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ドイツ軍の隠し玉。
日本のパクリ・・・
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ここは、ドイツ帝国である。 模擬空戦にむけて戦闘機の選別をしたいたころの話である。 「むう、ソーサー型(ドラ焼き型をドイツではソーサー型と呼んでいた。)は、イマイチだったが・・」 「ですから、あれほど早急だと・・」 と技師のひとりがワメク。 「いいですか。」 と新人の技師が挙手だ。 「うむ。」 と主任技師が指名する。 「わたしは、戦闘機より攻撃手段であると思います。」 「うむ、続けてくれ。」 と主任技師。 「では、言わせてもらいますが、ロケットしかありません。」 「それでは、日本のパクリではないか。」 と主任技師。 「いいえ、ロケットは、古くはシナで発明されたモノです。」 「そうなのか。」 「では、パクリではないと。」 「燃焼火薬を使って推進剤で撃ちだすのはパクリではありません。」 「それで、内部の装置をパクレばパクリですが、独自で開発すればいいんですよ。」 「そうだな、では、ロケットだな。」 と主任技師だ。 なぜなら、ツェツペルンは日本軍のロケットに痛い目にあっていたからだ。 プロペラにロケットが当たれば、どうすることもできないからだ。 でかいクジラは動きが鈍重なのはいたしかたない。 なんせ、空気中に浮いてるのだから。 フネの動きと変わらないのである。 「機銃では、どうしても距離が限られます。」 「うむ。」 「ロケットなら爆撃機の機銃が当たらないところから攻撃できます。」 「そうか、アウトレンジだな。」 「そうです。」と新人の技師だ。 「では、機銃の範囲外から撃てるロケットを開発だ。」 と主任技師が締めた。 こうして、ドイツの隠し玉が完成したのである。 「しかし、これでは1発しか・・」 そう、まるで魚雷だ。 「しかし、アウトレンジですから最低1000は飛距離がないと。」 「それは、わかるが・・」 「それに、誘導をしっかりすれば当ります。」 と新人技師だ。 「そうか、誘導装置があるのか。」 「え、え、無線誘導ですが、この装置で。」 と誘導装置を見せる。 「しかし、これでは操縦者以外の人員が必要だぞ。」 「え、え、それで戦闘機は二人乗りです。」 こうなると、もろ日本軍だ・・・ 「まあ、日本は何も言わないだろうが・・」 と主任技師。 「日本のロケットは、小さいですから同じではありません。」 と技師が。 「それに、飛行用の翼がでるんですよ。」 と魚雷から翼が・・・ これでは、トマホークだ・・・ 「誘導は偵察員が行うんだ。」 技師が装置のレバーを動かすとロケットの翼の舵が動くのだ。 「で、実験は?」 「それが、なかなか命中しないから訓練が必要だが・・」 まあ、色々あるようだ。 模擬空戦の英国大会まで、日は短い、それまでに頼むぞ。」 「わかりました。」 「では、ドイツ帝国の栄光あれ!」 と大臣は答礼を受けて帰っていった。 「ふう、お偉いさんがくると・・」 「あ、あ、誘導装置が動いてくれて助かったよ。」 ほんとは、裏で技師が無線ではなくリモコンで動かしていたんだが・・・ これは、死んでも言えない秘密である。
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