日本戦車を改造する。

ゆみすけ

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戦車を載せるのは・・・

船底が抜ける・・・かも・・・

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 「えっ、この鉄のカタマリを載せるんですか。」と、輸送船の船長が絶句だ。
「何トン、あるんですか?」と、再度聞く。
 加藤中尉は、「7,4トンだよ。」「・・・・・」無言の船長だ。
しばらくして、「とても、7,4トンの鉄のカタマリは無理ですよ。」「船底に穴が開きますよ。」
 「一ヶ所に7、4ンも重さが加わるようなモノは載せたことがありませんよ。」
「いや、そこは時間が無いから、なんとしても。」と、急ぐ中尉だ。
 なんか、いい方法は・・・と・・・貨車が線路に・・・(港だから、あるのだ。)
「そうだ、輸送船の船倉に線路を引いて、そこへ乗せれば。」と、アイデアを出す中尉だ。
 貨車は軽くはない、それに蒸気機関車は80トンはあるからだ。
「つまり、鉄道輸送と同じということですな。」と、船長が答える。
 船倉に枕木と線路を置けばいいのだ。
なんせ、初めてのことだ。 その都度、問題を解決しなければならないようだ。
 右往左往して、なんとか15両の戦車を輸送船の船倉にクレーンで押し込んだのである。
トラックは軽いから問題はなかった。(戦車に比べてである。)
 揚陸艦なら、こんな心配はない。 重量に耐える設計になってるからだ。
それに、船の横に巨大な扉があり、そこから出入りできるのだ。
 敵地に湾岸設備がなくても、戦車を陸揚げすることができるのだ。
空母の後部の飛行甲板などは、艦載機の着陸に耐えるように頑丈に作ってあるのと同様である。

 「で、大連港へは。」「明日にでも。」
陸軍は船足が速い船をレンタルしたのである。
 満州国への応援の戦車隊は数時間でも早くないと・・・時間が勝負なのである。
大連の港で、クレーンで戦車を陸揚げする時間がかかるからだ。
 上陸作戦は時間がかかると意味がなくなる。
陸軍は、この派遣軍の運用で軍隊派遣のノウハウを学んだのである。

 専用の揚陸艦は、陸軍の欲するところになったのである。
敵地攻撃能力がある、それだけで諸外国は日本に一目置くのである。
 今日、米国が大きな顔ができるのも、空母を12隻も運用できるからである。

 なあ、大連港にはクレーンがなかったのだ。
そこは、輸送船に作り付けのクレーンがあったので、なんとか戦車を桟橋へ降ろすことができたのだった。
 やはり、物事は実際にやってみなくては、わからないものである。
軍隊が、あらゆることを想定して訓練することは、訳があるのである。
 
 ところが、ここで問題だ。
戦車は燃費が悪い。 1リットルで300メートルくらいだ。
 まあ、日本の戦車はジーゼルエンジンだから、かなり燃費が良かったんだが・・・
それでも、700メートルくらいだ。
 戦車というものは、長距離を運用するものではない。
ある程度は、鉄道などで運ぶのだ。
 ところが、建国まじかの満州国には鉄道は・・・ある訳がないのだ。(あるのは、草原くらいだ。)
港の桟橋で、戦車を前に・・・加藤中尉は・・・・
 馬車は・・・戦車は7トンだ、無理である。 馬車は、せいぜい300キロが限度だ。
馬車は木製であるからだ。
 それに、道路のインフラも満州国は・・・日本も50年ほど前は未舗装道路が多々あったのだ。
加藤中尉は・・・・



 
 
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