日本戦車を改造する。

ゆみすけ

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戦車の変速機は自動車とは別物だ。

戦車には、デファレンシャルギアが無い。

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 自動車には、駆動輪の真ん中に丸いカタマリがある。
これは、デファレンシャルギアという。 差動装置のことだ。
 戦車には無いのだ。 
そして、変速機も違いがあるのだ。
 まずは、前進・後進の切り替えだ。 それから、1段2段と変速がある。
変速は戦車で数も違いがある。
 自衛隊の61式は前進が5段、後進が1段の旧式だったが・・・
現在はトルクコンバーターの通称オートマである。
 現在のヒトマル式は前進も後進も同等の速度だ。
つまり、我が軍の九七式中戦車は後進でも、戦闘最高速度の40を維持できるのだ。
 満州型と九七式の後部を鎖でつないだ。 
そして、先頭を満州型が・・・後ろを九七式の前部装甲で守ることとしたのだ。
 
 「よし、これで敵中突破だ。」と、鎖の具合を見る少尉だ。
6両のソ連軍の待ち伏せを突破するのだ。
 ここは、敵の意表を突くしかない。
敵が右往左往している間に敵中突破しかないのだ。
 数で劣る日本軍の苦肉の策である。
まずは、斥候で敵の待ち伏せの位置を探る。
 もちろん、徒歩である。
小柄の日本兵は斥候は得意なのだ。
 そして、生きて帰らなば斥候の意味がないのだ。
 
 やがて、斥候(敵前偵察)により、待ち伏せしている位置が判明する。
枯れ木や岩で隠れるようにソ連軍は戦車を隠してるが・・・
 ゲリラ戦は日本軍の十八番(オハコ)なのである。
もう、バレバレのソ連軍だ。
 「敵は、この先300メートルに隠れているらしい。」と、少尉が突破作戦を部下へ伝える。
「最大戦速(40キロ)で、突っ切るぞ。」「その間、砲撃する暇はない。」
 「敵は撃ってくるだろうが、耐えてくれ。」
「オレは、この満州型の増加した装甲へ命を賭けるつもりだ。」
 「皆も、一丸となって突破して欲しい。」と、続ける少尉だ。
「突破作戦は速度が命だ。」「新型の240馬力に賭けようと思う。」と、新型エンジンに賭ける少尉である。

 「エンジン始動。」「前進。」と、つながった2両の戦車が速度を上げる。
「ガラ、ガラ、ガラ。」のジーゼルエンジン音が「ド、ド、ド、ド。」のジーゼル高回転音へ・・・
 2両のつながった戦車は40キロの最大戦速へ・・・
「うわぁ、なんだ。」「なんだ。」「どうしたんだ。」と、待ち伏せしていたソ連軍は・・・
 いつ来るかと、待っていたんだが・・・まさか、突然の突撃だ。
日本軍の突撃は有名な史実だが・・・まだ、二次大戦前だ。
 そこまで、知れ渡ってはいなかった。
帝政ロシア時代に日露戦争で痛い目にあっていたロシア軍だったが・・・ソ連邦へ国が替わって・・・
 あの時の教訓は生かされなかったようである。
「くそっ、砲撃だ。」「いや、みだりに撃つと味方に当たりかねん。」「いいや、ここは砲撃だ。」
 「まてっ、狙いを定めて・・・」「そんな、暇なんてあるかーっ。」「撃てっ。」
「ドウン。」「ドカン。」「バウン。」と、T26が砲撃だ。
 しかし、当時の戦車砲は自動照準ではない。 
スイッチを押せば当たるものではないのだ。
 6両の内、2両がエンジン部や履帯へ勝手に撃った味方の砲弾が命中して、エンコである。
「だから、撃つなと、いったんだ。」「くそっ。」「これも、日本軍の所為だ。」 
 まるで、韓国の反日理論である。 なにがあっても日本が悪いという・・・
日本も熊のソ連なぞ、相手にはしたくはない。 しかし、攻め来る以上は、関わらねばならない。
 日本の近辺は、台湾以外は反日国家ばかりなのである。
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