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工作機械の精度を上げる。
効率が良いエンジンとは・・・
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「うむ、これが限界だな。」と、動いてるデーゼルエンジンをテストベンチで動かしている技師がいう。 3000ccの4気筒デーゼルで55馬力だ。 戦車用は、これが3個繋がり12気筒の12000ccの300馬力だ。 「しかし、これでは、露スケの戦車より劣るのだ。」と、悔しさを・・・ ソ連軍の戦車は12気筒だが、排気量は24000ccもあるのだ。 それで、400馬力を出してるのだ。 (排気量が倍でも馬力は倍にはならない。)「いまの排気量を変えないで、馬力を出すには・・」「部品の精度がわるいからだな。」と、わかっているのだが・・・ 工作機械の精度がイマイチな日本の重工業なのである。 なんせ、50年ほど前は、お駕籠でホイサッサの江戸時代であるのだ。 50年で、戦車を国産化した日本はすごいのだ。 しかし、それでは、戦争には勝てない。 欧米は、待ってはくれないからだ。 それに、当面の相手はソ連である。 共産党の支配する粛清国家なのだ。 人権なぞ皆無のクニが相手なのである。 日露戦争当時の話が退役兵から出るが、戦車なぞ無い時代だったのだ。 日本のエンジン製作現場では、工員の手作業での部品にスリ合わせが必要だったのだ。 つまり、精度が悪い部品を、手作業でヤスリで削って精度を出すのだ。 とても効率が悪いのだ。 それに、手作業では、均一な部品には程遠いのである。 50年での近代化の弊害であるのだ。 とても、技師ひとりが解決できる問題ではないのだ。 「では、なんもできることが無いではないか。」「いや、たとえ技師ひとりでも、出来ることはあるはずだ。」と、試行錯誤するのである。 天才ではないが、「待てよ三人集まれば文殊の知恵ともいうぞ。」と、解決法を提案するのだ。 「どうすれば、馬力が上がるエンジンにできるのか。」で、ある。 「過給機しかないぞ。」と、いうヤツもだが・・・ 「過給機は耐熱合金を生成するニッケル鉱が必要だが、それ以外だ。」と、難題を吹っかける。 「雲母の岩石に金属をスリ合わせる鉱石があるらしいが。」との情報がでた。 「それは、加工が難しくて、とても金属としては使えないのだが。」「それは、どこで採れるんだ。」「満州国だよ。」「それは、いい話だぞ。」「モリブデン鉱というんだが。」「では、手配してくれ。」「他には無いか。」「過給機の耐熱金属を他の部品で造れないかと・・」「どんな素材なんだ。」「白磁だよ。」「ハクジ?」「陶器だよ。」「確かに耐熱はあるが、脆くないか。」「そこは、粉にして、さらに高温で焼きなおすのだ。」「まだ、実験段階だが、有望と思うんだ。」「ふむ、では、それぞれの案を煮詰めてくれ。」「なんとか、馬力を現行デーゼルで増やすしか、勝ちはないぞ。」と、カツを入れる技師らである。 モリブデン鉱は粉末を機械グリスへ混ぜ込んで、機械の回転部の摩擦軽減につながったのだ。 「おお、これは、いいぞ。」「うむ、1割の馬力増だぞ。」 つまり、300馬力が330馬力に増加したのである。 これは、大きい効果である。 「あとは、過給機だな。」過給機はターボのことである。 まだ、陶器の粉は完成が・・・
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