B29を撃墜する方法。

ゆみすけ

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これは、行けそうだ。

まさか、これほどとは‼

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 快調にエンジンが廻る。 無限に廻るようだ。 「まさか、これほどとは。」 と新藤一等空尉は、つぶやいた。 話には聞いていたが、米国の高オクタンガソリンはスゴイ。 戦争を米国と始めていれば、完全に日本の負けだ。 燃料からして違うのだから。 「ヤツらと戦うのはまずいな・・」 マジで思う、新藤君だ。 日本の政界も軍部も新聞などの開戦風にあおれれているのだ。 シナを陰で援助する米国をヤルべしだと。 それは、彼らが米国を知らないからだ。 工業や化学工場など、次元が違うのだ。 それに、軍の下っ端まで自家用車を所有してるの
だ。 日本には無理な話だ。 相手も知らずして戦いなぞ出来はしないのだ。  「しかし、今は最善を尽くして勝つしかない。」 操縦幹を握りしめる。 速度が200を超える。 ゆっくりと操縦かんを引いた。 月光は、スルスルと上昇していった。 スロットは最大ではない。 なぜなら、主任技師から、スロットは中ほどまでと釘をさされたからだ。 おそらく、回転数が耐久限度を超えないようにだ。 「でも、それでは、音速ペラの意味が半減だ。」 それでも、高度計の針はグングン上がる。 いままでは、30分以上かかっていた高度3000まで、数分だ。 排気タービンが「キーーーーーン。」 と高鳴る。 おっと、模擬空戦の高度を越えてしまう所だった。 あまり高度が高いと見物人が、文句タラタラだ。 なんせ、金がかかってるのだ。 「さて、米軍は・・・」 と風防ごしに見渡した。 「いた、いた、編隊を組んでやってくるぞ。」 隊長機から無線だ。 「いいか、打ち合わせどうりに行くぞ。」 「了解。」 各機が答える。 打ち合わせでは、一番後ろの爆撃機から、順に攻撃をするのだ。 まあ、定番だな。 そして、それの繰り返しだ。 しかし、米軍も、それは承知してるはずだ。 ヤツらの機銃の弾幕がどれほどか・・・ 「いくぞ。」 新藤空尉は、しんがりの爆撃機に狙いをさだめて、ゴム弾を・・・ イヤ、米軍の弾幕で突っ込めない。 数発が胴体にゴムの跡だ。 「どうするか。。。」 ここは、スロットを上げて、速度で弾幕を回避しかない。 それに、実弾ではない。 まあ、模擬空戦だ、訓練だ。 事故で殉職はあるが、戦死はないのだ。 最悪、スンマセンで済む話だ。 いつの間にか、スロット全開だ。 音速ペラが音速を越えた。 「ドウン。」 すごい衝撃音だ。 「まさか、ペラか。」 いや、ペラは廻っている。 音は翼からだった。 翼の端がもげている。 なんで、米軍の攻撃か? いや、ゴム弾だ。 それは、無い。 月光は後退翼ではない。 つまり、音速の衝撃波が翼をおそったのだ。 そんなことは、知らない新藤君は、爆撃機の弾幕を超える。 つまり、爆撃機の機銃砲塔の動きより、はやい動きなのだ。 「なむさん。」 操縦幹の射撃ボタンを押す。 「ドドドドドド・・」 ゴム弾が翼の機関砲から飛び出した。 「手応えあるぞ。」 間違いない、米軍の爆撃機の胴体に喰らわしてやったのだ。 しかし、それからが、酷かった。 翼が耐久数値を超える衝撃で、もげた・・・・・ 
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