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高、高度戦闘機。
モーター圧縮機。
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帝都が敵の爆撃にさらされた初日に、帝都大学の飛行機実験室に軍人が訪れた。
大学に軍人が訪問なぞ、本来は? その人物は軍服ではない。
普通の技師の作業服だった。 まあ、工員が着る服である。
そう、その者は軍属だ。 つまり、軍人であるが、技師でもある。
陸軍では工兵に近いのだ。 谷垣研究室、「ここか。」 ドアをノックだ。
「入りたまえ。」 ドアを開ける。
「谷垣先生、陸軍省の大下です。」 「あ、あ、聞いてるよ。」
「それで、エンジンの吸気装置の件ですが。」 「あ、あ、モーターで、空気を圧縮するヤツだな。」
「そうです、臨時でいいですから、戦闘機に装着できませんか?」
「できないことはないが、時間が限られるぞ。」 「先日の帝都空襲への備えです。」
「わからんでもないが、いいんかい。」 「まだ、実験段階は理解しております。」
排気タービンは、エンジンの排気ガスで、回転車を廻すが、排気熱への耐熱金属が必要だ。
だが、日本にはそれが無いのだ。 だから、エンジンの回転で回転車を廻すのである。
欠点は、馬力のロスが大きいことだ。
つまり、2,3割馬力が食われるのだ。
だが、高度1万でも、それなりに飛べるのだ。
その機械式ターボで、排気タービン完成までの時間かせぎができるのである。
また、帝都空襲は防ぎたい軍部である。 万が一、皇居に爆弾が・・・
想像ができないことだ。 二度と、敵機を帝都には近づけない。
それが、総理の国会答弁であり、米国への返答なのだ。
シナとの争いに参入してきた米国だ。 表立って米国とは開戦してはいないが・・・
先日の爆撃も、国籍は、あくまでシナ空軍となっていた。 まあ、本音と建て前である。
シナ空軍に米国人が義勇兵で、いるかもしれないが、米国が知ったことではない。
個人の問題である。 なら、撃墜しても米国は関係ないのだな、が日本政府の見解となった。
研究室で設計図が描かれ、それを町工場で試作した。
それを、試験的にハヤブサ戦闘機のエンジンに取り付けた。
まあ、試験であるから、かっこうが悪いが・・・
「管制塔より、試験ハヤブサへ。」 「試験機どうぞ。」
「離陸よろし。」 「では、離陸する。」
滑走路を試験機がスルスルと走り出す。
なんか、エンジンカウルからカタツムリが生えているような外観だ。
速度が上がり、空へ飛びあがる。
「では、上昇する。」 「了解だ、成功を祈る。」
エンジン回転を上げる。 左手で、スロットを前へだ。
「ブーン。」が「ゴー。」とエンジンが唸りだした。 以前とは違うエンジン音だ。
回転計に針が3000から4000、そして5000回転とウナギ登りだ。
高度は、3000か。 いや、4000だ。 さらに上昇する。
寒い、電熱服の配線を確認する。 ちゃんと通電している。 それでも、寒いが、辛抱だ。
高度は6000を超えた。 酸素マスクなしでは低酸素で、死んでしまう高度だ。
しかし、エンジンは快調だ。 酸素が薄いと頭に酸素が薄くなり、ポ~として三分頭になる。
つまり、バカになるのだ。 それで、酸素を吸引するのである。
大学に軍人が訪問なぞ、本来は? その人物は軍服ではない。
普通の技師の作業服だった。 まあ、工員が着る服である。
そう、その者は軍属だ。 つまり、軍人であるが、技師でもある。
陸軍では工兵に近いのだ。 谷垣研究室、「ここか。」 ドアをノックだ。
「入りたまえ。」 ドアを開ける。
「谷垣先生、陸軍省の大下です。」 「あ、あ、聞いてるよ。」
「それで、エンジンの吸気装置の件ですが。」 「あ、あ、モーターで、空気を圧縮するヤツだな。」
「そうです、臨時でいいですから、戦闘機に装着できませんか?」
「できないことはないが、時間が限られるぞ。」 「先日の帝都空襲への備えです。」
「わからんでもないが、いいんかい。」 「まだ、実験段階は理解しております。」
排気タービンは、エンジンの排気ガスで、回転車を廻すが、排気熱への耐熱金属が必要だ。
だが、日本にはそれが無いのだ。 だから、エンジンの回転で回転車を廻すのである。
欠点は、馬力のロスが大きいことだ。
つまり、2,3割馬力が食われるのだ。
だが、高度1万でも、それなりに飛べるのだ。
その機械式ターボで、排気タービン完成までの時間かせぎができるのである。
また、帝都空襲は防ぎたい軍部である。 万が一、皇居に爆弾が・・・
想像ができないことだ。 二度と、敵機を帝都には近づけない。
それが、総理の国会答弁であり、米国への返答なのだ。
シナとの争いに参入してきた米国だ。 表立って米国とは開戦してはいないが・・・
先日の爆撃も、国籍は、あくまでシナ空軍となっていた。 まあ、本音と建て前である。
シナ空軍に米国人が義勇兵で、いるかもしれないが、米国が知ったことではない。
個人の問題である。 なら、撃墜しても米国は関係ないのだな、が日本政府の見解となった。
研究室で設計図が描かれ、それを町工場で試作した。
それを、試験的にハヤブサ戦闘機のエンジンに取り付けた。
まあ、試験であるから、かっこうが悪いが・・・
「管制塔より、試験ハヤブサへ。」 「試験機どうぞ。」
「離陸よろし。」 「では、離陸する。」
滑走路を試験機がスルスルと走り出す。
なんか、エンジンカウルからカタツムリが生えているような外観だ。
速度が上がり、空へ飛びあがる。
「では、上昇する。」 「了解だ、成功を祈る。」
エンジン回転を上げる。 左手で、スロットを前へだ。
「ブーン。」が「ゴー。」とエンジンが唸りだした。 以前とは違うエンジン音だ。
回転計に針が3000から4000、そして5000回転とウナギ登りだ。
高度は、3000か。 いや、4000だ。 さらに上昇する。
寒い、電熱服の配線を確認する。 ちゃんと通電している。 それでも、寒いが、辛抱だ。
高度は6000を超えた。 酸素マスクなしでは低酸素で、死んでしまう高度だ。
しかし、エンジンは快調だ。 酸素が薄いと頭に酸素が薄くなり、ポ~として三分頭になる。
つまり、バカになるのだ。 それで、酸素を吸引するのである。
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