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胴体双発エンジン。
空冷ならではだ。
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「以前、翼にエンジンをマウントしない方法で、双発の研究をしていたが・・」 「うむ。」 「それで?」 「一応、整ったんだ。」 「エンジンマウントが長いと視界が悪くなるぞ。」 「それは、液冷の長いエンジンだからさ。」 「これは、空冷の長さが短いエンジンだ。」 「ペラは前後か。」 「初めは、同軸で反転で廻そうとしたんんだが、機械的ロスが大きいし、回転を同調させるギアが・・・」 「つまり、部品の精度がダメなんだな。」 「それも、ある。」 「これが、大まかな作図だ。」 「ほう~。」 胴体の前後の音速ペラだ。 そして、翼は三角で、尾翼は翼から生えている。 「なんか、イカみたいだな。」 「そうだな、名付けてイカ型追撃機だな。」 「なんで、翼が三角なんだ。」 「音速ペラでの高速に耐えるためさ。」 「音速の衝撃波を逃がすためだ。」 「地面に衝撃波が・・」 「まあ、それは、それだ。」 「建物のガラスが割れる程度だからな。」 「うわーっ。」 もう少し、工作精度を上げるのは時間が必要なようだ。 職人技は、あるが・・ 普通の工員が組み立てられる機体が必要なんだ。 でないと、戦争での大量生産が不良品の山になりかねない。 「つまり、これは、大量生産を考えて設計したんだ。」 「あ、あ、わかるよ。」 「まあ、いまから造るんだ、こんどの模擬空戦のフランス大会には間に合わんからな。」 技師らが、ああだ、こうだ、と言ってる頃。 シナでの戦闘が変化の兆しがでてきた。 日本軍が満州国へ退却し始めたのだ。 共産革命に揺れるソ連の脅威が増したからだ。 シナの烏合の政府なぞ構ってられん、それが本音だ。 ソ連の脅威が・・・ ドイツはヒトラーなる独裁者は現れていなかった。 彼は、学校で絵画を教える教師であった。 我が闘争は書かれなかったのだ。 彼の彼女はユダヤであったのだ。 そのユダヤの金持ちの金で苦学しないで、金がかかる芸術大学へ進学したのである。 歴史の歯車は、些細なことで変わるのだ。 日本軍も、満州国へのソ連の脅威(満州国の国境にソ連軍の戦車だ。)が増してきたので、シナなぞかまってられないのだ。 そして、日本軍が去れば、米軍も爆撃部隊は退却である。 もとより、米国本土の防衛用なのだ。 金がかかるし、シナは遠いのだ。 シナに米国の爆撃機はいなくなった。 まあ、米軍の陸軍が残存しただけだ。 英軍やフランス軍も、ドイツ軍までいたのである。 そうなのだ、清国当時の残存の軍隊の名残であった。 清国が滅んで、満州国へ皇帝が逃げ出して、中東のような、世紀末様のシナであった。 シナの軍隊は戦車なぞ皆無だが・・・ ソ連は日本にとり脅威だ。 戦闘機や爆撃機もソ連は配備していたのである。 まだ、日本軍は戦ったことはないが、ソ連の戦闘機や爆撃機は、まだ謎だった・・・・・
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