B29を撃墜する方法。

ゆみすけ

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高度が・・・

敵まで高度が取れない。

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 帝都防空戦闘機隊に急報だ。 「これは、演習ではない。」 「繰り返す、これは演習ではない。」 
「敵、爆撃機、静岡沖から帝都に近づきつつある。」 「数は50、高度は不明である。」 
「繰り返す、これは演習ではない。」 自動急報装置が急訴を繰り返している。 
 「廻せ、廻せ。」 腕をまわして、エンジン始動の合図だ。 操縦士らは、宿舎から飛び出す。 
飛行場のエプロンに戦闘機が並んでいる。 
我が国が誇るハヤブサ戦闘機だ。 13ミリ機銃を2丁装備のツワモノだ。 
整備士らが、あわててエンジンを始動している。 
クランクを廻して、エンジンを廻す、弾み車に力を蓄えるのだ。 
ある程度、クランクを廻して、クランク棒を引き抜く。 
そして、操縦席の点火スイッチを切り替えるのだ。 
「プスン、プスン、プスン。」 そして、「バリ、バリ、バリ。」と廻りだした。 
そして、操縦士が機体にたどり着く。 整備士が操縦席を替わる。 
「調子は?」 「バッチリですよ。」 「おう。」 
スロットのレバーを上げる。 「バリ、バリ、バウンー、ゴーーーー。」 エンジンが回転数を上げる。 
すばやく、ラダーやエルロンの調子を操作して確認する。 固定ブレーキを外す。 
スルスルと機体が走りだした。 緊急離陸だ。 管制塔に許可なぞいらんのだ。 
ようは、速い者勝なのだ。 速く上がって敵の爆撃機を落とすのが任務だ。 
自身の命なぞ、誰一人考えてはいない。 
そんな暇はないのだ。 
速度が200を超える、操縦幹を引いた。 
機体は空を目指して上昇する。 
無線機が、「敵は5時方向だ、機数は50、高度は不明だ。」 返信する間もない。 
無線機は敵機の方向と数は繰り返す。 
帝都を過ぎて、もうすぐ熱海か・・・ 居たっ! あれか。 やけに上だな。
 高度が・・・ まてよ、もしかして・・・ 
 1番に上がった戦闘機の操縦士の遠藤飛曹は思った。 まさか、高度が10000越えかよ・・・ 
我らの戦闘機では、無理だ。 上がれんことはないが、浮かんでるのが精いっぱいだ。 
とても、戦闘なぞ、出来はしないのだ。 
高度が高いと、空気が薄いからエンジンの馬力がでないのだ。 
空気を圧縮して馬力を出せるコンプレッサーが必要だ。 たとえばターボである。 
しかし、日本は資源が無い国だ。 石油がない、鉄鉱石がない、ポーキサイト(アルミの鉱石)がない。 
無い、無い、尽くしの国であるのだ。 
だが、知恵はあるのだ。 そう、知恵は豊富にあるのである。 
そこで、知恵で、無いモノを、あるものにするのである。 
ターボの空気を圧縮する回転車が耐熱金属がないからできない、イヤでは耐熱金属でない回転車ができないか、かんがえるのである。 
話は、戻る。 「こちら、遠藤機だ、敵は高度が高くて近づけない。」 「敵の高度は?」 
「おそらく、1万越えだ。」 「わが、ハヤブサでは、6000が限度だ、上がれんことはないが戦闘は無理だ。」 「本部、了解した。」 「では、敵の位置の連絡だけでも頼む。」 「了解した。」 
日本が敵(米国だが、国旗はシナである。)の大型爆撃機に遭遇した初日のことである・・・・・・
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