260 / 393
ソ連軍を追撃する。
チチハルを廻り込むのだ。
しおりを挟む
「敵はハルピンに侵攻している。」「つまり、ソ連軍はハバロフスクから侵攻したんでしょうな。」と、軍曹が加える。
「そうだな、ハバロフスクには港があるからな。」
「やはり、戦車は船で運んだんですな。」
「うむ、オレはそう踏んでいる。」
シベリア鉄道は、まだ完全ではなかった。
つまり、線路が重量制限があるのだ。
橋も、あまり重い戦車を貨車は載せられない。
まして、10両以上の戦車を曳く蒸気機関車は・・・最低でも100トンは必要であるのだ。
「なら、我が軍はチチハルから廻り込んで、背後から攻め込むのは?」と、軍曹が進言した。
「うむ、それは・・・いい案だな。」と、思考する加藤中尉だ。
「大連港から奉天へ・・・そして、吉林を廻って万宝山へ。」「うむ。」
「そして、興安で補給するんです。」
「なかなか、うむ、それで行こう。」
簡易の図面を拡げて中尉は決断した。
戦車の行軍には燃料や兵站が欠かせない。
進軍速度が40キロとしても、連続はエンジンに負担なのだ。
どうしても、無理をするとエンジンのピストンに隙間ができやすいのだ。
そして、馬力が落ちてしまうのだ。
120馬力はあるエンジンがソ連軍と会敵したときは・・・80馬力に・・・
それでは、勝てないのである。
「補給は。」と、中尉が工兵部隊へ・・・
「トラック3台で、燃料は輸送します。」
「兵站は満州国軍が。」「兵站は中華ですから、問題なく食せると。」
「あ、あ、了解している。」「生水はダメだぞ。」
「え、え、伝染病もありますからな。」
「日清戦争での苦労は忘れてはいないぞ。」と、軍曹が・・・
当時の陸軍は疫病で倒れる兵が・・・戦いで戦死より・・・
しかし、病死では・・・遺族が・・・それで、戦死へ改ざんしたのである。
「それで、組み立て式の舟艇は、何隻あるんだ。」
「え、え、と、9隻あります。」「なら、3両分だな。」
「河を渡るときですね。」「そうだ。」
「大陸の河は、マジでやばいからな。」
「対岸が見えないとか・・・」「マジですか。」
「そうだ、内地の川なぞ、小川だな。」「・・・・」
「それで、渡河訓練は?」「そうだった。」
「一度、3隻の舟艇で戦車の渡河訓練をやっておかないと。」
「でも、ソ連軍は待ってはくれませんよ。」
「うむ、仕方がない進軍がてらの訓練だな。」と、中尉は決心した。
なんせ、3隻の舟艇を結んで戦車を載せての渡河だ。
「2隻では?」「2隻では浸水するらしい。」
「まあ、15トンはありますからな。」
「それで、船外機を付けると、5ノットで進めると聞いたのですが。」と、軍曹だ。
「え、え、内地での試験ですね。」と、工兵が答える。
「ヒトが歩く速さだな。」「まあ、そうですね。」
「敵前では無理だな。」「まだ、死にたくはありませんからな。」
誰も、満州の僻地ではイヤである。
日本を守るためになら、爆弾を抱えて突撃も辞さない連中だが・・・
満州国のためには死にたくはないからだ。
「しかし、ロシアは日露戦争で、負けたくせに。」「その、仕返しだろ・・・」
「・・・・」 言い返せない、軍曹である。
「よし、時間も切迫している。」「では、進撃開始だ。」と、加藤隊長が砲塔から合図だ。
「ガ、ガ、ガ、ガ。」と、八九式のエンジンが吠える。
15両の日本陸軍の加藤戦車隊は、補給の部隊より先に進軍を開始したのである。
「目指すは、奉天だ。」 先頭の馬賊の案内人が先行する。
馬が戦車よりは速いからだ。
史実では、八九式は時速25キロ程度だが・・・わが、ラノベは日本軍が無双なのだ。
25キロなんて・・・時速は40キロで進軍する加藤戦車隊なのである。
加藤は、加藤隼戦闘隊にあやかったのだ。
史実では、西住戦車隊長が有名だが・・・(ガルパンの西住が、そうだ。)
「そうだな、ハバロフスクには港があるからな。」
「やはり、戦車は船で運んだんですな。」
「うむ、オレはそう踏んでいる。」
シベリア鉄道は、まだ完全ではなかった。
つまり、線路が重量制限があるのだ。
橋も、あまり重い戦車を貨車は載せられない。
まして、10両以上の戦車を曳く蒸気機関車は・・・最低でも100トンは必要であるのだ。
「なら、我が軍はチチハルから廻り込んで、背後から攻め込むのは?」と、軍曹が進言した。
「うむ、それは・・・いい案だな。」と、思考する加藤中尉だ。
「大連港から奉天へ・・・そして、吉林を廻って万宝山へ。」「うむ。」
「そして、興安で補給するんです。」
「なかなか、うむ、それで行こう。」
簡易の図面を拡げて中尉は決断した。
戦車の行軍には燃料や兵站が欠かせない。
進軍速度が40キロとしても、連続はエンジンに負担なのだ。
どうしても、無理をするとエンジンのピストンに隙間ができやすいのだ。
そして、馬力が落ちてしまうのだ。
120馬力はあるエンジンがソ連軍と会敵したときは・・・80馬力に・・・
それでは、勝てないのである。
「補給は。」と、中尉が工兵部隊へ・・・
「トラック3台で、燃料は輸送します。」
「兵站は満州国軍が。」「兵站は中華ですから、問題なく食せると。」
「あ、あ、了解している。」「生水はダメだぞ。」
「え、え、伝染病もありますからな。」
「日清戦争での苦労は忘れてはいないぞ。」と、軍曹が・・・
当時の陸軍は疫病で倒れる兵が・・・戦いで戦死より・・・
しかし、病死では・・・遺族が・・・それで、戦死へ改ざんしたのである。
「それで、組み立て式の舟艇は、何隻あるんだ。」
「え、え、と、9隻あります。」「なら、3両分だな。」
「河を渡るときですね。」「そうだ。」
「大陸の河は、マジでやばいからな。」
「対岸が見えないとか・・・」「マジですか。」
「そうだ、内地の川なぞ、小川だな。」「・・・・」
「それで、渡河訓練は?」「そうだった。」
「一度、3隻の舟艇で戦車の渡河訓練をやっておかないと。」
「でも、ソ連軍は待ってはくれませんよ。」
「うむ、仕方がない進軍がてらの訓練だな。」と、中尉は決心した。
なんせ、3隻の舟艇を結んで戦車を載せての渡河だ。
「2隻では?」「2隻では浸水するらしい。」
「まあ、15トンはありますからな。」
「それで、船外機を付けると、5ノットで進めると聞いたのですが。」と、軍曹だ。
「え、え、内地での試験ですね。」と、工兵が答える。
「ヒトが歩く速さだな。」「まあ、そうですね。」
「敵前では無理だな。」「まだ、死にたくはありませんからな。」
誰も、満州の僻地ではイヤである。
日本を守るためになら、爆弾を抱えて突撃も辞さない連中だが・・・
満州国のためには死にたくはないからだ。
「しかし、ロシアは日露戦争で、負けたくせに。」「その、仕返しだろ・・・」
「・・・・」 言い返せない、軍曹である。
「よし、時間も切迫している。」「では、進撃開始だ。」と、加藤隊長が砲塔から合図だ。
「ガ、ガ、ガ、ガ。」と、八九式のエンジンが吠える。
15両の日本陸軍の加藤戦車隊は、補給の部隊より先に進軍を開始したのである。
「目指すは、奉天だ。」 先頭の馬賊の案内人が先行する。
馬が戦車よりは速いからだ。
史実では、八九式は時速25キロ程度だが・・・わが、ラノベは日本軍が無双なのだ。
25キロなんて・・・時速は40キロで進軍する加藤戦車隊なのである。
加藤は、加藤隼戦闘隊にあやかったのだ。
史実では、西住戦車隊長が有名だが・・・(ガルパンの西住が、そうだ。)
1
お気に入りに追加
98
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる