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模擬空戦のルール。
試合にはルールが必要だ。
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何んでも、ルールはある。 無いように見えても、暗黙のルールが存在する。 昔の欧州の決闘のように、背中をあわせて、10歩進んで、振り返り撃ち合うのだ。 ルールがあるから、試合は面白いし、ルール破りもルールがあるから出来るのだ。 プロレスの場外乱闘とか、折りたたみイスでの攻防だ。 凶器はダメだ。 折りたたみイスだから盛り上がるのである。 米国の大統領諮問機関がルールの草案をつくった。 ① 実弾は使用しない。 ② 制限時間を設ける。 ③ 使う機数は事前に決めること。 ④ 撃墜判定は相互の役員で行う。 ⑤ 事故の非常時の対処にも加点をすること。 ⑥ 模擬弾は事前に安全性を試すこと。 など等・・・ 非常脱出にも加点されるのは、米国大会での日本機からの脱出が手に汗だったからだ。 見物人は見世物として見学していて、まさかモノホンの事故とは思わなかったようだ。 それが、実際に墜落するし、操縦士は墜落直前に脱出するし、興奮のルツボである。 まさに、国家の威信をかけた大会となったのだ。 「これで、どうでしょうか。」 「ふむ、まあ、そんなもんだろう。」 と大統領だ。 「これを、各国に廻してくれ。」 「わかりました。」 と補佐官だ。 「それで、これは草案であり、改案も受けると言っといてくれ。」 「わかりました。」 いつのまにか、米国の大統領が仕切る構図ができあがっているようだ。 これは、選挙に使える、そう踏んだ大統領だ。 なんせ、次回のフランス大会の後が大統領選だ。 フランス大会の米国の勝敗が、選挙にも影響が大なのだ。 米国大統領は2期までしか、できない。 ぜひ、2期目も勝ちたい大統領だ。 数日後に、米国の草案が日本の追撃戦闘機開発へ廻った来た。 なぜなのか? ルールを機体の開発に反映させるためだ。 「ふむ、米国からのルールの提案か。」 「まあ、問題ないようだが。」 「これは、なんと、脱出装置も加点されるのか。」 「まだ、脱出装置が完成してないぞ。」 「あれか、しかし、試作もできていないんだが・・・」 「どうする、フランス大会までには。」 「無理だろう。」 「いや、やらねばならんようだ。」 「ここに、機体の検査という項目が・・」 「これは、どうやら脱出装置の有無の検査まであるぞ。」 「どうするんだ。」 「脱出装置のチームをつくらねば。」 「あと、60日しかないぞ。」 「そうだ、あいつの試作が・・・」 「あれは、ダメだ。」 「どうして。」 「座席ごと機外に出るまでもなく爆発したんだぞ。」 「しかし、アイデアはよかったが・・」 「ここは、あれの改良で?」 「まあ、時間がないから仕方がないかな・・」 そうして、失敗した装置が改良されることとなる。 どうなるのか・・・・・
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また参考資料も乏しいので設定がおかしい場合がありますがご了承ください。また、おかしな部分を次々に直していくので最初見た時から内容がかなり変わっている場合がありますので何か前の話と一致していないところがあった場合前の話を見直して見てください。おかしなところがあったら感想でお伝えしてもらえると幸いです。表紙は自作です。
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