日本戦車を改造する。

ゆみすけ

文字の大きさ
上 下
322 / 393
T34対T26B魔改造版。

ソ連軍へ対抗できるのか、魔改造戦車。

しおりを挟む
 「とりあえず、予備の車両も含めて20両は使えますよ。」と、主任がいう。
「それだけあれば、なんとかなりそうです。」と、自信を見せる今野君だ。
 「その間に、なんとか満州型を数を揃えますので。」
「その間の守りは任せてください。」と、今野隊長が決意を述べる。
 満州型が数が揃えば・・・ソ連軍なぞ蹴散らしてくれると確信している隊長なのである。
それほど、満州型は戦車兵に自信を与えたのである。
 そして、それは更に訓練に身が入るということなのだ。
無双日本軍神話は、そうした積み重ねから生まれたのである。
 そして、こちらは完成したシベリア鉄道で運ばれてきたソ連軍の新型T34を出迎える、イワン司令以下の幹部連中である。
 「おお、話に聞いてはいたが・・・全然違うではないか。」と、旧T26B型と比べるイワン司令だ。
「そうですな、これは黄色い猿どもへ一泡どころか、二泡も三泡も吹かせそうですね。」と、副官が煽る。
 「フフ、いままでは煮え湯を飲んできたが・・・もう、エテ公には負けないぞ。」
と、とうとう黄色い猿からエテ公へジョブチェンジの日本軍である。
 熊のソ連軍にとり、シナの様に這いつくばればいいものを・・・猿のくせに手向かう日本軍は・・・
卑怯な手で虜囚となり、開放されはしたが・・・
 そして、新たに戦車隊長として左遷されたミハイル中尉が空気を読んで力こぶを突きあげる。
勝ったも同然のソ連軍なのである。

 「何両、運ばれてきたんだ。」と、イワン司令だ。
「この書類では・・・30両ほどですな。」と、副官だ。
 「ほう、モスクワもやっと本腰を入れたのだな。」と、うなずく司令だ。
まあ、ドイツ軍の脅威がT34戦車で減ったからだが・・・
 そんなことは知らないシベリア基地では・・・まだ、勝ってもいないが・・・ウオッカで、酒盛りがはじまったのだ。
 そうなのだ、ソ連軍は帝政ロシアの頃から・・・ウオッカではじまり、ウオッカで終わるのである・
極寒のシベリアでは、ウオッカでも飲まないとやってられないのだ。
 30両のT34型新型戦車がシベリア基地に並んだ。
壮観なながめである・・・
 もう、無双ソ連軍戦車隊なのである。
「いけぃ、エテ公どもを、薙ぎ払えっ。」と、打倒、日本軍に燃えるソ連軍戦車隊なのである。

 ここで、諸君らにT34という戦車が如何ほどなのか・・・
長さは、6メートル幅3メートル高さは2.45メートル重さは27トンだ。
 そして、500馬力のジーゼルエンジンだ。
これは、日本軍の戦車を真似たのだ。
 30口径の76ミリ砲が主砲だ。
乗員は4名だ。
 そして、速度は50キロで460キロを走破できるという。
もう、T26B型とは似ても似つかない別物なのである。
 これでは、果たして魔改造した鹵獲戦車のT26型が対抗できるのか・・・疑問であるのだ。
そうは言っても、このT34には欠点があったのだ。
 無線電話機が隊長車にしか備えられていないのだ。
その欠点をドイツ軍は突いたのだが・・・
 ここで、ミニ知識だ。
T34型のハッチは金具で開けるのだ。
 変な引っかけ金具なんだが・・・ソ連の戦車兵は全員がもってるので、ドイツ軍は最初は何なのか不明であったとか・・・
 米軍がミッキー・マウスと、あだ名をつけるくらいに大きな2枚のハッチだ。
取っ手が無い、平たい丸い鉄板なのだ。
 金具でもないと開けられないのである。

 そして、T34型は砲塔の上の装甲が内部の爆発でカンタンに外側へ・・・わざと、そう造ってあるらしい。
なぜなのか・・・それは、戦車を再生修理ができるようにである。
 装甲を抜かれて、砲弾が内部で爆発して、戦車兵がトンちゃんへ替わり果てても・・・(マジで刻まれた肉片になるのだ。)  
 砲塔の上が外れて・・・爆風は上へ抜けるのだ、戦車の内部機構は無事なのだ。
それで、上からホースで高圧水流で肉片を洗い流して、上フタを溶接すれば出来上がりだそうだ。
 あとは、塗装を塗り直せば、新品戦車が出来上がりなのである。
とても、ソ連軍の戦車兵にはなりたくない著者である。
 ウオッチでも、飲まないとやってられネーのである。

 「よし、今度こそいけそうだな。」と、急遽な侵攻を決めるイワン司令である。
並んだ新型T34を30両見れば、誰でもそうおもうだろう。
 果たして、日本陸軍の魔改造戦車が対抗できるのか・・・次週を好、ご期待なのである。

 
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない

月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。 人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。 2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事) 。 誰も俺に気付いてはくれない。そう。 2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。 もう、全部どうでもよく感じた。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

B29を撃墜する方法。

ゆみすけ
歴史・時代
 いかに、空の要塞を撃ち落とすか、これは、帝都防空隊の血と汗の物語である。

処理中です...