日本戦車を改造する。

ゆみすけ

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シナの軍隊。

烏合の軍隊。

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 「シナ軍は、指揮系統は。」と、今野が軍曹に聞いた。 「あ、あ、そんなもん無いですよ。」「やつらは烏合の軍隊ですからね。」「とにかく、行き当たりばったりの、逃げるのは早いヤツらですからな。」 とうやら、露スケとは違うようである。 「やつらと交渉なぞ、無理ですよ。」と、こき下ろす軍曹だ。 「やつらは、暴力集団の集まりと思えばいいですよ。」「まるで、ヤーさんだな。」と、少尉だ。 「そうですね、うまい言い方ですよ。」「やつらは、ヤクザより外道ですからな。」 どうやら軍曹は、かなりシナ軍に手を焼いたらしい。 散々な言いぐさである。 「とにかく、シナの住人なぞ殺しまくるし、軍隊は住人を守るのが。」「便衣兵なぞ、その辺の住んでる住人を殺して服を剥ぐんですよ。」「日本人が考えられないことを、シナのヤツらは平気でやりますからね。」「それほど、酷いのか。」と、今野だ。 「え、え、ヤツらは基本、嘘しか言いません。」「そして、嘘を塗りたくるんですよ。」「すると、嘘がホントになるんですから、始末に負えない。」と、言いながら装甲車は進んだ。 今野は、よほどシナに軍曹が痛い目にあってるとマジ思ったのだ。 でないと、ここまで悪く言えないはずだ。 装甲車部隊はシナ軍という、とんでも軍隊に手を焼いていたのであった。 そこに、さらに露スケである。 そりゃぁ応援を求めるのも納得の今野少尉だったのだ。 やがて、視界が広がる。 「あれっ、あそこは禿山が・・」「あ、あ、あれがシナですよ、ここが国境です。」と、軍曹だ。 満州国より、禿ぐいあいがエグイのだ。 まったくの禿だ。 満州国は、少しは樹木があったんだが。 シナには土とドロだけの山だ。 それに、荒廃した大地だ。 「緑が、すこしはあるのが満州国で、なんも無いのがシナですよ。」と、わかりやすい解説の軍曹だ。 「あそこに、小屋があるでしょう。」「うむ。」「あれが、監視小屋ですよ。」「シナ軍かな。」「そうですよ、ちょうど兵がいますよ。」「あ、あ、あれか。」 銃を肩にかけて、兵隊がタバコを吸ってる。 「のんきなモノだな。」と、少尉だ。 「いや、いや、騙されてはいけませんよ、あれは釣りですから。」「あれは、正規の兵ではなくて、その辺の農夫に服を着せているだけですよ。」「まさか。」「横に、農夫が鎌を背負ってますね。」「あ、あ。」「あれが、正規軍ですよ、兵のかっこうは弾避けの農夫ですよ。」「逃げると、撃たれるから・・」 すると、スキを見て兵が銃を放かって逃げ出した。 農夫が鎌を構えて、「ドゥン。」と銃撃音だ。 兵は倒れる。 「銃に弾は無しですからね。」 倒れた兵の軍服を脱がせる農夫だ。 やがて、死体を河に転がして・・・ 「オレは、シナに生まれなくてよかったよ。」と、感想をいう今野だ。 「そうですね、マジそう思いますよ。」と、軍曹だ。 「ここは、互いに撃ち合いはないんだな。」「え、え、国境の双方では撃ち合いなんかしませんよ。」「隠れてやるんですよ。」「絶対に、ハッチから頭をださないでくださいね。」「狙い撃ちか。」「え、え、命がいくつあっても足りませんよ。」 まあ、ここで頭を出すほど今野も素人ではない。 狙撃には、常に注意は常識なのだ。 それも、口径が大きいライフルだと鉄カブトも抜けてしまうのだ。 
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