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とうとう、使ったのか。
まさか、使えるとはおもわなかったんだが・・
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「えっ、アレを使ったのか・・」と、絶句する主任だ。 アレとは、増槽ロケットのことだ。 機銃は米軍の弾幕で、ことらがヤラれてしまう。 では、ロケットは・・・ まだ、命中率が・・ そして、妨害装置も相手が備えれば完全ではない。 そこで、まず予想できないモノとして考えたモノだった。 燃料は増槽から使う。 追撃戦闘機は爆撃機に対処するから、長距離飛行は想定していない。 それで、飛行距離は限界があるのだ。 しかし、エンジンに排気タービンを付けたのだ、バカ喰いのエンジンとなった。 現在は2連排気タービンだ、湯水のごとく燃料が減るのだ。 それで、無かった増槽追加である。 それで、模擬空戦の滞空時間をカバーできるのである。 それで、2周目で増槽はカラである。 そこで投下したもいいが、もし地上に観客がいたら問題である。 それで、増槽はつけたままだ。 それで、なんとか使えないかと思ったのが、増槽ロケットである。 カラの胴体に液体燃料を逆に詰めるのだ。 そして、簡単な液体ロケツトエンジンを付けたモノである。 誘導装置はない。 まっすぐ飛ぶだけである。 長い射程の単発ライフルと思えばいいのだ。 「まさか、使うとはおもわなかったが、それが上手くいくとはおもわなかったな。」 が、主任の正直な感想だった。 「まあ、最初の1度しか使えない手だな。」 そうなのだ、奇をてらう作戦は、一度きりだからだ。 まあ、1機の撃墜判定は大きい戦果であるが。 エンジン1基では、なんともないが尾翼をやられては、墜ちるのである。 「さあ、後半戦だ。」と、日本軍司令が激を飛ばした。 格納庫内は、あわただしくなる。 米軍は、どんな追撃戦闘機をだしてくるか謎なのだ。 なんら情報が入ってこないのだ。 英軍からもだ。 少しは入ってくるもんだが・・ 爆撃機の隊員が整列して、司令が激例の一言だ。 まあ、二言三言多いんだが・・ 「前半は戦闘機隊がやってくれた、いいか足を引っ張らないように努力と忍耐で切り向けて欲しい・・・」 「敬礼。」 司令は答礼して、お立ち台から・・ そして、隊員らは爆撃機へ乗り込んだ。 まずは、点検だ。 何度も繰り返して声を出して確認する。 もちろん指さし確認である。 そして、点検板にレ点を入れるのだ。 、そして点検表は保存されるのだ。 飛行機のカルテである。 航空機事故は事前点検で防がれているのである。 大戦末期は負けいくさで、点検がおろそかになり、出撃途中で墜落する機体も少なくなかったと聞いている。 敵に一矢報いずに死んでいく戦士の哀れ、いかばかりか・・・戦争であって、戦死が無い模擬空戦を、実際の殺し合いには戻せない各国であった。 独裁政権なら可能かもしれないが、立憲君主制の英国や日本、大統領制の米国、恐怖政治だったフランスなど、もう過去の体制には戻れないだろう。 生類憐みの令(ヒトの命より犬が大事)なぞ、ごめんであるのだ。 四発爆撃機の暖気運転が始まった。 「四発はリズムがいいな~。」と納得の主任技師だった・・・・
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