と、本郷司令官は・・・二人の隊員へ、「隠し玉をロケットへ装備したから、普通に使えばいいからな。」と、助言である。
「試作ロケット弾だが、普通に使えるからな、分離式だ。」と本郷司令が、注意事項を述べる。
「ウワサのヤツですか、もう完成したんですか。」と、山田整備員だ。
「いや、試作品だが使えると思うから、ここぞというときに使うんだ。」と、助言する司令官である。
「わかりました、最善を尽くします。」「うむ。」と、敬礼して機上のヒトとなる二人であった。
分離式ロケット?、それは次回へ・・・・
もちろん、爆薬ではない、煙幕花火が仕込んであり、派手に演出するのだ。
「やったぞ。」と、佐々が叫んだ。
しかし、しかしだ。 噴煙の中から、マスタングが姿を現したのだ。
普通に飛んでるのだ。 「なぜだ、ロケットは当たったはずでは・・・」と、驚愕する佐々少佐だ。
「フ、ハッハ、ハ、ハ、ハァ。」と、高笑いのアームストロングだ。
ロケットは、寸前でマスタングが外した追加増槽タンクへ命中したのだ。
これは、以前に日本軍が使った隠し玉と同じだ。
「これは、どうしたことでしょう、なんともないマスタングです。」と、司会者が叫ぶ。
「これは、たぶん燃料タンクを外して、ロケットに当てたんですよ。」と、軍事解説者だ。
なかなか、鋭い指摘である。 さすが、軍事専門解説者だ。
「それは、日本軍の隠し玉で、やったヤツですね。」と、司会者だ。
「米軍も切羽詰まったんでしょうね、でもマスタングはロケット攻撃を見事に防いだんですよ。」と、解説者が誉める。
「そうですね今まで、これほど見事に防いだ軍はありませんからね。」と、べた誉めの司会者だ。
そうなのだ、日本軍のロケット攻撃は熱源弾やら金属片で、防いできたが、所詮付け焼刃なのだ。
そこは、マスタングだからこそであろう。
「くそっ、米軍にパクられた。」と、悔しがる佐々少佐だ。
1発しかないロケットが、ロケットが・・・
「こんどは、オレの番だ。」と、スロットを上げる。
マスタングは100式戦闘機へ迫る。
どうする、もう切り札は使ってしまったのだ。
マスタングの銃撃を回避するのが、精一杯の佐々機である。
やはり、マスタングの隠し玉のショックが・・・ショックが・・・
が、そこは勝利の女神がエコヒイキしたのか、時間切れである。
無線で、「こちら、管制塔だ、各軍は時間切れだ、各々着陸してください。」と、つれない無線がアームストロングのマスタングへ入る。
「くそっ、時間さえ、あれば・・・」と、残念だが、後半戦へつなぐアームストロングだ。
「隊長、時間切れです。」と、山下技師だ。
「うむ、何とか墜とされずに済んだな。」「え、え。」と、苦戦した二人だった。
時間切れに助けられたのだから・・・
さて、勝負は後半戦へ引き継がれたのだ。
そう、米軍は陸軍のアダムス中尉だ。 そして、日本軍は、田中飛曹に渡辺整備員である。
地上で各軍ともに、点検を済ませて、暖気運転の最中である。
前半戦の機体は、それぞれ審査のために大会委員会が保管するのだ。
大会委員会へ機体を渡してきた佐々少佐と山下技師が委員会の送迎バスで帰ってきた。
もう、疲れた顔がありありと、浮かんでいる。
「なんとか、堕とされないで済んだが、君らも用心することだな。」と、さらに、「マスタングは油断大敵だ、侮るなよ。」と、身に染みる意見である。
「・・・・・」と、複雑な顔の二人である。
「これは、いかん。」と、本郷司令官は・・・二人の隊員へ、「隠し玉をロケットへ装備したから、普通に使えばいいからな。」と、助言である。
「試作ロケット弾だが、普通に使えるからな、分離式だ。」と本郷司令が、注意事項を述べる。
「ウワサのヤツですか、もう完成したんですか。」と、山田整備員だ。
「いや、試作品だが使えると思うから、ここぞというときに使うんだ。」と、助言する司令官である。
「わかりました、最善を尽くします。」「うむ。」と、敬礼して機上のヒトとなる二人であった。
分離式ロケット?、それは次回へ・・・・
1
お気に入りに追加
53
あなたにおすすめの小説
永き夜の遠の睡りの皆目醒め
七瀬京
歴史・時代
近藤勇の『首』が消えた……。
新撰組の局長として名を馳せた近藤勇は板橋で罪人として処刑されてから、その首を晒された。
しかし、その首が、ある日忽然と消えたのだった……。
近藤の『首』を巡り、過去と栄光と男たちの愛憎が交錯する。
首はどこにあるのか。
そして激動の時代、男たちはどこへ向かうのか……。
※男性同士の恋愛表現がありますので苦手な方はご注意下さい
織田信長IF… 天下統一再び!!
華瑠羅
歴史・時代
日本の歴史上最も有名な『本能寺の変』の当日から物語は足早に流れて行く展開です。
この作品は「もし」という概念で物語が進行していきます。
主人公【織田信長】が死んで、若返って蘇り再び活躍するという作品です。
※この物語はフィクションです。
猿の内政官 ~天下統一のお助けのお助け~
橋本洋一
歴史・時代
この世が乱れ、国同士が戦う、戦国乱世。
記憶を失くした優しいだけの少年、雲之介(くものすけ)と元今川家の陪々臣(ばいばいしん)で浪人の木下藤吉郎が出会い、二人は尾張の大うつけ、織田信長の元へと足を運ぶ。織田家に仕官した雲之介はやがて内政の才を発揮し、二人の主君にとって無くてはならぬ存在へとなる。
これは、優しさを武器に二人の主君を天下人へと導いた少年の物語
※架空戦記です。史実で死ぬはずの人物が生存したり、歴史が早く進む可能性があります
滝川家の人びと
卯花月影
歴史・時代
故郷、甲賀で騒動を起こし、国を追われるようにして出奔した
若き日の滝川一益と滝川義太夫、
尾張に流れ着いた二人は織田信長に会い、織田家の一員として
天下布武の一役を担う。二人をとりまく織田家の人々のそれぞれの思惑が
からみ、紆余曲折しながらも一益がたどり着く先はどこなのか。
満州国馬賊討伐飛行隊
ゆみすけ
歴史・時代
満州国は、日本が作った対ソ連の干渉となる国であった。 未開の不毛の地であった。 無法の馬賊どもが闊歩する草原が広がる地だ。 そこに、農業開発開墾団が入植してくる。 とうぜん、馬賊と激しい勢力争いとなる。 馬賊は機動性を武器に、なかなか殲滅できなかった。 それで、入植者保護のため満州政府が宗主国である日本国へ馬賊討伐を要請したのである。 それに答えたのが馬賊専門の討伐飛行隊である。
夢の雫~保元・平治異聞~
橘 ゆず
歴史・時代
平安時代末期。
源氏の御曹司、源義朝の乳母子、鎌田正清のもとに13才で嫁ぐことになった佳穂(かほ)。
一回りも年上の夫の、結婚後次々とあらわになった女性関係にヤキモチをやいたり、源氏の家の絶えることのない親子、兄弟の争いに巻き込まれたり……。
悩みは尽きないものの大好きな夫の側で暮らす幸せな日々。
しかし、時代は動乱の時代。
「保元」「平治」──時代を大きく動かす二つの乱に佳穂の日常も否応なく巻き込まれていく。
本能のままに
揚羽
歴史・時代
1582年本能寺にて織田信長は明智光秀の謀反により亡くなる…はずだった
もし信長が生きていたらどうなっていたのだろうか…というifストーリーです!もしよかったら見ていってください!
※更新は不定期になると思います。
零式輸送機、満州の空を飛ぶ。
ゆみすけ
歴史・時代
ダクラスDC-3輸送機を米国からライセンスを買って製造した大日本帝国。 ソ連の侵攻を防ぐ防壁として建国した満州国。 しかし、南はシナの軍閥が・・・ソ連の脅威は深まるばかりだ。 開拓村も馬賊に襲われて・・・東北出身の開拓団は風前の灯だった・・・
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる