日本戦車を改造する。

ゆみすけ

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これは、すごいぞ・・・

4連装だから、1秒4発。

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 「ダ、ダ、ダ、ダ。」 「ダ、ダ、ダ、ダ。」 「ダ、ダ、ダ、ダ。」 と、4連装機銃が火を噴く。
1秒で1発の機銃だが、4連装だ。 つまり、秒4発ということだ。
その、1秒1発の機銃の発射速度が正確な射撃線となるようだ。
それは、吹き流しを見ればわかるのだ。 馬賊が飛行機を回収して、戻ってきた。
さっそく、吹き流しを見る。 「おお、銃撃が集中してるぞ。」「すごいぞ。」
「射撃線が集まるのは、銃身が安定しているからだな。」「普通、機関銃はバラけるんだが。」
「うむ、給弾装置と銃身の連携がうまいからだよ。」「まさか、これほどとは・・・」と、感嘆の声がしきりである。
「車台、つまり戦車の下部分が重いし、射撃速度を無理に上げてないからな。」
日本軍の機関銃は、欧米に比べて、1分間の射撃数が少ない。 それで、ヤンキーはバカにしていたんだが・・・
正確な狙いをつけてくる日本軍の機関銃は、バカにしていた米兵をなぎ倒したのだ。
もう少し、数が多ければ戦況も・・・・未練な話である。
三八式歩兵銃や十一年式軽機関銃など、意外に使えるのだ。 狙撃にも三八式は威力を発揮したのだ。 
現在も欧米では、アリサカライフルとして高額で取引されているのだ。
なんせ、日本の火縄銃は、200メートルの狙撃ができるのだ。 欧州の火縄銃では絶対に無理である。
もちろん、日本の火縄銃はライフルリングという銃弾に回転を与える溝など彫ってない。
銃の性能もあるが、日本人の繊細な神経がなせる技なのだ。 自己主張もしないし、もの静かだが集団行動では、世界最強の日本軍となるのだ。 
 こうして、4連装対空戦車は試作段階を重ねて、使える対空戦車へと改良を重ねていくのである。

 ここは、ソ連軍の前線基地だ。 3機の戦闘機が翼を休めている。
ソ連陸軍の戦闘機操縦士のスルベビッチは、「同士、イワン司令。」と、進言である。
「黄色い猿(欧州での日本人への蔑視だ。)が戦車に対空機関銃を備えています。」
シベリア前線基地司令のイワン少佐は、「うむ、それは聞いているが。」 なら、どうすんだよ・・・と思うが、スルベビッチは、ぐっとこらえて、「敵は、まだ本格的に対空機銃を備えていません。」
「なら、なぜ戦車を1両も破壊しなかったんだ。」と、イワン司令だ。
「モスクワへどう、言い訳ができるんだ? 結果がすべてだ。」と、イワン司令が付け加える。
あれは、偵察だからとは言い訳だと言われて終わりなのだ。 「3機の戦闘機で、おめおめ逃げ帰るなど、粛清ものだ。」「いいか、こんどやったら・・・」と、司令は詰まる。 シバリア送りだと言おうとしたが、ここはシベリアだからだ。 「まあ、いい、さがっていいぞ。」「了解であります、同士。」と、スルベビッチは下がった。
こうして、スルベビッチの進言は・・・・である。

 「4連装対空戦車の最終試験をやりたいが。」と、主任が庶務に提案した。「やっと、できあがったのか、なら準備だな。」と、庶務が馬賊の回収班や戦車隊の都合を合わせる。
回収班は4頭の騎馬となっていた。 もちろん、満州馬賊が4人である。 回収した飛行機を乗せる馬と8頭である。
つまり、模型飛行機は4機もあるのだ。 今野少尉が提案である。 「一度に4機の攻撃を受けたらの訓練が見たい。と、贅沢な提案である。 
「この、新型4連装対空戦車なら、いい結果がだせるだろう。」「露スケの戦闘機が墜ちるのは時間の問題だ。」と、豪語する今野中尉である。
7ミリ対空機銃だが、4発の射撃が集中すれば敵戦闘機も墜とせるのでは、と確信しているのである。 
その答えを出すには、訓練しかないのだ。 
 最終試験運用は翌日と決定されたのだ。





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