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センコウ、それともゴウライ。
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「光が高空に届くから、センコウ(閃光)はどうだ。」 「オレはゴウライ(剛雷)がいいが。」 「オレは、オオタカが・・・」 「まあ、待て、色々の案があるのは、わかるが、誰に決めてもらうのだ。」 「今上陛下は恐れ多いぞ。」 「では、国民からの投票で、どうだ?」 「それでは、追撃戦闘機を公開するのか。」 「オレは、そのつもりだ。」 「えっ、軍秘なのでは。」 「いいか、米国は日本の10倍の生産能力があるらしい。」 「えっ、まさか?」 「マジだぞ。」 「マジかよ、勝てないぞ。」 「米国とはヤラないさ。」 「でも、シナに肩入れしてるぞ、このままでは、いつか対米開戦だぞ。」 「それだけは、避けたいが。」 「うむ、だから公開するんだ。」 「その訳は?」 「戦争に勝てないと米国が思えば、対米開戦にはならない。」 「米国に、どう思わせるんだ。」 「つまり、技術では日本には勝てないと思わせるのさ。」 「白人優位主義を打ちのめすのだ。」 「ヤツらは、オレ達を黄色い猿と揶揄してるらしい。」 「まさか?」 「本当さ、だから黄色い猿に技術で負けたら、どうだ。」 「まあ、オレなら立ち直れないな。」 「そうだろう。」 「越えられない壁を見せつけるしかない。」 「でも、できるか、江戸から開国して半世紀だぞ。」 「オレは欧米人にオツムでは、負けない自信がある。」・・・・ 追撃戦闘機開発室での、技師らの無駄話である。 そうなのだ、オタク文化とバカにするなかれ。 数十年前は、キモイとか変態とかバカにされていたオタク文化。 つまり、オタクとは、究極のこだわりなのだ。 物事を突き詰めた結果の果てであるのだ。 オタク度では、白人は、日本人には永遠に越えられない壁だ。 彼らに勝つのは、オタク度しかないのだ。 さて、新型部材を使った、排気タービンを装着した追撃戦闘機が量産ラインに乗りはじめた。 月に3機はできそうだ。 つまり、10日で、1機である。 とても、日本の規模では大量生産は無理であるのだ。 追撃戦闘機隊に、なんとか30機は配備したい。 それまで、米軍が新型爆撃機を完成しないことを望むのである。 だが、まだ耐圧服が完成していない。 テストを重ねているが、試験結果は空気漏れに悩まされて、うまくいかないのである。 操縦席を耐圧には、とてもできない。 それで、耐圧服となったが(つまり、宇宙服みたいなものだ。)思考錯誤の段階なのだ。 つまり、いままでの酸素マスクで、飛ぶしかないのだ。 「ところで、追撃戦闘機の名前は?」 「それは、新聞広告で投票してもらうか。」 「まだ、なんかい。」 「すまん、それで、候補名は。」 「うむ、10ばかりあがっているが。」 「では、懸賞をつけて、投票してもらおう。」 「どんな?」 「試験飛行にご招待なら、金もかからんからな。」 「えっー、いいのかよ。」 「大々的に公開して、米国へ魅せてやろうぞ。」 果たして、公開飛行はどうなるか・・・・・
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