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米軍との交流。
ガンマンと侍。
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「おい、羽田管制から連絡だ。」 「で、隊長、なんと?」 「米軍空母はOKらしいが、事故は自己責任で・・」 「…寒い。」 「だれだ、寒いといったヤツは・・」 誰も返答しないわな。 「ここは、みっともない着艦では恥をかくから、オレが最初に行く。」 と隊長のメンツ丸出しだ。(正直、燃料が・・) 海上には、米軍の空母が30ノットくらいで航行して、着艦OKのサインが出ている。 まずは、着艦コースに乗るために旋回だ。 高度を落としながら空母の位置を見極める。 「うむ、なんとか、ヤレそうだな。」 速度が落ちると自動で、フラップが下がる。 日本軍自慢の自動2段フラップだ。 着艦フックは、陸上機だが、模擬空戦が海上であるから取り付けてあったのだ。 (つごうが、いい話だ。) ところで、空母着艦はかなりの訓練が必要だが・・・ 今回、米軍との模擬空戦だ。 負けられない。 そこで、優秀な操縦者を選らんだのである。 そして、空母着艦も事前訓練に取り込まれていたのだ。 だから、陸軍や海軍の区別はない。 米軍空母は、果たして日本軍が、どう着艦するか見ものだから、鈴なりの見学者である。 空母上をかすめて、様子を見て、「いくぞ。」 と着艦コースに乗った。 追撃戦闘機は、2段フラップを下げて、脚を出して、空気抵抗を増やして、速度をさらに落とす。 シッポをあげる。 つまり、着艦フックを甲板の牽引ロープに引っ掛けるためだ。 追撃戦闘機には、床に小さい窓がある。 だから、空母の位置はわかるのだ。 「真ん中のロープに引っ掛けるぞ。」 牽引ロープは5本ある。 「ブル、ブル、ブル、パララン。」 とペラが廻り、着艦する。 真ん中に引っ掛ける。 主脚のブレーキを足で調整する。 なんとか、まっすぐに停止できた。 「ふう、何度やってもイヤなもんだな。」 正直、怖いからだ。 少しのミスで、あの世行きだ。 それに、空母のクルーを巻き込みかねないからだ。 死ぬのは、自分ひとりでだ。 空母のクルーのサインで、機を空母の端へ駐機させた。 次が着艦するからである。 「すいぶん、でかいな。」 米軍空母の第一印象だ。 米軍の幹部連中がやってきた。 オレは日本式敬礼で、答礼を受けた。 まあ敬礼は、どこも似たようなものだ。 米軍の操縦士と思われるヤツが、機体を見たいといってきた。 英語は理解できないが、身振りでである。 べつに、いかんとの命令は受けていない。 「OK。」 と返答する。 別に、観るだけなら減らないからだ。 分解するのではないからだ。 なんか、言ってるが、チンプンカンプンである。 それで、身振り手振りで、サインの応酬である。 そのうちに、少しずつ理解できることが、増えた。 同じ、操縦者としての疑問は万国同じだ。 気がついたら、ヤンキーと肩を組んで、写真に納まっていた。 つまり、かなり意思疎通ができるようになったのだ。 それで、感じたんだが、ヤツらも同じ人間だ、ということだった。 そして、次回の模擬空戦を、ぜひにとの話だ。 かなり、おもしろかったらしい。 空母艦長のフリップ大佐に直々にオレは招待を受けたのだ。 次回は、米国で開催との希望らしい。 もちろん、我が国の政府の意向を聞いてからと返答したが・・・・・
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