日本戦車を改造する。

ゆみすけ

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あわてる、プーチンコ。

また、突撃だーーーーっ。

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 「また、エテ公の突撃だ。」「かわせ、転回だ。」と、即応のプーチンコである。 いままで散々、日本軍の突撃攻撃で苦杯をなめてきたソ連軍だ。 また、ここでヤラれる訳にはいかないのである。
 T34の新型戦車も背後は装甲も薄いのだ。 なぜなら、エンジンやラジエターがあるからである。
T34の新型戦車もデーゼルエンジンの仕組みは変わらないのである。 日本軍のデーゼルエンジンと同じなのだ。
 ラジエターや排気熱のスリットはあるのである。 それは、現在の戦車も同様である。 米軍は戦車にジェット機のエンジンを積んでるが、基本は熱を排出するためのラジエターやスリットがあるのだ。 
 それで、どうしても戦車の後部は装甲が薄くなるのである。
あわてて、転回を・・・「させるかーっ。」「てぇーーーーっ。」と、今野少尉が叫ぶ。
 「ドウン。」「ドウン。」・・・と日本戦車が砲撃だ。 もちろん、転回しながらソ連軍のT34も応戦だ。 
T34の長砲身が炸裂する。 「ドウウン。」「ドウウン。」と互いに動きながらの砲撃が・・・
 そうなのだ、互いに動きながらである。 戦車は基本、停止しての砲撃がセオリーなのである。 現代の我が国の戦車は砲身が完璧に安定してるから、動きながら砲撃も外さないが・・・ 
 この時代では、よほど運がよくないと命中なぞしないのだ。 それに、互いに距離が接近してるから敵味方の区別が・・・味方を砲撃してしまいかねないのだ。  
 それで、あたふたする動きしかできないのである。 互いに距離を(間合いだ。)取るべく、ソ連軍と日本軍は・・・しかし、ここで日ごろの訓練の差がでるのである。 
 ソ連軍はバラバラの隊列に分散してしまったのだ。 日本軍は、突撃訓練は連日だったのである。 飽きるほど、やらされたのだ。 日本軍の戦車兵全員が、己の地理的位置と戦車の方向を把握してるのである。
 
 「よし、露スケはバラバラだな。」と、潜望鏡で確認する今野少尉だ。 旧型は前方を見るしかなかったんだが・・・ 新型の潜望鏡は四方が見渡せるのだ。 さすが、ドイツの光学技術と争うほどの、我が国の光学技術である。 潜望鏡のプリズムは泡など混入してなく、戦場の空気が見えるほどである。 露スケの鹵獲した戦車の潜望鏡は曇ってるし、泡がプリズムに・・・ 正直、使えないモノなのである。 
 「この菱形を維持して、1両づつ撃破するぞ。」と、無線を流す今野隊長の戦車である。

 ちょうど、眼の前に・・・「よし、あいつを砲撃だ。」と、6両が菱形で、うろつく1両のソ連軍T34を狙う。
もちろん、6両の戦車の砲塔が一斉に向く方向のソ連軍T34は、「やばいぞ。」である。 いくら新型でも、6両に狙われたら・・・「やばいぞ、どうする。」と、T34の車長が・・・それより、早く操縦手がハッチから・・・「あっ、ヤめっ戦車が動かないじゃないか。」と、叫んだが、すでにお寿司である。 それに、T34は砲塔にハッチが二つあるのだ。 そう、砲手も・・・装填手が顔を出して、準備だ。 
なんせ、武器を捨てて逃げる兵を日本軍人は狙わなかったのだ。 戦意をなくして、敗走する兵は放っておくのだ。
 それが、日本人の武士道である。 軍隊は兵を殺すためにあるのだ。 戦意がないヤツは兵隊ではない。
それに、捕虜は取りたくはない。 ただ飯を食わせねばならないからだ。 見張りの兵も必要だ。 日本軍は余分な兵なぞ・・・それに、敵の兵器を鹵獲することもできるのである。
 「よし、新型試練戦車を1両確保だ。」と、今野少尉だ。
互いに動きながらの交戦だ。 なかなか砲撃が当たらない。 たまに、砲塔をかするだけである。
 それに、敵戦車は装甲がなかなかで、こちらの砲撃が当たっても砲弾が跳ねてしまうのだ。 
「くそっ、さすが新型だな。」と、敵ながら感心する今野である。
 しかし、我が満州の攻撃型も、よく耐えてるようである。 さすが、満州の戦車製作所の新型装甲である。 その新型装甲へ砂袋を追加したるのだ。 戦艦大和の46サンチ砲でも抜けないぞ、と虚勢を張るのだ。

 日本軍の戦車隊は菱形隊形を崩さなかった。 それは、戦車の後部をソ連戦車に見せない作戦なのである。
それで、ソ連軍の砲撃は前面の装甲と砂袋で完全に防いでいたのである。
 それに、バラバラの陣形になったソ連軍は新型T34の利点を生かせなくなったていたのである。
そう、戦車は1両では、1両の能力しか出せない。 2両になると、1両以上の、3両だと、もっと能力が上がるのだ。 それが、菱型隊形の強さの秘密である。
 いままでは、3両の凸型隊形だったんだが、後ろのカバーで3両を追加しての作戦である。
後ろの3両は前方を後ろへ向けているのだ。 戦車は、後進も前進もギアの切り替えでギア比は同じなのだ。
 互いに、緊密な無線連絡で菱形隊形が維持できるのである。 日ごろの訓練の成果であるのだ。
「くそっ、これではラチがあかないぞ。」「まだ、戦闘機は・・」と、プーチンコが無線を・・・
 「こちら、戦車隊だ。」「戦闘機は。」「こちらは、シベリアだ。」(おい、まだオイル漏れは止まらんか。) あれっ、いま無線に変な声が聞こえたぞ・・・「おい、戦闘機は、まだか。」と、プーチンコ少尉が援軍を・・・
 「こちら、シベリア基地だ。」「準備中だ、しばらく現状維持だ。」 現状って、逃げ回ってるだけだぞ。
「くそっ、戦闘機の援護があれば。」と、悔しがるプーチンコだ。
 すでに、3両のT34が・・・・なんで、こうなったんだ・・・ドイツ軍相手には無双のT34が・・・
 
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