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100式追撃戦闘機。
戦闘機同士の戦い方?
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「しかし、いままでは爆撃機を防ぐ戦いだったんでしょ。」と、司会者が解説である。 「え、え、爆撃機の爆撃を追撃する模擬空戦だったんですよ。」と、解説者である。 「じゃあ、なぜ今回は戦闘機の戦いに?」と、水を向ける司会だ。 もちろん、会場の拡声器からであり、台本があるのだ。 新たな入場者への配慮である。 「この模擬空戦大会は、過去のシナ大陸での紛争が元らしいですよ。」と、司会が続ける。 「シナ大陸での邦人保護といって、日本軍はシナの軍閥と戦っていたのですよ。」と、解説者が加える。 それで、「シナへ肩入れしていた現地の米軍との戦いになったのですね。」と、司会だ。 「そこから、誰かが試合をしては?と言い出したらしいんですよ。」「ほう。」「それが、今では我が国のツェツペルンまで巻き込んで、後には引けないドロ試合ですからな。」「でも、戦死がなくなったんですよ。」「もちろん、航空機ですから事故はあるでしょうが・・・」「それも、機体からの脱出装置で助かる率も低くないですからな。」・・・「では、どうして、この模擬空戦は戦闘機同士の戦いに?」と、やっと本筋に戻る拡声器の解説である。 「マスタングが強すぎるからです。」と、直答する軍事解説者だ。 「マスタングに各国の爆撃機が勝てないから、面白くないからですよ。」と、解説が暴露だ。 「あの、いままで最強のウワサの月光改も歯が立たないらしいですよ。」「マジですか、戦ったんですか。」「いえ、月光改とマスタングは直接は戦ってはいないんですが・・・」「でも今回、日本は新型の欲張り型じゃないですか。」「そうですね。」「それは、つまり月光改では勝てないからですよ。」「そうなんですか。」と、拡声器は勝手な言い分を駄弁るのである。 これは、日本軍が機器の故障で、戦いが日延べになったときの会場の拡声器での時間潰しである。 会場が混乱しないように配慮なのであった。 競馬が勝敗が荒れたり、予想外の事故などで観衆から、「八百長や!」の暴言で乱闘になりかねないのと同じだからである。 会場が混乱すれば、国の威信にかかわるからだ。 今回はドイツ帝国大会である。(もちろん、ドイツ帝国と米国は戦争を始めていない。)国家の威信が、かかってるからである。 模擬空戦大会を開催して無事に終わらせれることが、一等国家の印みたいなものであるのだ。 欧州で冠たる国家と自負しているドイツ帝国だ。 それで、このような配慮となっているのである。 「それで、マスタング打倒の一番手が日本軍なんですね。」「まあ、これは因縁の対決なんですよ。」「そういえば、鎖国をしていた日本を開国したのは米国じゃあないですか。」と、司会者だ。 「いまごろ、後悔してないですかね。」と、アオル司会者である。 なんせ、裏では、ドイツ帝国の仮想敵国は米国なのだ。 ドイツ大会の司会がアオルのは当然である。 「まあ、欲張り型は初めての奇想天外な機体ですからね。」と、司会者である。 いままでの、普通の戦闘機には、全く見えないからである。 それに、実際に飛ぶところを、会場の誰もが見ていないからでもあるのだ。
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