B29を撃墜する方法。

ゆみすけ

文字の大きさ
上 下
198 / 344
なんと、故障しただと・・・

使えない、対ロケット対策。

しおりを挟む
 「どうしたんだ、金属片を撒かないか。」 とフランス軍の隊長が、脱落した機に叫んだ。 「すんません、動かしたんですが、詰まってしまって・・・」 つまり、金属片を詰めすぎて使えなかったと・・・ 無線の言い訳を聞く隊長である。 「くそっ、肝心なときに・・・」 「仕方がない、花火を使え。」 「了解した。」 と残った爆撃機から返答だ。 フランス軍は花火までパクリなのか・・・ 音を探知して誘導されるロケット対策に日本軍が花火の爆発音での対策だったのだが。 もちろん、無線誘導のドイツ帝国軍の魚雷型ロケットには効果がないんだが・・・ 「いいぞ、よくやった、1番機は待機しろ。」 とドイツ軍の隊長機が指示を出した。 「では、2番機だ。」 「了解した。」 とドイツ軍の2番機がロケットを・・・ 「シュパーンー。」 と発射する。 そうして、フランス軍の爆撃機の4番機に・・・ 「いまだ、花火を放出だ。」 とフランス軍の隊長機から指示が出た。 花火といっても落下傘がついた花火である。 花火だけだと、すぐに落ちてしまうからだ。 もちろん、放出するときに火はつけるんだが。 爆撃機の胴体から、数十個の落下傘がついた花火が次々と放出された。 そして、爆撃機から離れると爆発である。 「バア~ン。」 「バア~ン。」 と何十と爆発だ。 これに驚いたのがドイツ軍の2番機である。 そうなのだ、花火の爆発に巻き込まれたのである。 「うわぁ~~~っ。」 と操縦士や偵察員が混乱する。 無線誘導どころではない。 それで、魚雷型ロケットは、あらぬ方向へ・・・飛んで行って燃料がつきて墜落したのだった。 「なんなんだ、あれは・・・」 と憤慨するドイツ軍戦闘機隊である。 「すごいぞ、これでドローだ。」 と観衆は大歓声を上げる。 いままで、ドイツに散々の眼にあっていたフランスが一矢(イッシ)むくいたのである。 これは、大きいのである。 大喜びのフランスからの観客らである。 「ついに、ドイツ野郎をヤッっけたぞ。」 「ざまあ、みそ漬けだ。」 もう、勝ったも同然の喜びようである。 「勝利の女神はフランスに輝くのだ。」 と有頂天であった・・・ しかし、敵もサルモノ引っ掻くモノである。 花火作戦は一度使えば、対策などされてしまうのだ。 「いいか、背後からは近づくな。」 と指示のドイツ軍隊長機である。 所詮、落下傘の花火では背後しか攻撃できないからである。 無線誘導だから、背後からでなくてもロケットは撃てるのである。 しかし、周回は3回目だ。 あと2周しかない。 焦る、ドイツ軍である。 フランス軍も爆撃目標に爆弾を投下しなければ、ドイツに負けるのだ。 5周目が爆撃の周回である。 6周では、コースオーバーで脱落となるのだ。 爆撃を失敗させようとドイツ軍、爆撃を成功させようとするフランス軍の戦いは頂点を迎えたのである・・・・・・
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

大東亜戦争を回避する方法

ゆみすけ
歴史・時代
 大東亜戦争よ有利にの2期創作のつもりです。 時代は昭和20年ころです。 開戦を回避してからのラノベです。

満州国馬賊討伐飛行隊

ゆみすけ
歴史・時代
 満州国は、日本が作った対ソ連の干渉となる国であった。 未開の不毛の地であった。 無法の馬賊どもが闊歩する草原が広がる地だ。 そこに、農業開発開墾団が入植してくる。 とうぜん、馬賊と激しい勢力争いとなる。 馬賊は機動性を武器に、なかなか殲滅できなかった。 それで、入植者保護のため満州政府が宗主国である日本国へ馬賊討伐を要請したのである。 それに答えたのが馬賊専門の討伐飛行隊である。 

零式輸送機、満州の空を飛ぶ。

ゆみすけ
歴史・時代
 ダクラスDC-3輸送機を米国からライセンスを買って製造した大日本帝国。 ソ連の侵攻を防ぐ防壁として建国した満州国。 しかし、南はシナの軍閥が・・・ソ連の脅威は深まるばかりだ。 開拓村も馬賊に襲われて・・・東北出身の開拓団は風前の灯だった・・・

織田信長 -尾州払暁-

藪から犬
歴史・時代
織田信長は、戦国の世における天下統一の先駆者として一般に強くイメージされますが、当然ながら、生まれついてそうであるわけはありません。 守護代・織田大和守家の家来(傍流)である弾正忠家の家督を継承してから、およそ14年間を尾張(現・愛知県西部)の平定に費やしています。そして、そのほとんどが一族間での骨肉の争いであり、一歩踏み外せば死に直結するような、四面楚歌の道のりでした。 織田信長という人間を考えるとき、この彼の青春時代というのは非常に色濃く映ります。 そこで、本作では、天文16年(1547年)~永禄3年(1560年)までの13年間の織田信長の足跡を小説としてじっくりとなぞってみようと思いたった次第です。 毎週の月曜日00:00に次話公開を目指しています。 スローペースの拙稿ではありますが、お付き合いいただければ嬉しいです。 (2022.04.04) ※信長公記を下地としていますが諸出来事の年次比定を含め随所に著者の創作および定説ではない解釈等がありますのでご承知置きください。 ※アルファポリスの仕様上、「HOTランキング用ジャンル選択」欄を「男性向け」に設定していますが、区別する意図はとくにありません。

大東亜架空戦記

ソータ
歴史・時代
太平洋戦争中、日本に妻を残し、愛する人のために戦う1人の日本軍パイロットとその仲間たちの物語 ⚠️あくまで自己満です⚠️

独裁者・武田信玄

いずもカリーシ
歴史・時代
歴史の本とは別の視点で武田信玄という人間を描きます! 平和な時代に、戦争の素人が娯楽[エンターテイメント]の一貫で歴史の本を書いたことで、歴史はただ暗記するだけの詰まらないものと化してしまいました。 『事実は小説よりも奇なり』 この言葉の通り、事実の方が好奇心をそそるものであるのに…… 歴史の本が単純で薄い内容であるせいで、フィクションの方が面白く、深い内容になっていることが残念でなりません。 過去の出来事ではありますが、独裁国家が民主国家を数で上回り、戦争が相次いで起こる『現代』だからこそ、この歴史物語はどこかに通じるものがあるかもしれません。 【第壱章 独裁者への階段】 国を一つにできない弱く愚かな支配者は、必ず滅ぶのが戦国乱世の習い 【第弐章 川中島合戦】 戦争の勝利に必要な条件は第一に補給、第二に地形 【第参章 戦いの黒幕】 人の持つ欲を煽って争いの種を撒き、愚かな者を操って戦争へと発展させる武器商人 【第肆章 織田信長の愛娘】 人間の生きる価値は、誰かの役に立つ生き方のみにこそある 【最終章 西上作戦】 人々を一つにするには、敵が絶対に必要である この小説は『大罪人の娘』を補完するものでもあります。 (前編が執筆終了していますが、後編の執筆に向けて修正中です)

永艦の戦い

みたろ
歴史・時代
時に1936年。日本はロンドン海軍軍縮条約の失効を2年後を控え、対英米海軍が建造するであろう新型戦艦に対抗するために50cm砲の戦艦と45cm砲のW超巨大戦艦を作ろうとした。その設計を担当した話である。 (フィクションです。)

よあけまえのキミへ

三咲ゆま
歴史・時代
時は幕末。二月前に父を亡くした少女、天野美湖(あまのみこ)は、ある日川辺で一枚の写真を拾った。 落とし主を探すべく奔走するうちに、拾い物が次々と縁をつなぎ、彼女の前にはやがて導かれるように六人の志士が集う。 広がる人脈に胸を弾ませていた美湖だったが、そんな日常は、やがてゆるやかに崩れ始めるのだった。 京の町を揺るがす不穏な連続放火事件を軸に、幕末に生きる人々の日常と非日常を描いた物語。

処理中です...