日本戦車を改造する。

ゆみすけ

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混乱するソ連軍。

モスクワが~遠のいた・・・

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 「いまだ、てーーーーーっ。」と、少尉が叫んだ。 「ドウン。」「ドウン。」「ドウン。」と、3発の砲撃である。 3両の隠れた待ち伏せ戦車が砲撃した数だ。 ソ連戦車の先頭から3両が後部から煙である。 あわてて、戦車から這い出すソ連兵だ。 そして、後続の戦車へ救援を求める。 つまり、乗せてくれ、である。 そして、その場で旋回ができないので、片方の履帯を廻して、もう片方を止めて旋回するのだ。 ソ連戦車は6両がシナへの応援部隊である。 つまり、2小隊である。 日本軍の待ち伏せ班は、確実に戦車を止める攻撃をしたのである。 動力がある、後部を狙ったのである。 前にエンジンがある戦車は、イスラエルのメルカバくらいだ。 日本のチハから10式まで、後部である。 もちろん、戦車大国のソ連もそうである。 ドイツもだ。 英国が最初に作った戦車は車台の真ん中だったが。 そこでは、排気ガスが・・・ 眼から涙が止まらなったそうである。 (もちろん、排気パイプはあるのだが、排気ガスは漏れるのである。 そして、ソ連もエンジンはデーゼルだから軽油が燃料だ。 つまり、灯油である。 それで、ガソリン車のような爆発は無いのだ。 そこは、ドイツ戦車や英国戦車との違いのである。 あの当時、デーゼルは日本とソ連ぐらいかな・・・ 日本軍としては、鹵獲戦車が増えるとこはありがたいのだ。 それに、ソ連兵はトンズラである。 ソ連兵のミンチを、かたずけなくてもいいのである。 (ソ連戦車のT34は砲塔上が爆発で吹き飛ぶようになっていた。それなら、上から水で洗うだけでミンチの死体処理がカンタンだし、修理もカンタンだからである。 もちろん、床に穴が開いてる。) ・・・「なんだ、どうしたんだ。」と、逃げてくるソ連兵に戦車隊隊長が叫んだ。「いかん、黄色い猿が待ち伏せだ。」「いきなり攻撃だ、どこからかは、わからん。」と、逃げてきた兵は混乱している。 「いかん、撤退だ、的になる前にだ。」と、叫ぶソ連軍隊長のスルベンスキーである。 「ここで、死んだら・・・」と、盛んに手で合図である。 なんせ、ソ連軍は無線機が隊長車にしかないのだ。 それで、手信号か懐中電灯の合図かなのだ。 シナとソ連の差は、シナは戦場に着く前にトンズラだが、ソ連軍は戦場には着くのである。 半島は? 隊長が最初から逃げて、部下も誰もいなくなった・・・ソ連戦車3両が退避したソ連兵12名を乗せて、戻りつつあったが。 「ところで、シナのリョクキ軍は?」と、スルベンスキーが・・・ 「誰も、おらんではないか・・」と、茫然の顔だ。 「くそっ、応援を置いてトンズラとは・・・」と、開いた口がふさがらないスルベンスキー隊長である。 「まさか、黄色い猿以下のヤツらが居たとは・・・」と、モスクワが思い出されるのである。 ソ連国民はロシア時代から芸術肌の風潮がある。 ボリショイバレー団がいい例だ。 それが、スルベンスキーは、黄色い猿(日本軍)以下のシナ人の応援部隊だ。 そして、日本軍の卑怯な待ち伏せで惨敗である。 左遷されたとはいえ、幹部の端くれである。 しかし、誇りと、使命感はボロボロであったのだ。 「まあ、左遷はこれ以上はないからな。」と、諦め顔のスルベンスキーである。
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