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とうとう、隠し玉を出す。
これは、使うつもりはなかったんだが・・・
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「仕方がない、ココはアレを使うぞ。」と、隊長が告げる。 「ロケットは全弾撃ち尽くしたな。」 「もう、ありません。」 「なら、仕方がない、アレしかない。」 「わかりました。」と後部座席の偵察員が答える。 「まずは、オレが行く。」と隊長機だ。 しかし、アレとは、まさか突撃か・・・ ここは空の上だ。 バンザイ突撃なぞ、過去の遺物だ。 「増槽、切り替えました。」と、偵察員が。 「うむ、1発しかないからな。」と、隊長だ。 増槽、戦闘機には燃料タンクとして1機に1個増槽がぶら下がっている。 それは、ロケットではない。 単なるタンクである。 ロケットの流線形はしてるが・・・ 「燃料注入します。」と、偵察員が操作する。 えっ、タンクに燃料、まさか、まさか、増槽をロケットに・・・ そんな技術が、そんな兵器が存在するのか・・・ 驚愕する著者である。 「もう、残り1周しかない、これが最後の攻撃だ。」と、隊長が・・ まだ、撃墜判定は勝ち取ってはいない。 「増槽のロケット燃料、準備完了です。」「うむ、時間がない、このまま行くぞ。」 「了解。」 ロケットを撃ち尽くした隊長機は、グレートイーグルのカモ番機へ迫る。 エンジンを1基止めたヤツである。 距離は300だ。 米軍は盛んに撃ってくるが、距離300ではギリ防げるのである。 日本軍の防弾鋼板もバカにはできないのだ。 「では、最後のあがきの1発だ。」 「てぇーーーっ。」と自身へ吠える隊長だ。 増槽をロケットに替えた武器は、「シュル、シュル、シュル。」と妙な音で戦闘機の胴体から飛び出したのだ。 胴体の下の増槽だからである。 それは、誘導装置はない。 真っすぐに進むだけの兵器である。 つまり、でかい銃弾と同じだ。 そして、グレートイーグルのカモ番機のお尻に命中した! 驚いたのは米軍である。 もう、撃ち尽くしたとおもっていたら、隠し玉を撃ってきたのだ。 「まだ、あったのか~~」と、機長は腰を抜かすほど驚いたのだ。 そして、驚きのあまりに回避行動が遅れてしまったのだ。 これは、致命的な誤りだ。 まあ、日本軍の隠し玉の勝利であったのだ。 尾翼がべったりと赤く染まった米軍機は、撃墜判定を得るまでもなく離脱を余儀なくされたのだった。 「くそっ、完全にオレの油断が・・」と悔やむ機長だ。 しかし、米軍司令は、「いや、ワシの責任だ、ワシの指示が不足していたんだ。」と、米軍司令が機長を慰めた。 なんせ、あの日本軍だ、万一に備えていると見なければならない。 やはり、隠し玉が・・侮れん民族だ。 しかし、「我が追撃戦闘機を見たら、喜んではいられんぞ。」と、米軍司令が空を見る。 米軍の、残った4機が爆撃体制に入るところだ。 前半は日本軍の勝利だが、後半は・・・・・
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