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陶器は固いがもろい。
欠点の克服。
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陶器は硬い、しかしモロイ。 落とすと簡単にふちが欠ける。 タービンは高速回転する。 少しのショックで、欠けたりして粉がエンジン内部に入り込むと、燃焼室が破壊される。 つまり、修理不能となるのだ。 それで、陶器の土に金属粉をまぜて、色々試してみた。 窯の温度が数百度ではダメである。 そう、排気ガスは高温なのだ。 それに、何時間もタービンは、さらされるのだ。 温度が高温な窯はないものか。 反射高炉は鉄の精錬に使われるが。 まだ、不足である。 (これは、ラノベである、ウソ八百も多いのだ。) 電気炉は電気で、発熱する炉である。 その発熱体に炭化ケイ素が高温で発熱することが、色々な金属の発熱から発見された。 まあ、数やれば、当たるのだ。 最高は1300°までいけるらしい。 太陽炉も、試されたが太陽が動くので、それに追随しなければならない。 それに、日本は曇りや雨天も多いのだ。 温度管理も難しい。 「で、この電気炉は1000度もいけるのか?」 「あ、あ、そうらしい。」 「エンジンの排気温度は、アイドル運転だと300度くらいだが、最高エンジン回転だと1000度までいくからな。」 「つまり、幅がおおきいのだな。」 「だから、最高1000度に耐えなければならんのだ。」 「そうなると、1300度までイケる、この電気炉が使えそうだな。」 「うむ。」 「一度、陶器に金属粉をまぜて。いろいろ試すか。」 「それで、壊れない回転羽根ができればOKだな。」 つまり、耐熱金属にはニッケル鉱がかかせないが、ニッケルが手に入んないからの苦肉の策だった。 しかし、全く入らないわけではない。 陶器粉末に混ぜるくらいなら手に入るのだ。 機械式ターボは図体がでかかった。 重いし、大きいのだ。 エンジンカウルにカタツムリ型がはみ出るほどにだ。 しかし、排気タービンは小さく作れたので、エンジン内に収まったのだ。 ハヤブサエンジンの9気筒の星型が2連の18気筒エンジンに2個の排気タービンがつけられた。 テストベンチで、テストする。 「キーーーーーーーーーン。」 タービンが高速回転で、音が出る。 地上のテストベンチでは、高高度までの環境がつくれないので、高度1万での試験が必要である。 「まあ、使えそうだな。」 「うむ、機体に取り付けて試そうか。」 「まだ、与圧服が完成していないが。」 「あ、あ、与圧服か・・・」 「酸素マスクで、今まで道理にやるしかないな。」 「いつ、米軍がシナの皮をかぶって飛んで来るか・・・」 「うむ、テスト操縦者には苦労をかけるが・・・」 ハヤブサ戦闘機は、いつのまにか、最初は2枚のペラが、3枚となり、そして試験戦闘機は4枚ペラだ。 そして、機銃は胴体には付いていない。 威力がまして、胴体につけると、発射同期装置(銃弾がペラの間を飛ぶ。)があってもペラを撃ちぬく危険があるからだ。 テスト操縦士は西郷操縦士だ。 退役航空兵である。 シナとの紛争で、活躍したが年齢で前線勤務が終わった操縦士である。 「いいですか、無理なら、脱出してくださいよ。」 「あ、あ、承知しているよ。」 「高度計は15000まで目盛りましたから。」 「限界まで飛ぶぞ。」 「そして、機銃や空戦性能も試してください。」 「了解した。」 タキシングして滑走路につく。 「こちら、テスト機だ。」 「いつでも、どうぞ。」と管制塔だ。 「では、行くぞ。」 フル、スロットだ。 正直、機械式ターボは経験者だが、排気タービンは未経験の西郷君である。 あまりの馬力に機体が横軸モーメントをくらう。 ペラは回転するが、その回転に左右される動きである。 「おい、大丈夫か。」 と管制塔だ。 「あ、あ、すまん、リキが入りすぎた。」 「よし、今度はうまくやるぞ。」 うまく、あて舵をしながら飛び上がる。 それを見た、技師らは。 「これは、反転ペラが必要かな。」 と相談する。 双発飛行機なら、エンジン回転方向は、それぞれ逆方向である。 それで、回転モーメントを打ち消しているのだ。 つまり、ハヤブサの排気タービン機は、じゃじゃ馬なのだ。 これは、飼い慣らす必要ありである。
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