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英国へ出発だ。
ドラム缶満載の爆撃機。
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「では、準備完了だな。」 主任技師は6機の戦闘機と5機の爆撃機を見て思った。 「やっと、納期に間に合った・・・」 会社を首という心配はなくなったのだ。 英国大会まで、半月である。 そろそろ、洋行飛行を・・・ 間に合わないのだ。 空母はアテにならないし、半月では空母では間に合わない。 戦闘機が爆撃機に随伴しての世界一周飛行である。 まあ、太平洋と米国本土と大西洋を越えるのだ。 それでけで、諸外国へ与えるインパクトは・・・ 恐るべし、日本の軍事力となるのだ。 抑止力として、最高なのだ。 「中継地点はハワイのホノルル空港が最初だからな。」 「航法を頼むぞ。」 と航空士へ。 「あ、あ、六分儀や天測には苦労したからな。」 GPSやロランなど夢の話の時代である。 「まあ、太平洋には目標となるフネを浮かべてあるから。」 そうなのだ、ハワイから米国本土までの中間にフネを1隻置いてあるのである。 爆撃機5機と戦闘機6機は、無くすわけにはいかない。 開発費は軍艦数隻にも及ぶのである。 羽田空港から、多数の見送りで爆撃機と戦闘機は飛び立った。 「定時連絡をわすれるなよ。」 「天測を欠かすなよ。」 「迷ったら・・・」 見送りの言葉と共に離陸した陸軍模擬空戦部隊であった。 いままでの双発爆撃機では、胴体にドレム缶なんて置けなかった。 そして、空中給油なんて考えも浮かばなかったろう。 四発爆撃機の搭載能力のおかげである。 聞くところでは、6発爆撃機を計画したいるらしい。 つまり、ハワイで給油しなくても米本土を爆撃可能となるのだ。 もちろん、対グレートイーグル対策である。 おそらく、英国大会のあとは、米国となるだろう。 米国大会に6発を出す。 これが、陸軍上層部の切り札だろう。 当然、米国も対抗して6発を出すだろう。 スーパーグレートとでもつけるかな。 ・・・ 「おい、大変だ。」 ホノルル米軍基地は大混乱だった。 日本から洋行爆撃機が飛んで来るのだ。 日本の政府から給油と乗員の休憩を打診されているのだ。 はじめは、冗談半分に聞いていたのだ。 すると、今日にでも飛来するからと・・・ マジかよ。 「日本軍はマジで洋行爆撃機を造ったんか。」 「そうらしい。」 「信じられない。」 「黄色い猿が、オレ達を越えた・・・」 まだ、米軍は洋行爆撃を成功させてはいないのだ。 グレートイーグルも空母で運んでいるのである。 ギリ、大西洋は越えられるのだが・・・ それが、日本軍は太平洋や大西洋を越えるといってるのだ。 「暴挙だ。」 「とても無理だ。」 「まあ、ここに到着してからでも、いいんじゃないか。」 まあ、ホノルルまで到着してから考えることとした米軍だ。 それほどに、インパクトがあったのだ。 「電波探信儀に反応あり。」 マウイ山の電波探信儀部隊から速報だ。 「反応は数があるから、日本軍と思われます。」 「マジかよ。」 「本当にきたんだ。」 黄色い猿がやってきた・・・・・
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