日本戦車を改造する。

ゆみすけ

文字の大きさ
上 下
383 / 393
T34,500両対75両の九八式。

敵は幾万ありとても・・・

しおりを挟む
 「あれが、ソ連軍かっ。」と、小高い丘でソ連軍を見下ろす今野少尉だ。
目の前の草原に・・・ソ連軍が湧いて出ているからだ。
 もう、見渡す限りのソ連軍の戦車だ。
戦車だ。 戦車だ。 戦車だ。
 戦車なのだ。
遥か先までもが・・・ソ連軍の戦車だ。
 「数は、500両は、あるかと。」と、軍曹が双眼鏡でおおまかに観る。
「うむ、予想どうりだな。」
 「そうですね、1000両はさすがになかったですね。」「うむ。」「ある意味、500だ。」
「では、行きますか。」「あ、あ。」
 マイクで今野隊長が、無線だ。
「いいか、三方に別れて、分断するぞ。」
 「第1班は先任軍曹が左からだ。」「了解。」
「第2班は、オレがいく。」
 「第3班は右翼へ満州隊だ。」

 ソ連軍戦車の絨毯へ・・・ハサミで切れ込みを入れる日本軍と満州軍の戦車隊である。
そう、分断するのである。
 一列になった3本の線が・・・ソ連軍の絨毯へ切れ込みを入れるのだ。
40キロ毎時で突撃してくる日本軍や満州軍へ対抗して砲撃を・・・
 ところが、なかなか命中しないのだ。
双方が動いてるからである。
 動態砲撃なぞ、ソ連軍戦車では無理である。
なんせ、照準器が・・・お粗末だからである。
 プリズムへ空気の泡や曇りがあるからだ。
そこは、日本製やドイツ製が優秀なのである。
 そして、互いに肉薄すれば、互いに砲撃ができなくなる。
つまり、近すぎるからである。
 そう、戦車の砲撃は近距離制限があるのだ。
極端に近いと・・・のぞき穴からは見えないし・・・照準もできなくなるのだ。
 それを狙った日本軍だ。
そう、姑息な手段でやらないと、数には勝てないからである。
 
 「くそっ、相変わらずの卑怯な作戦だ。」と、イワン司令官が叫ぶが・・・あとの祭りだ。
数で押してきたソ連軍へ、一直線攻撃をかまして・・・数を分断する作戦である。
 数には、数ではないのだ。
「正義は我にあり。」の、日本軍なのだ。
 そう、侵攻してくるソ連軍に正義はないのだ。
あるのは、粛清と独裁なのだから・・・
 「イワノビッチ隊長、なんとかしろっ!」と、イワン司令が無線だ。
司令戦車と隊長戦車には無線機があるからだ。
 「ハイ、わかりました。」としか、答えられないイワノビッチ隊長だ。
それが、ソ連軍だ。
 上からの命令には逆らえないのである。
逆らえば、粛清あるのみだ。
 そう、収容所である。 今のシナ共産党と同じだ。
ウイグル収容所は100万単位だからだ。
 チベットは粛清は終わったからだ。
いまは、シナ人しかいないチベット高原だ。
 日本が、そうならないことを祈るしかない・・・(日本列島がシナ人で埋まるのだ。)

 「くそっ、隊列を立てなおさねばならないぞ。」と、イワノビッチ隊長が吠える。
つまり、日本軍と満州軍で分断されたソ連軍をまとめねばならない。
 そして、ソ連軍を分断した日本軍と満州軍は・・・
「よし、第二作戦へ移行するぞ。」と、今野隊長が各車両へ無線で指示だ。
 「おう、1班は東へ廻り込め。」と、1班の指揮をとる軍曹だ。
「2班は中央からふちかますぞ。」と、今野隊長だ。
 「3班は西から廻りこむアルヨ。」と、満州隊の隊長が叫ぶ。
もちろん、これは班ごとの無線チャンネルだから、混信はないのだ。
 まるで、かく戦車が意思を持ってるように動く日本軍、満州軍だ。
これには、さすがのイワノビッチ隊長も、あきれるのだ。
 「どうして、黄色い猿は指示ができるんだ。」と、今更な疑問だ。
日本戦車も満州型も全車両に周波数変調のFM式無線電話機が装備されているのである。
 以前はAM式の変調電波だったが・・・明瞭な音声が聞けるからFM方式なのである。
使える兵器なのが、日本軍の強みなのである。
 その恩恵にあずかる満州軍であるのだ。

 「行ける、行けるぞ。」と、軍曹が自信満々だ。
こうなると、各車両の調子が最高になるのだ。
 指揮官がノリにノッてるのだ。
ついてくる部下がノルのは当然なのである。
 投手が絶好調のチームは無双なのである。
砲撃すれば命中だ。
 そして、敵の砲弾はハジかれるのだ。
九七式魔改造改に向かうところ敵なしの・・・都市伝説はこうして、できあがったのである。
 数が多いソ連戦車はかえって混乱する。
そして、ヤラれた戦車がじゃまになって動きがとれない・・・数の多さが、かえって仇となったのだ。
 「くそっ、前のヤラれたヤツを退かせ。」と、怒鳴るイワノビッチ隊長だ。
しかし、エンジンを破壊された戦車はオブジェにしかならないのだ。
 そうしてる内に、イワノビッチ隊長が乗る隊長戦車のエンジンが・・・
「隊長、エンジンがやられました。」「いかん、逃げるぞ。」と、あわててハッチから飛び降りるイワノビッチ隊長だ。
 しかし、なかなかハッチから体がでない・・・「くそっ、はやくでないと・・・」と、慌てるが・・・
部下は、とうの昔にスタコラだ。
 やはり、ウオッカの飲みすぎである。
腹がウオッカ太りだからだ。(ハッチへ腹が引っかかったのである。)
 そうしてる内に、ソ連軍や日本、満州軍は戦いならが・・・どこいやらだ。
破壊された戦車の群れに置いてけぼりのイワノビッチ隊長だ。
 「くそっ、誰か・・・おらんのか・・・」と、つぶやくが・・・いないのだ、誰も。
こうして、第1回戦は引き分けで・・・態勢を立て直すために互いに離れた両軍である。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい

白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。 私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。 「あの人、私が

♡蜜壺に指を滑り込ませて蜜をクチュクチュ♡

x頭金x
大衆娯楽
♡ちょっとHなショートショート♡年末まで毎日5本投稿中!!

若妻の穴を堪能する夫の話

かめのこたろう
現代文学
内容は題名の通りです。

マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子

ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。 Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。

生意気な女の子久しぶりのお仕置き

恩知らずなわんこ
現代文学
久しくお仕置きを受けていなかった女の子彩花はすっかり調子に乗っていた。そんな彩花はある事から久しぶりに厳しいお仕置きを受けてしまう。

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

【R-18】クリしつけ

蛙鳴蝉噪
恋愛
男尊女卑な社会で女の子がクリトリスを使って淫らに教育されていく日常の一コマ。クリ責め。クリリード。なんでもありでアブノーマルな内容なので、精神ともに18歳以上でなんでも許せる方のみどうぞ。

同僚くすぐりマッサージ

セナ
大衆娯楽
これは自分の実体験です

処理中です...