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空中給油。
これで、洋行爆撃が・・・
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爆撃機に給油ノズルとドラム缶を乗せる、そして、戦闘機にも給油口を追加する。 まあ、半日で用意ができたのだ。 やりだすと早いのである。 「では、実験するぞ。」 総儒者と偵察員は連携がいいヤツらを選んだ。 まずは、地上で操作の繰り返しだ。 爆撃機から後ろへ燃料ホースを伸ばす。 「これは、ペラが。」 「そうだな、グライダー用の小さな翼をホースにつけよう。」 「そして、後ろの下方から、上がってこれればOKだな。」 「では、飛んでやってみよう。」 「フラップを降ろして、最低な失速速度ギリでやるからな。」 さて、高度300で巡行している爆撃機から燃料給油ホースが、まっすぐに伸びてきた。 ホースの先の翼が効果が効果があるようだ。 爆撃機の後ろの下方から戦闘機が近づく。 ペラが燃料給油ホースを叩かないようにしなければならない。 「これは、難しいモノだな。」 爆撃機の立てる風が戦闘機を翻弄するのだ。 主翼のエルロンで舵を当てて、なんとか水平にもっていく。 後部風防は、初めから開けてある。 偵察員が立ち上がった。 そして、ぶらさがっている燃料ホースからの紐を捕まえた。 「よし、うまくいったぞ。」 うまいこと、燃料給油ホースの翼が戦闘機のペラとの間隔を保っているようだ。 「ノズルをタンクに、差し込んだ。」 と戦闘機から無線だ。 「では、ポンプを廻すぞ。」 ガソリンが送られていく。 これは、手動だからカンタンだ。 「とりあえず、100リッターほど入れたら給油を止めるぞ。」 「了解だ。」 「時間を測って置いてくれ。」 ・・・「よし、この方法でイケそうだな。」 「では、ポンプを止めるぞ。」 「よし、ノズルを外すぞ。」 「よし、出来たぞ。」 「上出来だ。」 「ふう、機体を動かさないことが、いかに大変か・・・」 と操縦士は肩の荷が降りたようだ。 さて、反省会である。 (カラオケ大会ではない。) 「これで、空母は要らんぞ。」 「これで、陸軍のメンツは保てたぞ。」 と鼻息が荒い。 「しかし、最低6時間の操縦席や偵察員席に閉じこめられるな。」 と技師のひとりが、退院らをいたわる言葉だ。 「実験をしてみるか。」 「つまり、半日あまり、狭い所でじっとしている訓練だな。」 「オレはゴメンだ。」 「軍人じゃなくて技師で、よかったわい。」 そうして、後日、実験だ。 結果は酷いものだった。閉所恐怖症になるモノ、ウツ病を・・ まあ、実圏が終われば回復するが・・・ 「まてよ、戦闘機はふたりじゃないか。」 「つまり、コンビだ。」 「一人じゃないんだ。」 戦闘機で実験である。 地上に置いて、そして半日・・・・ これは、うまく行ったのだ。 日頃から、二人で飛んでるのは、理由があったようだ。 気が合う同志は手信号や伝声菅で気分を紛らわせていたのだ。 「うむ、これなら太平洋を越えて、さらに大西洋を越えて、英国までいけそうだな。」 なんせ、米国も達成したなかった洋行爆撃となるのだ。 (もちろん、模擬爆撃である。)
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