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97式戦闘機。
奉天飛行場の完成。
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我が国の満州国内の基地は奉天にある。 陸軍の満州国総司令部である。
名前は、いかめしいが・・・壮大な建築物もなく、看板だけが大袈裟な司令部である。
まあ、情報部とか庶務や人事部などのバラック的な建物がある。 そして、総司令部という名前だが、ここもバラックなのだ。 どうしてなのか、それは軍隊だからである。 軍隊は移動するモノである。 迅速な進軍や防衛のためなのである。 即、移動ができるのである。 ただし、満州国の冬は厳しい寒さだ。 時代的に暖房は薪か石炭ストーブである。 そして、基地の周りは、野原であるのだ。
将来的に飛行場を建設するための土地であるのだ。
そして、海軍の96式艦上戦闘機をパクった戦闘機が中島飛行機が・・・別の建物で、造ってる海軍の96式を陸軍用に改造したヤツだ。 計器盤の配置が海軍式と陸軍式があるからだ。 海軍では、操縦士を搭乗員と呼ぶ、陸軍では空中勤務員と呼ぶ。
そうなのだ、我が国の陸軍と海軍は犬と猿なのである。 まあ、島国根性まるだしなのだ。
下手な、ヤーさん以上の争いなのである。 いい例が、陸軍の空母だ。 潜水艦まであるぞ。
そして、海軍は陸戦隊をつくった。
「やっと、野原が飛行場にできたな。」と、満州国派遣軍司令の稲垣大将がつぶやく。
「長かったですね、これで戦闘機が。」「そうだな、これで、ソ連軍の戦闘機に対抗できる。」「そうですね。」と、副官が・・・
飛行場の建設には、満州国の作業員が満州国政府から派遣されていたのだ。 つまり、満州国もソ連軍の戦闘機に脅威は感じていたのだ。 しかし、なかなか予算が・・・ない袖は振れないからだ。
ところが、満州国も大豆の生産が軌道に乗り、欧州への船便で税収が増えたのである。
「大豆、サマ様ですね。」と、副官だ。 「まあ、内地の農業教示隊が教えたのが、やっと軌道に乗ったのだそうだ。」と、司令が加える。
満州国は工業は、日本の工場しかない。 産業は農耕に限られるのだ。 所詮、昔は馬賊の国なのである。
それを、日本人が指導して、牧畜から農耕へ・・・牧畜では、外貨は稼げないからだ。 チーズやバターは欧州が本場である。
「それで、戦闘機は?」「そうだな、いまごろ生産ラインじゃないかな。」「・・・・・」 どうやら、明日か明後日かの話とは違うようだ。
「日本海を、どうもってくるんですかね。」「さすがに日本海を飛んでは渡れないでしょう。」「分解して、運ぶんですか。」 司令は、ニャニャしたるだけである。
ソ連軍の機関砲をつけた戦闘機、つまり地上攻撃戦闘機のアイデアを参考に・・・つまり、パクリである。
敵の兵器の研究は大切だ。
ソ連軍も、ドイツ軍の地上攻撃機をパクったのである。
そして、ソ連軍を日本陸軍がパクったのでもあるのだ。 なんせ、著作権や特許権なぞ、なにソレの時代である。
もちろん、特許権はあるのだが・・・軍事に関しては守る国なんて、ないのが本音である。
国際法を律儀に守る国は日本くらいだ。
特亜三国(シナ、韓国、北朝鮮)なぞ、2000年以上前から約束という言葉が無い国か土地である。
面の皮は、以前の電話帳より厚いのだ。 (いまは、電話帳も薄くなった。)
「じつは、聞いたウワサなんだが。」と、稲垣大将だ。
「97式は空の狙撃兵と呼ばれるほど、機銃の命中率がいいらしい。」「ほう、それは、すごいですね。」と、副官が驚く。
「そこでだ、なら20ミリか40ミリ機関砲で、戦車がヤレないか・・・」と、ひそひそ声だ。
「えっ、それはマジですか。」「声が大きいぞ。」「すんません。」「まあ、誰にも言うなよ。」「はぁ。」
と言いながら、その話は今野少尉の耳まで・・・・とうとう、酒保の満州娘にまで・・・
満州娘は、裏では満州国のスパイである。 こうして、満州国の飛行場の建設は進んだのである。
「これが、ツポレフ戦闘機か・・・」と、イワン司令が・・・副官も、顔がほころぶ。
「よく、シベリア基地へ配備してくれたものですね。」と、副官だ。
「そうだな、やはり先の臨時監査を乗り切ったからだな。」と、司令だ。
「操縦士の補充員も、後日には・・」「うむ、それはありがたい。」と、イワン司令がほくそ笑む。
これで、モスコーへの道が近くなりそうだな、と内心思う司令官である。
もちろん、イワノビッチ副官も同様なのである。
「あとは、黄色い猿の始末だけだな。」「そうですね。」「ガハハハハッ。」と、高笑いのふたりであった。
これほど笑うのは何ヶ月ぶりなことか・・・思えば、無実の冤罪で、更迭されてから、はや1年だ。
ツポレフ戦闘機は、いままでのソ連軍戦闘機とは別物である。 いままでの、ソ連軍戦闘機はエンジンが空冷星形で、でかいのだ。 パット見、プロペラからはみ出すほどなのだ。 それほど、不格好だったのだ。
正直、欧州の戦闘機から観たら・・・お世辞にも・・・まあ、恥だな。
それほど、不格好だったのだ。
それが、ツポレフ戦闘機は、格好がよくなったのである。
「うむ、これは英国かドイツの戦闘機とも張り合えそうだな。」と、イワン司令である。
それほど、革新的な進歩を遂げていたのである。
まあ、本当のところはドイツ軍のパクリなのだが・・・鹵獲したドイツの戦闘機を分解して・・・・
もちろん、その事実はないのである。 (本当はあるのだが、言わないだけなのだ。)
互いに、痛い腹は探らないのである。
なぜなら、ドイツ軍の新型戦車のパンツァーはソ連軍の戦車のパクリなのだから・・・・
名前は、いかめしいが・・・壮大な建築物もなく、看板だけが大袈裟な司令部である。
まあ、情報部とか庶務や人事部などのバラック的な建物がある。 そして、総司令部という名前だが、ここもバラックなのだ。 どうしてなのか、それは軍隊だからである。 軍隊は移動するモノである。 迅速な進軍や防衛のためなのである。 即、移動ができるのである。 ただし、満州国の冬は厳しい寒さだ。 時代的に暖房は薪か石炭ストーブである。 そして、基地の周りは、野原であるのだ。
将来的に飛行場を建設するための土地であるのだ。
そして、海軍の96式艦上戦闘機をパクった戦闘機が中島飛行機が・・・別の建物で、造ってる海軍の96式を陸軍用に改造したヤツだ。 計器盤の配置が海軍式と陸軍式があるからだ。 海軍では、操縦士を搭乗員と呼ぶ、陸軍では空中勤務員と呼ぶ。
そうなのだ、我が国の陸軍と海軍は犬と猿なのである。 まあ、島国根性まるだしなのだ。
下手な、ヤーさん以上の争いなのである。 いい例が、陸軍の空母だ。 潜水艦まであるぞ。
そして、海軍は陸戦隊をつくった。
「やっと、野原が飛行場にできたな。」と、満州国派遣軍司令の稲垣大将がつぶやく。
「長かったですね、これで戦闘機が。」「そうだな、これで、ソ連軍の戦闘機に対抗できる。」「そうですね。」と、副官が・・・
飛行場の建設には、満州国の作業員が満州国政府から派遣されていたのだ。 つまり、満州国もソ連軍の戦闘機に脅威は感じていたのだ。 しかし、なかなか予算が・・・ない袖は振れないからだ。
ところが、満州国も大豆の生産が軌道に乗り、欧州への船便で税収が増えたのである。
「大豆、サマ様ですね。」と、副官だ。 「まあ、内地の農業教示隊が教えたのが、やっと軌道に乗ったのだそうだ。」と、司令が加える。
満州国は工業は、日本の工場しかない。 産業は農耕に限られるのだ。 所詮、昔は馬賊の国なのである。
それを、日本人が指導して、牧畜から農耕へ・・・牧畜では、外貨は稼げないからだ。 チーズやバターは欧州が本場である。
「それで、戦闘機は?」「そうだな、いまごろ生産ラインじゃないかな。」「・・・・・」 どうやら、明日か明後日かの話とは違うようだ。
「日本海を、どうもってくるんですかね。」「さすがに日本海を飛んでは渡れないでしょう。」「分解して、運ぶんですか。」 司令は、ニャニャしたるだけである。
ソ連軍の機関砲をつけた戦闘機、つまり地上攻撃戦闘機のアイデアを参考に・・・つまり、パクリである。
敵の兵器の研究は大切だ。
ソ連軍も、ドイツ軍の地上攻撃機をパクったのである。
そして、ソ連軍を日本陸軍がパクったのでもあるのだ。 なんせ、著作権や特許権なぞ、なにソレの時代である。
もちろん、特許権はあるのだが・・・軍事に関しては守る国なんて、ないのが本音である。
国際法を律儀に守る国は日本くらいだ。
特亜三国(シナ、韓国、北朝鮮)なぞ、2000年以上前から約束という言葉が無い国か土地である。
面の皮は、以前の電話帳より厚いのだ。 (いまは、電話帳も薄くなった。)
「じつは、聞いたウワサなんだが。」と、稲垣大将だ。
「97式は空の狙撃兵と呼ばれるほど、機銃の命中率がいいらしい。」「ほう、それは、すごいですね。」と、副官が驚く。
「そこでだ、なら20ミリか40ミリ機関砲で、戦車がヤレないか・・・」と、ひそひそ声だ。
「えっ、それはマジですか。」「声が大きいぞ。」「すんません。」「まあ、誰にも言うなよ。」「はぁ。」
と言いながら、その話は今野少尉の耳まで・・・・とうとう、酒保の満州娘にまで・・・
満州娘は、裏では満州国のスパイである。 こうして、満州国の飛行場の建設は進んだのである。
「これが、ツポレフ戦闘機か・・・」と、イワン司令が・・・副官も、顔がほころぶ。
「よく、シベリア基地へ配備してくれたものですね。」と、副官だ。
「そうだな、やはり先の臨時監査を乗り切ったからだな。」と、司令だ。
「操縦士の補充員も、後日には・・」「うむ、それはありがたい。」と、イワン司令がほくそ笑む。
これで、モスコーへの道が近くなりそうだな、と内心思う司令官である。
もちろん、イワノビッチ副官も同様なのである。
「あとは、黄色い猿の始末だけだな。」「そうですね。」「ガハハハハッ。」と、高笑いのふたりであった。
これほど笑うのは何ヶ月ぶりなことか・・・思えば、無実の冤罪で、更迭されてから、はや1年だ。
ツポレフ戦闘機は、いままでのソ連軍戦闘機とは別物である。 いままでの、ソ連軍戦闘機はエンジンが空冷星形で、でかいのだ。 パット見、プロペラからはみ出すほどなのだ。 それほど、不格好だったのだ。
正直、欧州の戦闘機から観たら・・・お世辞にも・・・まあ、恥だな。
それほど、不格好だったのだ。
それが、ツポレフ戦闘機は、格好がよくなったのである。
「うむ、これは英国かドイツの戦闘機とも張り合えそうだな。」と、イワン司令である。
それほど、革新的な進歩を遂げていたのである。
まあ、本当のところはドイツ軍のパクリなのだが・・・鹵獲したドイツの戦闘機を分解して・・・・
もちろん、その事実はないのである。 (本当はあるのだが、言わないだけなのだ。)
互いに、痛い腹は探らないのである。
なぜなら、ドイツ軍の新型戦車のパンツァーはソ連軍の戦車のパクリなのだから・・・・
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