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満州軍の騎馬隊。
騎馬VS戦車❕
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欧州にはトラウマがある。
蒙古の騎馬軍団だ。
怒涛のように押し寄せて、軍隊はおろか・・・住民も残らず皆殺しである。
捕らえて奴隷として使うより、言語も違うのだ。 皆殺しが、後腐れが無いから・・・
その、蒙古騎馬軍団の悪夢がトラウマとなり遺伝子に焼き付いてるのである。
近代的な兵器が現れるまでは、騎馬軍団が地上では最強だったのだ。
近代的兵器、つまり戦車である。
弓矢や鉄砲を跳ね返し、悪路も平気で進み、大砲をぶっ放すのだ。
内燃機関の発明により、大量破壊兵器が・・・機動性をもったのである。
清国が内部抗争から軍閥により滅びて・・・皇帝は祖国へ逃げ延びた・・・
そう、万里の長城の北である。
シナの領土は古代から万里の長城の南側である。
そして、皇帝は故郷に満州国を建国する。
まあ、女真族の族長が帰ってきただけである。
そして、国には軍隊が必要である。
人類の最古の商売が売春なのと同じで、野郎の最古の商売は軍人なのである。
満州国であるから、軍隊は当然に騎馬隊である。
まだ、全員へ鉄砲が・・・それで、古来からの弓矢だ。
しかし、騎馬なら鉄砲より弓矢の方が馬上では扱いやすいのだ。
弓矢とバカにするなかれだ。
最近、ボーガンも銃刀法で規制がかかるほどである。
警察の所持許可が必要になったのである。
満州国の皇帝も軍隊が騎馬隊なのだが、不安に思うことは無かったのだ・・・
そう、戦車が現れるまでは・・・
戦車は第一次大戦で英国で発明された近代兵器である。
互いに塹壕戦となり膠着した戦場を打破しようと考えれられたモノである。
実用的な戦車が作られるのは大戦後である。
すでに、ロシア帝国は滅んで・・・ソ連邦が建国されていた。
世界有数の陸軍国家であるロシアの伝統もあり、ソ連は陸軍兵器である戦車の研究へ・・・
そして、T26という近代的戦車がソ連で完成したのである。
ちょうど、満州国の建国の時期である。
そして、ソ連は冬に凍らない港を求めてシベリアを東征して・・・満州国の領土へ侵攻することとなるのである。
数は少なかったが、シベリア鉄道のショボイ線路で数両のT26戦車を運んだのである。
T26は重さが9トンの軽戦車であるが・・・当時は最先端の兵器であったのだ。
そして、3両のT26を先頭にソ連軍が国境である河を渡ったのである。
もちろん、正式な戦線布告なんて・・・勝手に侵攻するのは、今も昔も同じ露スケである。
「なんじゃと、ソ連がロシアが勝手に攻めてきたじゃと。」と、茫然とする国防大臣だ。
なんせ、いままでは馬賊の頭だったのだ。 それが、いきなり大臣という・・・馬賊の頭だから国防大臣へ・・・
重責だ、失敗したら首を刎ねられるくらいでは済まない。
敵国に家族もろとも処刑されるだろう・・・・
「皇帝陛下、ここは自ら敵を殲滅して、満州国の恐ろしさを見せつけましょうぞ。」と、騎馬軍団を率いて出撃である。 なんせ、馬賊の頭目だ。 それくらいしか・・・できないからである。
戦車なんて知らないし、ここは弓矢で戦うしか知識がなかった時代であるのだ。
中世に欧州を攻めて、恐怖を叩き込んだ騎馬軍団の伝統は消えていない満州国である。
「ウルウチ様(国防大臣の名前)、敵はロシアと聞いてますが。」「あ、あ、そうだ、名前はソ連というらしいが。」「中身は同じだ、騎馬隊で蹴散らせば終わるぞ。」と、血気盛んである。
機関銃や戦車砲などの近代的兵器なぞ、思ってもみない満州軍である。
やがて、国境付近だ。
「ウルウチ様、そろそろ敵が見えてもいいころ合いですが。」と、部下の騎馬隊長が・・・
「ん、なんだ、あれは・・・」と、平原の先を見る。
「なんか、鉄のカタマリかな。」「攻城兵器ですかね。」 つまり、城を攻める兵器かと思ったようだ。
「後ろに歩兵がいますから、あのカタマリを押して城の壁を壊すんですよ。」「この平原で攻城兵器とは、笑わせるロシア軍だわ。」と、高笑いの満州騎馬隊だ。
「馬はロシア軍には無いようだな。」と、隊長だ。
「確か、コサック兵は騎馬だったはずでは。」と、日露戦争当時を思い出す。
まだ、歩兵と騎馬兵しかなかった頃である。 もちろん、大砲はあったが重くて運ぶのが・・・まだ、馬車で大砲をバラして運んでいたころだ。
「ここは、ひとつ満州軍騎馬隊の恐ろしさを見せてやろうぞ。」と、騎馬隊長が部下を50名ほど・・・
そして、弓矢で突撃を・・・・
「ド、ド、ド、ド、ド。」と、重い重機関銃の発射音が響く。
そして、満州軍騎馬隊が・・・50騎の騎馬隊が・・・馬もろとも・・・血反吐を流して・・・全滅・・・なのだ。
「えっ、どうしたんだ。」「あの、攻城兵器かっ。」ウルウチは・・・つい、先ほどまで生きていた騎馬隊長を・・・「くそっ、どうすれば・・・」「おい、スギリ。」と、部下を・・・「おまえの馬が一番速い、このことを皇帝陛下へ。」「しかし、オレだけ・・・」「おまえは逃げるのではない、このことを知らせるのだ。」と、スキリの馬の尻を蹴って走らせる。
「いいか、少しでも時間をかせぐぞ。」 もう、部族の頭目の顔のウルウチだ。
「大砲を引いた馬車はまだかっ。」と、部下を叱咤するが・・・騎馬でない、馬車は速度が遅いのだ。
「あの、大砲しか・・・ここは防ぎきれないぞ。」と、大砲の到着を・・・・
大砲は野砲といって、日本軍が日露戦争で置いていったヤツだ。
敵に破壊されて放置されていたのだ。 それを、満州国で治して使っているのだ。
満州国で、1門しかない野砲である。 砲弾も少ししか残っていないが・・・それは、別の馬車で運んでるのだ。
ソ連軍VS満州軍の戦いは始まったばかりだ。
蒙古の騎馬軍団だ。
怒涛のように押し寄せて、軍隊はおろか・・・住民も残らず皆殺しである。
捕らえて奴隷として使うより、言語も違うのだ。 皆殺しが、後腐れが無いから・・・
その、蒙古騎馬軍団の悪夢がトラウマとなり遺伝子に焼き付いてるのである。
近代的な兵器が現れるまでは、騎馬軍団が地上では最強だったのだ。
近代的兵器、つまり戦車である。
弓矢や鉄砲を跳ね返し、悪路も平気で進み、大砲をぶっ放すのだ。
内燃機関の発明により、大量破壊兵器が・・・機動性をもったのである。
清国が内部抗争から軍閥により滅びて・・・皇帝は祖国へ逃げ延びた・・・
そう、万里の長城の北である。
シナの領土は古代から万里の長城の南側である。
そして、皇帝は故郷に満州国を建国する。
まあ、女真族の族長が帰ってきただけである。
そして、国には軍隊が必要である。
人類の最古の商売が売春なのと同じで、野郎の最古の商売は軍人なのである。
満州国であるから、軍隊は当然に騎馬隊である。
まだ、全員へ鉄砲が・・・それで、古来からの弓矢だ。
しかし、騎馬なら鉄砲より弓矢の方が馬上では扱いやすいのだ。
弓矢とバカにするなかれだ。
最近、ボーガンも銃刀法で規制がかかるほどである。
警察の所持許可が必要になったのである。
満州国の皇帝も軍隊が騎馬隊なのだが、不安に思うことは無かったのだ・・・
そう、戦車が現れるまでは・・・
戦車は第一次大戦で英国で発明された近代兵器である。
互いに塹壕戦となり膠着した戦場を打破しようと考えれられたモノである。
実用的な戦車が作られるのは大戦後である。
すでに、ロシア帝国は滅んで・・・ソ連邦が建国されていた。
世界有数の陸軍国家であるロシアの伝統もあり、ソ連は陸軍兵器である戦車の研究へ・・・
そして、T26という近代的戦車がソ連で完成したのである。
ちょうど、満州国の建国の時期である。
そして、ソ連は冬に凍らない港を求めてシベリアを東征して・・・満州国の領土へ侵攻することとなるのである。
数は少なかったが、シベリア鉄道のショボイ線路で数両のT26戦車を運んだのである。
T26は重さが9トンの軽戦車であるが・・・当時は最先端の兵器であったのだ。
そして、3両のT26を先頭にソ連軍が国境である河を渡ったのである。
もちろん、正式な戦線布告なんて・・・勝手に侵攻するのは、今も昔も同じ露スケである。
「なんじゃと、ソ連がロシアが勝手に攻めてきたじゃと。」と、茫然とする国防大臣だ。
なんせ、いままでは馬賊の頭だったのだ。 それが、いきなり大臣という・・・馬賊の頭だから国防大臣へ・・・
重責だ、失敗したら首を刎ねられるくらいでは済まない。
敵国に家族もろとも処刑されるだろう・・・・
「皇帝陛下、ここは自ら敵を殲滅して、満州国の恐ろしさを見せつけましょうぞ。」と、騎馬軍団を率いて出撃である。 なんせ、馬賊の頭目だ。 それくらいしか・・・できないからである。
戦車なんて知らないし、ここは弓矢で戦うしか知識がなかった時代であるのだ。
中世に欧州を攻めて、恐怖を叩き込んだ騎馬軍団の伝統は消えていない満州国である。
「ウルウチ様(国防大臣の名前)、敵はロシアと聞いてますが。」「あ、あ、そうだ、名前はソ連というらしいが。」「中身は同じだ、騎馬隊で蹴散らせば終わるぞ。」と、血気盛んである。
機関銃や戦車砲などの近代的兵器なぞ、思ってもみない満州軍である。
やがて、国境付近だ。
「ウルウチ様、そろそろ敵が見えてもいいころ合いですが。」と、部下の騎馬隊長が・・・
「ん、なんだ、あれは・・・」と、平原の先を見る。
「なんか、鉄のカタマリかな。」「攻城兵器ですかね。」 つまり、城を攻める兵器かと思ったようだ。
「後ろに歩兵がいますから、あのカタマリを押して城の壁を壊すんですよ。」「この平原で攻城兵器とは、笑わせるロシア軍だわ。」と、高笑いの満州騎馬隊だ。
「馬はロシア軍には無いようだな。」と、隊長だ。
「確か、コサック兵は騎馬だったはずでは。」と、日露戦争当時を思い出す。
まだ、歩兵と騎馬兵しかなかった頃である。 もちろん、大砲はあったが重くて運ぶのが・・・まだ、馬車で大砲をバラして運んでいたころだ。
「ここは、ひとつ満州軍騎馬隊の恐ろしさを見せてやろうぞ。」と、騎馬隊長が部下を50名ほど・・・
そして、弓矢で突撃を・・・・
「ド、ド、ド、ド、ド。」と、重い重機関銃の発射音が響く。
そして、満州軍騎馬隊が・・・50騎の騎馬隊が・・・馬もろとも・・・血反吐を流して・・・全滅・・・なのだ。
「えっ、どうしたんだ。」「あの、攻城兵器かっ。」ウルウチは・・・つい、先ほどまで生きていた騎馬隊長を・・・「くそっ、どうすれば・・・」「おい、スギリ。」と、部下を・・・「おまえの馬が一番速い、このことを皇帝陛下へ。」「しかし、オレだけ・・・」「おまえは逃げるのではない、このことを知らせるのだ。」と、スキリの馬の尻を蹴って走らせる。
「いいか、少しでも時間をかせぐぞ。」 もう、部族の頭目の顔のウルウチだ。
「大砲を引いた馬車はまだかっ。」と、部下を叱咤するが・・・騎馬でない、馬車は速度が遅いのだ。
「あの、大砲しか・・・ここは防ぎきれないぞ。」と、大砲の到着を・・・・
大砲は野砲といって、日本軍が日露戦争で置いていったヤツだ。
敵に破壊されて放置されていたのだ。 それを、満州国で治して使っているのだ。
満州国で、1門しかない野砲である。 砲弾も少ししか残っていないが・・・それは、別の馬車で運んでるのだ。
ソ連軍VS満州軍の戦いは始まったばかりだ。
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