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緊急マニュアル。
パルス電波での妨害へ・・
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「おい、日本人技師は?」と無線員が叫んだ。 ここは、英軍の格納庫内である。 「なんでしょうか?」と、小柄な技師が顔をだした。 「あ、あ、それが、エンジン不調で発電量が足りない、妨害装置が・・」と、無線員が報告する。 主任が日本人技師へ、「なんとか、できないかな?」と聞いた。 「急ぐんでしょ、ならパルス波で対処できます。」 「装置の赤いボタンを押してください。」と告げる。 無線員が、「カモ番機へ、機器の赤いボタンを押せ。」と指示だ。 カモ番機(5番機)の偵察員が機器の赤いボタンを押した。 すると、「ピイ、ピイ、ピイ。」と発振音がでて、妨害電波出力計の針がピンピンと振れだしたのだ。 いままでは、一定の箇所で止まっていたんだが・・・ 不安になった偵察員は、「これで、イイんかよ?」 と不安げだ。 「おい、来るぞ。」と後部を監視したていた機銃員が叫んだ。 距離は機銃が届くほどではない。 ロケット攻撃は、機銃の範囲外のアウトレンジから攻撃ができるのが最大の特徴なのだ。 発射の噴煙がドラ焼き型戦闘機から出た。 ロケットがカモ番機まで飛翔する時間は数秒しかない。 身構えても仕方がないんだが、爆撃機の乗員は身構える。 ・・・「あれ?」とドラ焼き型の戦闘機の偵察員が騒ぎ出した。 「どうした。」と操縦士が聞く。 「うまく・・ダメだ。」と叫んだ。 見ると、ロケットがクネクネ動いて、あらぬ方向へ・・・ ドイツ戦闘機隊の隊長が、「くそっ、次だ。」と指示である。 1番機が失敗したので、2番機が先頭へでて、ロケット発射だ。 しかし、これも方向が迷い迷いて、ロケットは落ちていった。 まあ、落ちたのは滑走路だから、けが人はでなかった。 もう、英軍は有頂天である。 「見たか、これが英軍のリバプール爆撃機の力だ。」と叫んでいる。 まあ、日本の電子機器のおかげなのだが、空気を読んだ日本人技師は苦笑いしかしなかった。 ・・・ 「隊長、どうすれば?」と、ドラ焼き型戦闘機隊に激震が走った。 「負けだ、オレ達の負けだ。」と、潔い(いさぎよい)ドイツ帝国戦闘機隊の隊長だった。 もう、英軍は勝利の凱歌で、爆撃機は踊るばかりに翼を振り、勝利を現していた。 もう、飛行場はクズのキップが空を舞い、英軍勝利に・・・ 「いや、まだ後半があるんだ。」と憤るドイツ応援団であった。 そう、まだツェツペルン対英軍戦闘機隊の戦いが残っているんだ。 ドイツ帝国の誇るツェツペルンが・・・ バツ印の真上から爆弾投下する脅威の爆撃飛行船である。 いままででは、日本軍が引き分けした結果があるのみで、他の国は敗残したるのだ。 それを忘れて喜んでいた英国民は・・・現在の日本人と同じである。 そう、お花畑的国民性なのである。 もう、爆弾を抱いて米軍空母へ特攻する日本人は皆無なのである。 まあ、死ぬのはイヤだからね。 ・・・ さて、前半戦は終了して、各機は格納庫内へ・・・ そして、日本人技師へ英軍技師から質問の嵐がやってきた。 「どうして、発電量がへったのに、機器が作動したのか?」である。 まあ、当然な質問だ。 「まあ、軍事機密ではないし、武器の話でもないんで解説しますが。」 と日本人技師ははじめた・・・・・・
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