日本戦車を改造する。

ゆみすけ

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装甲車か豆戦車か・・・

豆戦車の試作。

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 「ところで、さっきから気になっていたんですが・・・」と、今野少尉が主任へ言う。
「なんですか?」「あれは、なんですか。」 と、スミの方を指さした。
 そこには、小型というか、九七式改Ⅱ型の半分も無いような戦車が・・・
「あれも、戦車なんですか?」と、少尉だ。
 「あ、あ、あれですか。」
「あれは、シナ兵や鮮人兵を駆逐するための豆戦車ですよ。」と、主任が決まり切った口調でいう。
 「でも、装甲車があるじゃないですか。」と、今野少尉だ。
「いやぁ、ヤツらのモーゼル銃も以前のヤツとは違いますからな。」と、主任が加える。
 「ヤツらのモーゼルも、新型なんですか。」
「え、え、ドイツ帝国も新式銃を売らねば儲かりませんし。」
 「それに、最近はヤツらも対装甲車作戦などとバリケードや地雷を埋めたり、装甲車部隊が苦労してるんですよ。」
 「なるほど。」と、納得の今野君だ。

 「でも、九七式改Ⅱ型からみると・・・マジで豆戦車ですね。」
「なんせ、2名で運用するんですから。」と、主任だ。
 「では、装甲車と同じですか。」
「え、え、運転手と機銃手兼車長ですよ。」
 今野少尉は豆戦車へ興味があるのか・・・・さわりに行く。
「うわぁ、これは小さいですね。」
 そうなのだ、まるで軽乗用車なのだ。
「装甲はブリキ板ですか。」と、冗談をいう今野君だ。
 「まあ、ブリキではないんですが。」と、真面目に返答の主任である。
「この九七式改Ⅱ型の積層装甲の半分を使ってるんですよ。」
 「それで、モーゼル機関銃にも耐えれますから。」
「えっ、モーゼル機関銃ですか?」「え、え、これがやっかいな武器でして・・・」
 と、モーゼル機関銃を説明する斎藤主任技官だ。

 「確か、9ミリのルガー拳銃と同じ弾なんですが。」「ふむ、ふむ。」
「弾が同じなのは、シナ軍にとり都合がいいんですよ。」「まあ、そうですね。」
 なんせ、日本軍は銃弾が使える銃と他の弾じゃないと使えない銃が混在して・・・
前線の部隊が混乱したことがあるのだ。
 それに、懲りて現在は弾の統一がなされたのだが・・・
「装甲車は所詮、自動車なんですよ。」「それで、バリケードには弱いんです。」
 「それで、戦車を・・・」「しかし、戦車はシナの市街では・・・どうしても、動きが制限されます。」
「まあ、シナ市街はゴチャゴチャですからね。」と、今野少尉が言い捨てる。
 都市計画なぞ無い、インフラ(道路や水道)も無計画で、いいかげんなのだ。
なんせ、自己中のヤカラの集団がシナや半島なのだ。
 兵は市民を守るためにあるのではない。 市民を平気で盾に使うし・・・略奪は当たり前田のクラッカーだ。
愛国心なぞ、皆無の山賊の集団がシナ軍や鮮人兵なのだ。
 他人を思いやる気なぞ皆無な、欲しか無い烏合の軍隊なのである。
まあ、日本軍の爪の垢なぞシナ兵や鮮人兵には、もったいないのである。

 「確か、我が憲法にシナや半島とは関わらないと定められたと聞きましたが。」と、今野君だ。
「ほう、少しは内地が気になるようだな。」と、加藤中尉が感心する。
 「当たり前ですよ。」「内地があるから戦えるんですよ。」と、派遣軍の気持ちを代表する今野君である。
「まあ、そうだな。」と、加藤中尉だ。
 「そこでだ、この豆戦車を大阪兵器工廠は試作したんだよ。」と、話を戻す主任だ。
「これは、ジーゼルの統制エンジンの6気筒を使ってるんだ。」「それで、燃費もいいぞ。」
 「さらに、履帯は軽量な合金だし。」「その軽量な履帯で速度が速いぞ。」
「えっ、どれほどですか?」
 「うむ、いいか時速50キロはでるぞ。」と、ドヤ顔の主任技官だ。
「えっ、50キロって・・・あの、50キロですか。」と、驚く少尉だ。
 「1時間に50キロ進む、50キロさ。」
「・・・・・・」なんも言えない今野少尉だ。

 「なんせ、7段変速のギアがあるからな。」「ジーゼルエンジンは回転数が1分で2000回転なんだが。」
「前進7段ギアで、速度50キロ巡行だぞ。」
 「巡行が50キロなんですか。」「そうだよ。」
「では、下手な自動車よりあるんじゃあ。」と、驚く少尉だ。
 その当時は、自動車も40キロ出ればOKの時代であった。
道路事情も悪いし、舗装なんて皆無だったからだ。
 それで、ストロークがあるサスペンションでないと、走行ができないほどだったのだ。
「あれっ、迫撃砲ですか。」と、砲塔を示す少尉だ。
 「そうですよ、シナの歩兵相手ですからね。」と、斎藤主任だ。
砲塔の機関砲以外に、斜め上の筒が出てるからだ。
 「あれで、手榴弾から砲弾まで使えるんですよ。」と、解説する。
先の大戦中、米軍は日本軍の迫撃砲に悩まされたのだ。
 単なる筒なのだが・・・筒を地面へ斜めに立てる。
筒へ砲弾を放り込む・・・すると、バウンと火薬が砲弾を飛ばすのだ。
 そして、山なりに砲弾が飛んでいくのだ。
つまり、米兵の頭の上方から榴弾が振ってくるのだ。
 米軍にとり、実にやっかいな武器だったのだ。
兵隊1名でも扱える、かんたんな武器だが・・・歩兵相手には効果が強大だったのだ。
 欠点は照準に慣れが必要なことだ。
なんせ、斜めに砲弾を飛ばすのだ。
 熟練の技が光る武器なのだ。 
ところが、日本兵にとり熟練の技なぞ当たり前なのである。
 ヤンキーの米兵とは歴然とした差があるのだ。
米軍にバズーカ砲が似合うが・・・日本兵には簡易の迫撃砲が似合うのだ。
 
 
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