B２９を撃墜する方法。

創造より改良が得意な民族だ。

大量に安く採算が・・・

　さて、数ヶ月後の技師らの会合である。　つまり、結果発表の場である。　まずは、英国からクランク棒を取り入れた技師らの組からである。　「これが、新型１２気筒エンジンです。」と、V型１２気筒のエンジンを紹介だ。　「これは、どこまで開発が・・」「量産体制は整いました。」「なんと、もうか・・・」「え、え、あとは政府からの予算で。」　他の技師らは、茫然だ。　そして、恐る恐る聞いたのだ。「え、え、と馬力ですか。」「そうだが。」「そうですね、排気タービンで２６００ですか。」「なしで、２０００ちょいですかね。」「・・・・」「これが、米国産のハイオクタンだと、３０００は軽く超えそうですが・・・」　もう、なんも言えない、他のグループは、いまだに開発段階なのだ。　それが、改良班は現物があるのだ。　「ちなみに、クランク棒ですが、英国製に改良を加えて、コンマ３ほど精度があげてあります。」「でないと、３０００はきついかと・・・」つまり、コンマとは、ゼロのことだ。　精度が０，１ミリなら、０，００１ミリの精度に改善したということだ。　１０００倍の高精度ということなのだ。　モノを改良するのが、日本人の最大の技量なのである。　〇〇改が得意な国民なのだ。　いい例がGPSだ。　米軍が開発したのだが、とても民間で使えるほど、お安いモノではなかったのだ。　それを改良して、民間レベルまで日本人は、あっという間だ。　クオーツ時計もそうだ。　見上げるような、でかい装置を腕時計に仕込んだのは日本人の技術力である。　カメラのＡＦもそうだ。　安い小さなカメラに組み込める、ＡＦ装置は日本人が改良して実現したのである。　いまから、５０年ほど前に米軍がファントム戦闘機を開発した。　米軍では、ベトナム戦争で活躍し、湾岸戦争後で現役を去った。　もう、２０年ほど前のことだ。　それが、そのファントム戦闘機が日本の航空自衛隊では、つい先日まで現役だったのだ。　米軍からしたら博物館モノである。　それが、日本人が改良して現役として使っているのだ。　それも、外観は変わらないが、内部のパソコンを独自に進化させて、Ｆ１５とやり合えるほどらしい。　ファントム改、いやファントム改改なのである。　Ｆ３５より利点も多いのだ。　まずは、双発エンジンだ。　そして、複座戦闘機だ。　ヒトが２人乗ってるのだ。　飛行と電子装置を２人で操作できるのだ。　一人より二人が強いのである。　例を、あげれば切りがないのだ。　長い安定した国だからである。　なんせ、歴史は２７００年に、あと少しだ。　文明黎明期からの国である。　為政者（信長、秀吉・・・）が替わるだけだ。　国の根本は変らない。　それで、改良する時間もできるからである。　「エンジンは、これで決まりだな。」「では、胴体は？」「うむ。」「案としては３つあるんだが。」「では、それを模擬空戦で比べることとする。」と、決定されたのである。　まずは、戦闘機開発の四菱重工、そして自動車製作のトヨミ自動車、そして模型飛行機のタミタ模型製作所が名乗りをあげたのである。