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まさか、ソ連軍を信用するのですかっ!
勝ってからが、マジの戦いなのだよ・・・
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「ふう、やっと終わったのか・・・」と、今野少尉は帰国するイワン中尉を見送る。
手には、不可侵条約と土地交換の手続き上の約束文の束が・・・
今野少尉は、河向こうへ帰るソ連軍の上陸用舟艇(大発をソ連軍がパクったヤツだ。)を河岸で・・・
そこへ、通信使が手に電報を持って走ってくる。
「今野少尉、電報アルヨ。」と、叫びながら・・・
「ん、オレはここだぞ。」「ふう、渡しましたアルヨ。」と、通信使は受け取りの判子を押してもらい、帰っていく。
通信使は軍人ではない。
単なる、役所の役人というか・・・早い話が郵便配達人である。
満州政府も郵便事業をやっと構築したのである。
そして、判子はシナや満州の伝統文化であり、まさか・・・なくそうとするバカなぞ、いないと信じたい。
判子はサインより、便利でいいのだ。 なんせ、押せばいいんだから。
サインは筆記道具が必要だ。 (シナ太郎はイラネー)判子で、文にありがたみがでるからだ。
「なんだ、電報なんて・・・。」と、封を開く。
そこには、「ホウテンニテマツカトウ。」と、カタカナだ。
カタカナは日本人しか使わない。
「カトウ。」「どこかで、聞いたような・・・」「まさか、加藤戦車隊長かっ!」
「いかん、こんなことしとれん。」「奉天まで、帰るぞ。」と、軍曹へ指示を・・・
「戦車、いやトラックだ。」「そのほうが、早い。」
今野少尉と軍曹が急ぐ・・・先輩の呼び出しなのだ。
今上陛下の呼び出しと同程度の・・・
それが、陸軍での先輩の位置なのである。
それも、電報なんて・・・急な事案は・・・まちがいない・・・
ハルピンから輸送トラックで飛ばして、翌日に奉天の駐屯地へ帰った二人だった。
「遅れて、シーマセン。」と、加藤戦車隊長の前へ・・・
「うむ、まあいい。」と、どうやらお怒りではないようだ・・・そう、信じたい今野君だ。
「ところで、まさか不可侵条約で、終わったんじゃないだろうな。」
「え、え、土地は上流を確保しました。」と、顔がほころぶ今野君だ。
「くそっ、心配したとうりだな。」と、残念そうな加藤中尉だ。
「えっ、でも・・・」と、言い訳の今野君だ。
「あのな、まさか露スケのいうことを、うのみにしたんじゃないだろうな。」
「・・・・・・」なんも、言えない今野君だ。
「仕方がない、やはり着てよかったぞい。」と、加藤中尉がこぼす。
「いいかっ、シナや半島のゴミ以下のヒトの皮をかぶったヤツらは、どうでもいいんだが。」
「露スケは用心しないと、足をすくわれるぞ。」と、加藤中尉が苦言だ。
「いまごろ、侵攻準備が終わってるかもしれん。」
「まさか、即条約破棄じゃないですか。」
「君は、ソ連いやロシア相手に先輩方が・・・どれだけ苦労したか。」
「終わったと、まさかおもったんじゃないよな?」と、加藤中尉が・・・
「・・・・」 なんも言えない今野君だ。
「まあ、いい。」「そのために、オレが着たんだから。」と、加藤中尉がでかく見える今野君である。
「新型九七を持ってきてやったぞ。」と、望外の知らせだ。
「えっ、新型九七式の改ですか。」と、今野少尉が・・・
「そうだ、お子ちゃまの今野君へ戦えるヤツを渡しにきてやったのだ。」
「ハ、ハァ~ッ。」と、こうべを垂れる今野少尉殿である。
とう、とう、決定版が・・・完成したのである。
日本人の技師連中が・・・魔改造を繰り返した八九式の究極最終型が・・・今野少尉の前に鎮座してるのだ。
「これが、九七改ですか・・・・」と、言葉が詰まる。
「よく、船から降ろせましたね。」と、どうみても15トン以上あるのだ。
「うむ、やっと揚陸艦が就航したからな。」
「クレーンでは降ろせないから、陸軍空母で運んできたんだ。」
「あきつ丸じゃないんですか。」
「あ、あ、あの海軍のパクリの船か。」「あんなもの、海軍へくれてやったぞい。」
と、大ぶろしきを広げる加藤中尉だ。
「揚陸艦は、すごいぞ。」「大連港に接岸してるから、見学してこい。」
「艦名は?」「うむ、揚陸艦としか、番号はあるが・・・」
まさか、陸軍は1隻ではなく・・・そうなれば、露スケなぞ・・・鼻息で飛ばせるのだ。
「まあ、それはイイから。」と、加藤中尉は新型を見せびらかしたいようだ。
新型は、でかい輸送トラックの荷台へ積んであるのだ。
「おい、降ろしてくれ。」と、加藤先輩がいう。
「わかりました。」と、戦車から声が・・・
そして、後ろを補助員が誘導しながら・・・2,3分で輸送用荷台から新型が降りたのだ。
なんか、履帯が軽そうな・・・
「おお、気が付いたか。」「履帯は新合金の軽いヤツらしいぞ。」と、加藤先輩が上から目線だ。
「新合金ですか?」「うむ、詳しくは知らんが・・・鉄より軽くて硬いし、粘りもあるそうだ。」
「・・・・・」そんなイイ合金があるんなら、オレなら装甲へ使うんだが・・・
「いま、装甲へとおもったろう。」「ハァ。」
「装甲は金属じゃないんだ。」「えっ。」「金属は過去の技術なんだそうだ。」
「・・・・・」 日本人の技師は何を開発、いや魔改造したんだろうか・・・・
「装甲はサンドイッチだそうだ。」と、加藤君が・・・
手には、不可侵条約と土地交換の手続き上の約束文の束が・・・
今野少尉は、河向こうへ帰るソ連軍の上陸用舟艇(大発をソ連軍がパクったヤツだ。)を河岸で・・・
そこへ、通信使が手に電報を持って走ってくる。
「今野少尉、電報アルヨ。」と、叫びながら・・・
「ん、オレはここだぞ。」「ふう、渡しましたアルヨ。」と、通信使は受け取りの判子を押してもらい、帰っていく。
通信使は軍人ではない。
単なる、役所の役人というか・・・早い話が郵便配達人である。
満州政府も郵便事業をやっと構築したのである。
そして、判子はシナや満州の伝統文化であり、まさか・・・なくそうとするバカなぞ、いないと信じたい。
判子はサインより、便利でいいのだ。 なんせ、押せばいいんだから。
サインは筆記道具が必要だ。 (シナ太郎はイラネー)判子で、文にありがたみがでるからだ。
「なんだ、電報なんて・・・。」と、封を開く。
そこには、「ホウテンニテマツカトウ。」と、カタカナだ。
カタカナは日本人しか使わない。
「カトウ。」「どこかで、聞いたような・・・」「まさか、加藤戦車隊長かっ!」
「いかん、こんなことしとれん。」「奉天まで、帰るぞ。」と、軍曹へ指示を・・・
「戦車、いやトラックだ。」「そのほうが、早い。」
今野少尉と軍曹が急ぐ・・・先輩の呼び出しなのだ。
今上陛下の呼び出しと同程度の・・・
それが、陸軍での先輩の位置なのである。
それも、電報なんて・・・急な事案は・・・まちがいない・・・
ハルピンから輸送トラックで飛ばして、翌日に奉天の駐屯地へ帰った二人だった。
「遅れて、シーマセン。」と、加藤戦車隊長の前へ・・・
「うむ、まあいい。」と、どうやらお怒りではないようだ・・・そう、信じたい今野君だ。
「ところで、まさか不可侵条約で、終わったんじゃないだろうな。」
「え、え、土地は上流を確保しました。」と、顔がほころぶ今野君だ。
「くそっ、心配したとうりだな。」と、残念そうな加藤中尉だ。
「えっ、でも・・・」と、言い訳の今野君だ。
「あのな、まさか露スケのいうことを、うのみにしたんじゃないだろうな。」
「・・・・・・」なんも、言えない今野君だ。
「仕方がない、やはり着てよかったぞい。」と、加藤中尉がこぼす。
「いいかっ、シナや半島のゴミ以下のヒトの皮をかぶったヤツらは、どうでもいいんだが。」
「露スケは用心しないと、足をすくわれるぞ。」と、加藤中尉が苦言だ。
「いまごろ、侵攻準備が終わってるかもしれん。」
「まさか、即条約破棄じゃないですか。」
「君は、ソ連いやロシア相手に先輩方が・・・どれだけ苦労したか。」
「終わったと、まさかおもったんじゃないよな?」と、加藤中尉が・・・
「・・・・」 なんも言えない今野君だ。
「まあ、いい。」「そのために、オレが着たんだから。」と、加藤中尉がでかく見える今野君である。
「新型九七を持ってきてやったぞ。」と、望外の知らせだ。
「えっ、新型九七式の改ですか。」と、今野少尉が・・・
「そうだ、お子ちゃまの今野君へ戦えるヤツを渡しにきてやったのだ。」
「ハ、ハァ~ッ。」と、こうべを垂れる今野少尉殿である。
とう、とう、決定版が・・・完成したのである。
日本人の技師連中が・・・魔改造を繰り返した八九式の究極最終型が・・・今野少尉の前に鎮座してるのだ。
「これが、九七改ですか・・・・」と、言葉が詰まる。
「よく、船から降ろせましたね。」と、どうみても15トン以上あるのだ。
「うむ、やっと揚陸艦が就航したからな。」
「クレーンでは降ろせないから、陸軍空母で運んできたんだ。」
「あきつ丸じゃないんですか。」
「あ、あ、あの海軍のパクリの船か。」「あんなもの、海軍へくれてやったぞい。」
と、大ぶろしきを広げる加藤中尉だ。
「揚陸艦は、すごいぞ。」「大連港に接岸してるから、見学してこい。」
「艦名は?」「うむ、揚陸艦としか、番号はあるが・・・」
まさか、陸軍は1隻ではなく・・・そうなれば、露スケなぞ・・・鼻息で飛ばせるのだ。
「まあ、それはイイから。」と、加藤中尉は新型を見せびらかしたいようだ。
新型は、でかい輸送トラックの荷台へ積んであるのだ。
「おい、降ろしてくれ。」と、加藤先輩がいう。
「わかりました。」と、戦車から声が・・・
そして、後ろを補助員が誘導しながら・・・2,3分で輸送用荷台から新型が降りたのだ。
なんか、履帯が軽そうな・・・
「おお、気が付いたか。」「履帯は新合金の軽いヤツらしいぞ。」と、加藤先輩が上から目線だ。
「新合金ですか?」「うむ、詳しくは知らんが・・・鉄より軽くて硬いし、粘りもあるそうだ。」
「・・・・・」そんなイイ合金があるんなら、オレなら装甲へ使うんだが・・・
「いま、装甲へとおもったろう。」「ハァ。」
「装甲は金属じゃないんだ。」「えっ。」「金属は過去の技術なんだそうだ。」
「・・・・・」 日本人の技師は何を開発、いや魔改造したんだろうか・・・・
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