日本戦車を改造する。

内地への里帰りなのだ。

自身の親への紹介を・・・

　「一度、内地へ挨拶を兼ねて連れていくことになった。」と、赤玉へ伝える。
「えっ、それでは？」と、斜め下から、赤玉が・・・「ご両親へ紹介くださるニャン。」と、ぶりっ子のニャン子言葉だ。（両親への紹介があれば、マジなのだ。　内心、してやったと勝利の凱歌を上げる赤玉である。）
　猫耳とシッポは付いていないんだが・・・つい、癖がでたのである。
「うむ、陸軍省への届け出もあるからな。」と、ぶりっ子に全く気が付かない少尉殿である。
　赤玉は１６歳の女子学生で・・・髪も、ツヤツヤで肌もプリプリで、腰もくびれて・・・処女のフェロモンが～
そう、オナゴの１６～２０歳は年齢的に無敵なのである。
　この年齢のときに勝負をかけなければ、勝率は墜ちるのだ・・・イイ野郎は引っかからないのである。
顔が平均な、赤玉はチャンスを逃がさなかったということである。
　「まだ、学生だが両親へは紹介せねばならない。」
「赤玉は、オレが選んで決めたからな。」と、赤玉の娘心が・・・あふれるのだ。
　そう、オナゴは野郎に選ばれることを望むのだ。
そのために、オナゴを磨くのだ。
　女子力を付けるのだ。
男女平等と声高に叫ぶヤツラは、女子力が弱いヤツラなのである。
　野郎にモテないからなのだ。
オナゴは何百万年前から野郎に選べれるために女子力を磨いて、他の女を蹴落とし、野郎に選ばれるために努力しているのだ。
　コスメもお肌のお手入れも、髪を整えるのもそのためなのだ。
野郎のように、寝ぐせの髪でＴシャツで短パンで・・・なんて、オナゴが居ないのが証拠だ。
　まあ、フェミニスト連中はブーが多いから、例外とする・・・

　もちろん、今野少尉の内地帰還は、伴侶の紹介だけではない。
満州で鍛えた戦車戦の報告も兼ねているのである。
　まあ、それが主な理由なのだが・・・赤玉へのご機嫌も取らねばならないからね・・・
なんせ、１６歳の女学生だ。
　若さがプリプリなのだから・・・
女子諸君へ助言だ。
　若さこそ、野郎への最大の武器だということを、忘れないことだ。
イイ物件（お金と地位を獲得できそうな野郎。）に選ばれる女子力を付けて、それがある内に勝負をかけなければ、人生は詰みだということだ。
　白馬の王子様は、そう簡単に現れることはないからだ。
チャンスを逃がさないことと、チャンスを見極めることである。
　そして、結婚まで１年以上は時間を置くことだ。　急いではいけない。
なせなら、相手の野郎の本音は６ヶ月以上たたないと現れないからである。
　
　「ねえ、裕也。」・・・今野少尉は裕也っていうんかい・・・
「なんだい。」「あたいの日本名を決めてニャン。」と、ネコナデ声だ。
　殺人音波をビビビ、のビである。
「そうだな・・・あれっ髪型変えたの？」と、少尉が・・・
　オナゴは細やかな気遣いを自身が女子力として磨いているが・・・野郎にも求めてしまうのだ。
ちょっとした違いにも気づいて欲しい生き物なのである。
　なかなか、少尉も隅には置けないのである。
「え、え、どう？」「似合うね、オレ好みだよ・・・」とお世辞を言わねばならんのだ。
　そう、ナオンという生き物は、毎日のごとく愛してるよ、好きだよ、君だけだよと、言われたい生物なのだ。
諸君らも、わかれ話を切りだせられたくないなら・・・イヤでも言わないと、スルっとナオンは逃げるのである。

　こうして、赤玉はチャンスを逃さないでモノにしたのだった。
ちなみに、赤玉の日本名は凛子だって・・・赤玉は、日本ではリンゴの名前だから・・・リンゴでは・・・リン子も、そうだ凛子となったのである。
　当時は子が女子名には当然だったのだ。
江戸時代は、オナゴの名前にオが付いたと同じだ。
　お文とか、お照とかだね。
そして、凛子（リンコ）は日本語力をさらに磨いて、日本渡航へ備えるのだった。

　「今野少尉、内地の陸軍省へは連絡ずみだ。」「ありがとうございます。」
「うむ。」「休暇は、５日取ってあるからな。」「ありがとうございます。」
　「うむ。」本郷司令官がニャリと、「リンゴちゃんは元気か？」
と、今野少尉の彼女のあだ名を・・・言ってカラかう。
　赤玉（コウギョク）だから、リンゴちゃんだ。
「え、え、その、なんとも。」と、返事に困る今野君である。
　「陸軍省での加藤中尉との検討会は承知しております。」と、話題をすり替える・・・
「うむ、実戦経験は内地の部隊には無いからな、気合をいれてやってくれ。」
　「了解であります。」と、敬礼して退出する今野少尉であった。

　こうして、凛子がペラペラと流暢に自己紹介ができるようになり、渡航の準備が・・・
大連港から客船での船旅だ。
　もちろん、あきつ丸（陸軍空母）なんて夢がないから、ここは幹部予算で・・・客船を使う少尉殿である。
可憐で清楚な満州娘へ、イイところを見せたい戦車隊の隊長なのだ。
　少尉は軍人だから当然、軍服だ。　
凛子は、学生だから学生服である。（セーラー服なのだ。）
　討論会へのレポートを描き上げた少尉は女学生を従えての凱旋となったのだった。
もう、モテない野郎からの非難の声が・・・
　満州娘らの敵視した眼が・・・女の敵はオンナなのだ。
陸軍幹部なので、税関や検問はフリーパスである。
　世界に冠たる日本陸軍の幹部の嫁（予定）・・・赤玉改め、凛子は勝ち組なのである。