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対戦車の魔改造なのだ。
T26型の魔改造は、使える魔改造だ。
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我が国の戦車は車台を前後に傾けることができる。
それは、油圧で車台を傾けるのだが・・・どうしてなのか?
それは、砲身の下げ角を稼ぐためなのだ。
日本は地形が山野である。 当然、待ち伏せ攻撃が得意な自衛隊だ。
そして、敵が来るのが下り坂だったら・・・砲身が下へ・・・下がらない。
なら、車輪のサスを油圧で傾ければ・・・丘の上から砲撃ができるのだ。
それが、61式の後継戦車の70式だ。
その伝統は現在の新型ヒトマル式にも受け継がれている。
70式のころは、油圧装置からオイルが漏れて・・・悲惨なことに・・・
最近のヒトマルはさすがに無いそうだが・・・
そして、鹵獲戦車にも・・・その万が一の改造が・・・してあるのである。
もちろん、車台を油圧で傾斜させることではない。
まして、当時は油圧サスなぞ空想の世界だ。
砲塔内の砲弾を込める部分や、遊底といって砲撃の衝撃緩和する部分もある。
それで、砲塔内部の一番広い空間を占領しているのだ。
それで、戦車の砲身は上下が30度もないのだ。
戦車砲で上空の爆撃機を狙うなんて無理なのである。
ところで、戦車砲を安定して砲撃するには・・・戦車の車台に転輪のサスを固定すればいいんだが・・・
それでは、悪路走行に無理がある。
転輪(戦車の車輪のことだ。)にサスペンションは必ずあるのだ。
では、どうすれば・・・
そう、砲撃の衝撃を支える足を後部へ付ければいいのである。
そして、それを長くすると、足を後部から地面へ倒せば車台が砲撃でブレるのを防げる。
そして、その足が長いと・・・後部が上がり、地面に対して斜め前へ車台を傾けることができるのだ。
すると、砲塔の下げ角が下がったと同様になるのである。
砲身を下げても、水平より1度くらいだったのが・・・20度近く傾斜砲撃ができるようになった。
これは、待ち伏せ作戦に最高のメリットが生まれたのである。
ちなみに、後部の足は2本ある。
1本だと、ふらつくからだ。
「魔改造戦車の後ろ脚を使おうと思うんだ。」と、今野少尉が案をだした。
「あの、袋小路の丘から下を普通は狙えないだろう。」
「だが、我が改造戦車は後ろ足で、下げ角が取れるから・・・」
「なるほど。」と、納得の隊員らである。
なんせ、後ろ足を使うのは行軍して、初めてなのだ。
「操縦手は後ろ足に慣れておくことだ。」
「コツをつかむまで、何度も練習しておいてくれ。」
後ろ足は、戦車の後部に軸を通してついてる凹型の後ろ足である。
精密遠距離射撃のときの車台を支える脚にもできる。
そして、車台を前へ傾ける足にも使える。
鋼鉄のH型の角材で、廻すのはヒトでは無理でクラッチが別にあって、そこから変速歯車で減速して廻すことになる。
もとより、トルクがあるジーゼルエンジンだ。
魔改造して重くなった戦車でも、カンタンに持ち上がるのである。
また、この後ろ足の回転軸だけの動作まで可能なのだ。
つまり、ウインチとしても使えないこともないのだ。
そう、故障した仲間をワイヤーで、牽引することも可能なのだ。
使い方はゴマンとある、後ろ足なのである。
この、後ろ足という呼び名は戦車隊員らが言い出したあだ名だ。
正式には、外部動力緩衝転輪装置なる、何だソレというセンス無い名前である。
それで、後ろ足と呼ばれるのだ。
現在の四駆のオフロード車に付いてるワイヤー巻き取り装置と同じと・・・なのだ。
付いてるところが後ろか前のバンパーの違いである。
ある意味、戦車は工事のブルドーザーであり、外部動力取り出し装置で、無限の可能性が生まれるのだ。
元馬賊の斥候が1騎・・・駆けてきた。
「隊長サン敵ハ、動イタアルヨ。」と、伝達だ。
ハルピンから馬で駆けて200キロあまり・・・当然、馬は乗り継いでいる・・・
時間は馬賊なら4時間程度で走破できる。
これで、砂金粒1個は安いくらいだ。
「よし、時間だ。」「ハルピン方面へ進軍する。」と、号令がかかる。
砲塔から身を乗り出した隊長が指揮棒を前へ倒す。
「戦車隊、前進!」
すでに、アイドル運転で準備万端のジーゼルエンジンが吠える。
「ガラ、ガラ、ガラ、ゴーーーーーッ。」
巡行速度40キロ毎時で袋小路の丘を目指す、今野戦車隊である。
馬賊の偵察のおかげで、無駄な動きの必要が無い今野隊だ。
彼ら馬賊もソ連軍の侵攻は部族の存亡を賭けた戦いなのだ。
それで、日本陸軍の戦車隊へ協力を惜しまないのである。
なにも、満州政府への忠誠なぞ、皆無の馬賊だ。
満州政府は元馬賊にとり、脅威でも何でもない・・・数にも入らないのだ。
ところが、ソ連軍は別だ。
皆殺しになった満州国軍は馬賊部隊である。(日本軍が派遣される前の話だ。)
ソ連軍相手に、話し合いは通用しないのだ。
それが、わかっているから日本陸軍の戦車隊への協力なのだ。
砂金粒1個で、200キロを騎馬で走破するものかっ!
現在のトラック輸送ではないのだ。
荒野を騎馬の1騎で、吉林目指して休憩なしで(馬は1時間で替える。)駆け抜けるのだ。
半分、命がけなのである。
もちろん、満州国民が国を守りたいとの気概が無いと、日本陸軍は協力なんかしないのだ。
日本に居る米軍も、同じだ。
日本人が命がけで国を守らないと、米軍も助けてはくれない・・・
すくなくとも、山へ逃げるなんてヤツが居れば、助けない。
なぜなら、著者もそう思うからだ。
それは、油圧で車台を傾けるのだが・・・どうしてなのか?
それは、砲身の下げ角を稼ぐためなのだ。
日本は地形が山野である。 当然、待ち伏せ攻撃が得意な自衛隊だ。
そして、敵が来るのが下り坂だったら・・・砲身が下へ・・・下がらない。
なら、車輪のサスを油圧で傾ければ・・・丘の上から砲撃ができるのだ。
それが、61式の後継戦車の70式だ。
その伝統は現在の新型ヒトマル式にも受け継がれている。
70式のころは、油圧装置からオイルが漏れて・・・悲惨なことに・・・
最近のヒトマルはさすがに無いそうだが・・・
そして、鹵獲戦車にも・・・その万が一の改造が・・・してあるのである。
もちろん、車台を油圧で傾斜させることではない。
まして、当時は油圧サスなぞ空想の世界だ。
砲塔内の砲弾を込める部分や、遊底といって砲撃の衝撃緩和する部分もある。
それで、砲塔内部の一番広い空間を占領しているのだ。
それで、戦車の砲身は上下が30度もないのだ。
戦車砲で上空の爆撃機を狙うなんて無理なのである。
ところで、戦車砲を安定して砲撃するには・・・戦車の車台に転輪のサスを固定すればいいんだが・・・
それでは、悪路走行に無理がある。
転輪(戦車の車輪のことだ。)にサスペンションは必ずあるのだ。
では、どうすれば・・・
そう、砲撃の衝撃を支える足を後部へ付ければいいのである。
そして、それを長くすると、足を後部から地面へ倒せば車台が砲撃でブレるのを防げる。
そして、その足が長いと・・・後部が上がり、地面に対して斜め前へ車台を傾けることができるのだ。
すると、砲塔の下げ角が下がったと同様になるのである。
砲身を下げても、水平より1度くらいだったのが・・・20度近く傾斜砲撃ができるようになった。
これは、待ち伏せ作戦に最高のメリットが生まれたのである。
ちなみに、後部の足は2本ある。
1本だと、ふらつくからだ。
「魔改造戦車の後ろ脚を使おうと思うんだ。」と、今野少尉が案をだした。
「あの、袋小路の丘から下を普通は狙えないだろう。」
「だが、我が改造戦車は後ろ足で、下げ角が取れるから・・・」
「なるほど。」と、納得の隊員らである。
なんせ、後ろ足を使うのは行軍して、初めてなのだ。
「操縦手は後ろ足に慣れておくことだ。」
「コツをつかむまで、何度も練習しておいてくれ。」
後ろ足は、戦車の後部に軸を通してついてる凹型の後ろ足である。
精密遠距離射撃のときの車台を支える脚にもできる。
そして、車台を前へ傾ける足にも使える。
鋼鉄のH型の角材で、廻すのはヒトでは無理でクラッチが別にあって、そこから変速歯車で減速して廻すことになる。
もとより、トルクがあるジーゼルエンジンだ。
魔改造して重くなった戦車でも、カンタンに持ち上がるのである。
また、この後ろ足の回転軸だけの動作まで可能なのだ。
つまり、ウインチとしても使えないこともないのだ。
そう、故障した仲間をワイヤーで、牽引することも可能なのだ。
使い方はゴマンとある、後ろ足なのである。
この、後ろ足という呼び名は戦車隊員らが言い出したあだ名だ。
正式には、外部動力緩衝転輪装置なる、何だソレというセンス無い名前である。
それで、後ろ足と呼ばれるのだ。
現在の四駆のオフロード車に付いてるワイヤー巻き取り装置と同じと・・・なのだ。
付いてるところが後ろか前のバンパーの違いである。
ある意味、戦車は工事のブルドーザーであり、外部動力取り出し装置で、無限の可能性が生まれるのだ。
元馬賊の斥候が1騎・・・駆けてきた。
「隊長サン敵ハ、動イタアルヨ。」と、伝達だ。
ハルピンから馬で駆けて200キロあまり・・・当然、馬は乗り継いでいる・・・
時間は馬賊なら4時間程度で走破できる。
これで、砂金粒1個は安いくらいだ。
「よし、時間だ。」「ハルピン方面へ進軍する。」と、号令がかかる。
砲塔から身を乗り出した隊長が指揮棒を前へ倒す。
「戦車隊、前進!」
すでに、アイドル運転で準備万端のジーゼルエンジンが吠える。
「ガラ、ガラ、ガラ、ゴーーーーーッ。」
巡行速度40キロ毎時で袋小路の丘を目指す、今野戦車隊である。
馬賊の偵察のおかげで、無駄な動きの必要が無い今野隊だ。
彼ら馬賊もソ連軍の侵攻は部族の存亡を賭けた戦いなのだ。
それで、日本陸軍の戦車隊へ協力を惜しまないのである。
なにも、満州政府への忠誠なぞ、皆無の馬賊だ。
満州政府は元馬賊にとり、脅威でも何でもない・・・数にも入らないのだ。
ところが、ソ連軍は別だ。
皆殺しになった満州国軍は馬賊部隊である。(日本軍が派遣される前の話だ。)
ソ連軍相手に、話し合いは通用しないのだ。
それが、わかっているから日本陸軍の戦車隊への協力なのだ。
砂金粒1個で、200キロを騎馬で走破するものかっ!
現在のトラック輸送ではないのだ。
荒野を騎馬の1騎で、吉林目指して休憩なしで(馬は1時間で替える。)駆け抜けるのだ。
半分、命がけなのである。
もちろん、満州国民が国を守りたいとの気概が無いと、日本陸軍は協力なんかしないのだ。
日本に居る米軍も、同じだ。
日本人が命がけで国を守らないと、米軍も助けてはくれない・・・
すくなくとも、山へ逃げるなんてヤツが居れば、助けない。
なぜなら、著者もそう思うからだ。
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