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惜しかった・・・
いま一歩、届かない・・・
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「くそっ、惜しかった。」 とフランス勝利の予想キップを手にした観客が騒ぐ。 大穴だからである。 おおかたが、ドイツ勝利のキップであったのだ。 数万の観客はドイツとフランスの模擬空戦をかたずを飲んで見守るのである。 まあ、金がかかってるからね。 飛行場を1周して、また攻撃位置につくフランス軍である。 ツェツペルンは弾幕を張るが、フランス軍も用心して、なかなか近づかないのである。 「こちら、隊長機だ、あと4機に32発ある。」 「それで、一気に勝負をかけるぞ。」 「観測機、距離を伝えてくれ。」 ロケットを撃ち尽くして無い1番機が、「了解。」 と答えた。 1番機は高度をあげた。 「では、仕掛けるぞ。」 と隊長機だ。 ツェツペルンの艦長が、「どうやら、フランスのヤツら、勝負をかけるらしい。」 「弾幕と金属片を・・・」 と指示する。 4機のフランス軍、戦闘機は編隊を横1列に変えて、ツェツペルンに迫った! 「いまだ。」 と観測機が叫んだ。 飛行船と戦闘機は、約100まで近づいたのである。 「パシュン、パシュン、パシュン、パシュン。」 と32発のロケットが発射された。 「きたぞ、金属片だ。」 とツェツペルンからキラ、キラと金属片が。 そして、花火が数発・・・ 32発のロケットは数発が互いにぶつかり合い、数発が落ちる。 そして、ツェツペルンの弾幕に数発がヤラれる。 しかし、残った20発近くが・・・ ツェツペルンに迫る。 もちろん、誘導されていないから、エンジンやプロペラに当たったのは1発だけだった。 あとは、胴体や尾翼などに当たり、落ちていったのである。 (模擬ロケット弾は爆発はしない。) しかし、プロペラに当たり、ペラは曲がり、停止する。 1隻のツェツペルンが遅れはじめた。 そして、1基のエンジンが停止したので、あらぬ方向へ向かうツェツペルンだ。 仕方なく、もう1基のペラを止めた。 1隻のツェツペルンが脱落したのである。 会場は大騒動である。 「フランスの勝利だ。」 と騒ぐ観客らである。 とうとう、一矢報いたフランス軍である。 戦闘機の隊長の作戦がうまくいったのだ。 こうして、前半はフランスの勝利に・・・ しかし、後半戦があるのである。 ドイツの戦闘機対フランス軍の爆撃機である。 ツェツペルンの残った2隻が×印へ爆弾を命中させて、前半戦は終わったのである。 「前半は敗退したが、後半は絶対に負けるなよ。」と戦闘機へカツを入れるドイツ軍だ。 いままでのドラ焼き型をヤメて、普通の戦闘機に替えたのだが・・・ 「いいか、隠し玉は、ここぞで使うんだぞ。」 と念を入れるドイツ軍だ。 まさか、ドイツ軍も隠し玉を・・・ 「いいか、1機に1発しか無いからな。」 と念を押す。 1発・・・ まさか、ドイツまで日本軍のパクリなのか・・・・・
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